【📰文系×医療🩺】あなたの爪は大丈夫？「爪」を見れば健康状態が分かる

爪は私たちが日常的に使い、生活を助けてくれる大事な部位です。
また、ファッションとしても重要な場所になっています！

一方
「形や線が気になる」「色が気になる」
など悩みの多い場所でもあります。

爪はその特性上、体全体の「栄養状態のバロメーター」と呼ばれるほど重要な指標となります。

そこで今回は、爪の役割や構造、そして体の栄養状態を示す爪の特徴について学んでいきます！

医師国家試験の問題はこちら👇

病態や疾患と欠乏が疑われる微量元素やビタミンとの組合せで正しいのはどれか。

a. 匙状爪 ー 銅
b. 味覚異常 ー 亜鉛
c. 出血傾向 ー ビタミンA
d. ペラグラ ー ビタミンB2
e. 骨軟化症 ー ビタミンC

爪の役割と構造は？

爪は固いですが、皮膚や髪の毛と同じ「ケラチン」というたんぱく質からできています。指先には骨がなくふにゃふにゃしているため、指先を支えてものをつかみやすくしたり、皮膚を守ったりするためにケラチン含有量の多い硬ケラチンとして硬くなります。

爪の構造
私たちが爪と呼ぶ部分は爪甲（そうこう）と呼ばれる部分です。これはピンク色に見えますが、これは爪甲の下にある皮膚内の毛細血管を流れる血液の色を表しています。爪甲自体はほぼ透明であり、私たちが切る先端の部分は遊離縁と呼ばれ、白いのが分かると思います。

爪甲は爪母から作られており、爪の根元にある「爪半月」も爪母の一部です。

爪は栄養状態を教えてくれる

健康的な爪は全体的に薄いピンク色をしています。しかし、体の末端に存在している爪は、さまざまな原因により、爪が変形したり、色が変化したりすることから「栄養のバロメーター（指標）」とも呼ばれています。

形の異常

匙状爪（さじじょうづめ）（スプーンネイル）
爪がスプーン状に変形する症状です。鉄が不足していることにより爪の強度が落ちることで周りの圧力に耐えられず曲がってしまいます。

爪が割れる症状
爪の先端から根元にかけて、もしくは、爪の一部が縦の方向に割れた状態を「爪甲縦裂症（そうこうじゅうれつしょう）」と言います。付け根の皮膚である爪上皮に異常があることが多く、甲状腺機能異常、マニキュア、化学物質などの外的刺激、皮膚疾患などの原因が考えられます。

爪に縦線（筋）が出る
爪甲縦条（そうこうじゅうじょう）とも呼ばれ、加齢とともに症状が目立ちやすくなりますが、病気のサインではありません。

爪に横線（筋）が出る
爪母になんらかの障害が起こって爪甲の成長が一時的に抑制されると、横線が発生することがあります。すべての爪に横線が1本出ることを「ボー線条」といい、発熱性疾患や感染症、糖尿病、薬剤の影響、出産、亜鉛欠乏症などが原因で起こります。

爪がデコボコ
波を打つように、爪の表面に次々に横方向の溝ができている状態を、「波板状爪（洗濯板状爪）」といい、爪を癖でいじってしまう人に良く出ます。先の尖ったものでつついたようなでこぼこができる「点状陥凹（てんじょうかんおう）」は乾癬（かんせん）や円形脱毛症といった免疫異常の症状として出ることもあります。

爪が二枚に分かれる
いわゆる「二枚爪」のことで、医学的には「爪甲層状分裂症（そうこうそうじょうぶんれつしょう）」といいます。水分不足や鉄の欠乏によって起こります。

色の異常

ハーフアンドハーフ爪
爪の半分が白く変化する症状で、血流の異常の腎不全患者によく見られます。

爪が白くなる
カビの一種である白癬菌に感染する爪白癬（爪水虫）になると、爪の成分であるケラチンを分解して増殖を繰り返すため、爪の構造がスカスカになり、色が濁って分厚くなります。また、爪先が浮き上がって白くみえる爪甲剥離症（そうこうはくりしょう）は女性に多く、接触皮膚炎やカンジダ感染、尋常性乾癬などが原因となります。

爪が黄色になる
柑橘類のカロテン過剰摂取による柑皮症（かんぴしょう）や血中のヘモグロビン分解不全でビリルビンが増加する黄疸（おうだん）などにより爪が黄色くなることがあります。爪甲の成長が抑制されている場合は、黄色爪症候群（おうしょくそうしょうこうぐん）の可能性が考えられます。

爪が緑色になる
細菌の一種である緑膿菌に感染すると、爪が緑色に変化するグリーンネイルといわれる状態になります。緑膿菌は常在菌であり、衛生面が保たれていていれば感染することはありません。

爪に起こりやすい症状（割れやすい・縦線・横線・二枚爪・白い斑点）の原因・対処法を解説 | ロート製薬: 商品情報サイト

長くなりましたが、ここで問題の選択肢aをおさらいしていきます。

病態や疾患と欠乏が疑われる微量元素やビタミンとの組合せで正しいのはどれか。

a. 匙状爪 ー 銅

匙状爪は銅ではなく鉄が不足していることで起こる症状であるため、正解ではありません。

おわりに

今回紹介したもの以外にも爪にはたくさんの症状と原因となる病気があります。
爪に異変を感じたらそれが病気のサインかどうか皮膚科に診てもらうのがいいと思います！

また、感染性のもの多くあるので特にマニキュアをする女性は衛生面に気をつけると発症リスクを下げることができます！

次回は味覚異常について学んでいきます！

別アカウントで行っている「ニュース解説」記事もぜひ併わせてチェックしてみてください！👇

しょーた@ニュース解説大学生📰｜note