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枚方市議会議員の立場から考える議員に対する有権者の期待と行動

こんにちは。
枚方市議会議員の松本佑介です。

前々回の記事で議員そのものについて、
前回の記事で議員と行政の関係について
お話しさせて頂きましたので、
今回は議員と有権者について、
お話しさせて頂きます。

扱っている問題意識は同じですが、
切り口を変えて、
少しづつ深堀りしていっています。


おさらい

まずは前回前々回のおさらいです。

下の内容を読んで、???となる方は、
是非、前回前々回を読んでみて下さい。

議員の仕事

議員の仕事は大きく分けて3つです。

  1. 議案の議決

  2. 行政の牽制

  3. 施策の提案

このうち「議案の議決」が
議員のメインの仕事なのですが、
「議案の議決」と「行政の牽制」は、
正直、議員によって
あまり結果に差が出にくい分野なので、
自然と「施策の提案」が
議員の特色が出る分野
になっていきます。

市民の声を伝える役目

さらに、もともとは議員の十八番であった
「市民の声を伝える」という役割も、
今や市役所の職員さん達も
市民の声を自力で相応に集約しているので、
「市民の声を伝える」という議員の役割の
価値が相対的に低下しています。

そのため、
現代の議員が届けるべき市民の声は
行政がまだ対応しきれていない
「市民は変革を望んでいる」という声で、
そのために議員が「外圧」を加えて、
市役所に変化を求めるべき

というのが前々回の記事の内容です。

市役所職員は行政のプロ

一方、市役所の職員さん達は
ずっと行政に関わっているプロです。

行政が実施しているものや、
実施していないものには、
大抵、十分に検討した上での理由がある
ので、議員が意見と伝えたとしても、
現状が大きく変わることは
なかなかありません。

そのため、議員が付加価値を発揮するなら、
市民の要望を伝えるという方法だけでなく、
自身の専門性を生かして、
行政が気づいていない
知見やアイデアを伝える
ことで、
市政に貢献する方法があるのではないか、
というのが前回の記事の内容です。

有権者の興味・関心

おさらいが、長くなってしまいました。

でも、長くなってでも
おさらいを書いたのには理由があります。

おさらいを読んで、議員の仕事と、
有権者の興味・関心に差があることに
気づいて頂けましたでしょうか。

有権者の投票理由

議員のメインの仕事は「議案の議決」です。

議会や委員会、協議会などで、
行政の施策に対して意見を表明して
付加価値を付ける
ことが議員の役割です。

しかし、有権者が投票する議員を選ぶ際は、
「考え方に共感した」
「会ったときの人柄・印象が良かった」
「同じ地域・団体に所属している」
などが多いようです。

そうです。

議員に求められる能力と、
有権者の投票理由がマッチしていません。

理由は簡単です。

有権者が、
選出される政治家が変わることで、
自分たちの政治が変わることを、
現実感を持って想像できないからです。

つまるところ、

「政治家は誰がなっても同じ」

そう思っているからです。

例え話

ちょっと例え話をします。

皆さんがマッサージを受けるときを
想像してみてください。

普通、どうせマッサージを受けるなら、
効果を実感できる場所を選ぶはずです。

でも、
「どのマッサージも効果を感じない
なのに、
国民の義務として必ずマッサージを
受けないといけない」
なんてことになったら、
顔見知り、かつ、人柄の良い方を
選ぶようになる
としても
全然おかしな話ではありません。

政治家は誰がなっても同じではない

しかし、
政治家は誰がなっても同じかというと、
決してそんなことはありません。

議員が、市役所の職員さん達が
知らないような知見
を持っている場合、
職員さん達は真剣に耳を傾けて、
行政の施策に取り入れようとしてくれます。

行政にとっての民間経験・専門性の価値

職員さん達は
本当に真面目で一生懸命なので、
民間のスキル・ノウハウを積極的に吸収して
市政をよりよく変えようとしています。

市役所に限らず、
行政の職員さん達がどれほど、
民間のスキル・ノウハウを
重視しているかを知りたければ、
一度、行政のWebサイト等で、
行政の資料をご覧ください。

「民間のノウハウを活用し」とか、
「民間のアイディアを活かして」
といった言葉が頻繁に出てきます。

そう、
市役所の職員さん達は、
行政のプロではありますが、
それぞれの施策を実施する際の
実務に近い領域になると、
自分達の知識が、実際に実務を担ってきた
民間の経験・専門性に敵わない
ことを
知っているのです。

議員の付加価値

なので、職員さん達は、
議員の前職の民間経験や専門性に
すごく興味を持ってくれます。

なぜなら、普段自分達が一生懸命
知ろうとしている民間の知見を、
市役所の中に居ながら、
議員から民間の知見やノウハウを
知ることが出来る
のですから。

実際、それぞれの議員が
自分の得意分野や専門分野について
発言しているとき、職員さん達は
一生懸命メモを取ってくれますし、
何より目が全然違います

そして、議員のノウハウを吸収して、
実際に施策として実現させよう
としてくれる職員さんもいます。

私にとって、
自分が議員になった意味があったと
実感できる瞬間です。

ちなみに、先輩議員を見ていると、
もともと自分の専門外の分野でも、
強い問題意識を持って必死に勉強し、
周囲が認めるくらい中身が濃く、
説得力のある知識を得ている方も
沢山おられます。

議員になったからには、
このようにありたいと思います。

おわりに

如何でしたでしょうか。

議員は誰がなっても同じではありません。

一般的な市民の声を伝えるだけなら、
既に市役所の職員さん達も
相当程度把握しています。

市役所の職員さん達にとって、
本当に価値がある情報は、
実務に近い具体的な知見やノウハウ
であり、議員の民間経験や専門性です。

もし、皆さまが政治を変えたいと
本気で思って下さるのなら、
議員を選ぶ際には、
その議員が、市役所の職員さん達が
自力で発揮できないような知見・
ノウハウを持っているかどうか

という観点も加えて、
選んでみるのは如何でしょうか。

私の考え方に賛同して頂ける方は
是非、スキをお願いします。

松本 佑介 @ 枚方を動かす新しいチカラ


最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

次に書く記事に生かしますので、
ご感想をお待ちしております。

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