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日記

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思い出したこと。気がついたこと。考えてること。その他。
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2020年5月の記事一覧

体を締め付ける

体を締め付ける

先日、とある福祉事業所の社長とご飯の機会があった。
もう70代にはなってらっしゃると思われる女性だが、ちゃんと口紅をひき、頬紅もさしておられる。

彼女はいつもポディスーツも着用されているとのこと。
ボディスーツというのは、女性の胸から膝上までピッチリと締め付けるアレだ。
夜眠るときにも装着しているそうだ。
その忍耐力には頭が下がる。

なんで夜中までボディスーツなんですか?

私が持ってる施設に

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生きる意味とか理由とか

生きる意味とか理由とか

快適に過ごしたい『なぁなぁ。○ちゃんは何のために生きてんの?』
『暑くもなく寒くもない部屋で美味しいもの食べてにんまりするために生きてるけど?』
『え?それだけ?』
『うん、ほぼそれだけ。』

私には二十歳前後の甥、姪が6人いる。○ちゃんは私だ。
父の葬儀の時に久しぶりに会った。

甥の一人とゆっくり話をする時間があった。
彼らにすれば祖父の死を受け止め、自分はどう生きるのかとか、いろんなことを考

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夫婦喧嘩

夫婦喧嘩

かれこれ20年夫婦をしているが、そういえば結婚してからずっと、夫婦喧嘩らしいものをしたことがない。
仲が良いわけではなく、無関心なんだと思う。

友人はしょっちゅう夫婦喧嘩をする。
そしてとてもラブラブだったりする。
喧嘩するほど仲がいいっていうのは本当なんだなと思う。

そもそも誰かと喧嘩することが嫌だ。感情的になって怒ったり泣いたり。めんどくさいのだ。
小さい頃からずっと、なんで喧嘩するんだろ

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あるお年寄りの話

あるお年寄りの話

「これで終わりか!私の人生こんなもんか!」彼の祖母は最期にそう叫んで力尽き、お亡くなりになった。30年近く前のことである。
彼はショックを受けていた。
婚約者として同席していた私も、かなりショックだった。

おばあさんは優しい人おばあさん、遊びに来ましたよ。
私が声をかけると、にこにこして入り口まで迎えにでてくれる。

○ちゃんが来るって聞いたから、玉露買っておいたの。
和服で迎えてくれるおばあさ

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時間の浪費

時間の浪費

自堕落と言われても…ねぇ。

今日は、時間を浪費していると言われた。
時間があるなら、資格をとるとか社会に貢献するとか働くとかできないの?となにか悪いことをしているかのように責めるのだ。

自分を甘やかしすぎてるとか
自堕落だとか
もっと社会貢献を考えるべきだとか

今の私には「何かになりたい」というものがない。
最近は「こういう人になりたい」というものもなくなった。

だからといって、目指すもの

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おしゃれ

おしゃれ

子どもが保育園に通っている頃、なんでお母さんたちはあんなに綺麗にできるんだろうと不思議だった。
髪をひっつめたりしてる人など一人もなく、みなさん綺麗に染めてるし、毎日ヘアアレンジをしている人も多かった。
3才児って大変なんじゃないの?と思っていた。

自分の子どもが3才児のコミュニケーションを得た時、それができることを体で理解した。

3才児って、こんなに楽なんだ。

私も遅ればせながら自分の身を

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朝の時間

朝の時間

一通りの家事が終わって、誰もいない家でほっと一息つく瞬間が好きだと思う。

紅茶を淹れて、おやつをぱくり。

今日は何をしようかな…。
やりたいことはたくさんあるけど、時間は有限。
やりたいことノートの中から、今日のフリー時間に合うものをいくつか引っ張り出す。
それからぼーっとする。

それをやってる自分。楽しそうだなぁ。
工夫したらこんな風にもできそうだなぁ。
やり終えたあとの満足感を想像してに

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ザラリとした感触

ザラリとした感触

最近は、本を読んでいる。
二日に一冊くらいのペースで、ジャンルを問わず読むようにしている。

十代の頃は、変な偏見を持っていて
『本になってから10年以上本屋に置いてない本は読む価値がない』
『ミステリーは本(物語)じゃない』
と、本気で思っていた。

谷崎潤一郎とか、太宰治とか、三島由紀夫とか。
海外では、ヘミングウェイ、カミュ、イプセンなど。
いわゆる古典と言われるものを好んで読んだ。

十代

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言葉にするほど幸せでなく、涙にするほど不幸でもない

言葉にするほど幸せでなく、涙にするほど不幸でもない

暇だったから今日は、久しぶりにクッキーを焼いてみた。

オーブンを使うことそのものが久しぶりだったから、焼きムラ確認するためにクッキーにした。
予想通り…焼きムラがすごかった。
手間のかかるお菓子にしなくて良かった。

専業主婦というお仕事長年、専業主婦をしているとけっこう暇である。

日々の生活に必要なルーチンだけなら、朝5時から始めてゆっくりやっても10時には終わっている。
そこからスペシャル

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旦那さんは私のことをバカだと思っている

旦那さんは私のことをバカだと思っている

SMAPが解散したことを知らなかった。
2017年2月
美容室ではじめてその話を聞いた。

知らなかったことにすごく驚かれてしまったので、その話を旦那さんにしてみた。
「SMAPって解散したんやって。知らんかったわ。」
旦那さんは目を丸くして
「そんな国民的関心事、今まで知らんかったことに驚くわ。」

へぇー。
そんな大事なことやったんや。
知らんかったわ。

それ以来、旦那さんは私のことをおバカ

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宗教 ①

宗教 ①

母は宗教に傾倒していた。

私が最初に気づいたのは小学校の3年の運動会の前日、準備のために5、6時限がなくなっていつもより早く帰った日だった。

家には母とともに十数人のおばさんがいて、お仏壇に向かって大きな声でなにやらお経をあげていた。
すごい違和感を感じて、なかなか家に入れなかった。
自室に入るまでに仏間は通る必要がなかったので、玄関から一目散に自室に入り引き戸にツッパリ棒をし、本を積み上げ二

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宗教 ②

宗教 ②

小学校3年の頃、家の中はめちゃくちゃになっていた。

宗教をしていることを父や祖母に知られた母は、大っぴらに活動するようになった。
精神が壊れてしまうよりはましかもしれない。
家族全員が諦めていた。

祖母と母の立場は、祖母が歳をとるごとに入れ替わっていくようだった。
「働きもせん者がようけ食べるさかいに食費が大変やわ」
「何もせん人がエアコンだけはしっかりつけてる」
などなど。祖母の晩年には母の

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宗教 ③

宗教 ③

実家の母は宗教に傾倒していた。

私の子どもが障害を持っているとわかったとき、母は言った。
「あんたが信心せんからこんなことに。かわいそうに」

相変わらず、この人はなんて愚かなんだろう。
これを本気で言ってることがわかってしまうのが、私の不幸だ。
私にはもう反論しようという気持ちすらなく、無視することにした。

母はここぞとばかり宗教をすすめてきた。
もう、勘弁してください。

幸いにも実家から

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