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世の理(ことわり) リアさんのお題「両義性」
村のはずれに大変古い、小さな祠がある。正月二日、その祠がキラキラ輝き始めた。
「おーい!村の衆!どえりゃー事が起こったぜよ!」
慌て者の権八が泡食って村中に知らせ回った。そして村の衆が祠に集まってみると、金色の神さんがニコニコ笑っていた。
「ありがたや、ありがたや、この村に福の神さんが現れなすったぞなもし」
早速お供えをする者、数珠をジャラジャラ鳴らして拝むバァさん、そこらの木にしめ縄を掛
金が無い (題名指定 蒲生竜也氏)
世の中にこんな不条理は無い。俺に金がないことが不条理そのものだ。
だが、目の前にいる裸のオンナには俺の背負った不条理など関係ない。
「ね、わかってくれるでしょう?今は少し距離を置いた方があなたの為だと思うの」
金が無い男に用はないと言ってるわけだ。その程度の付き合いだったと思うしかない。無論異存はない。
女の部屋の鍵を隠し持ち、俺はさっさと退散する。身繕いしながら恨めしそうな目で俺を見上げ
猫がオンナに変わる時
左拳の痛みが俺より先に目覚めた。続いて記憶がランダムにフラッシュバックする。 この後遺症がなけりゃ俺の能力もまんざらではないのだが、ウダウダ言ってもしょうがない。うめきながら起き上がり目を開ける。
そして呆気に取られた。
全裸の女がありえない「のの字」になってベッドに転がってる。
ベッドから飛び出し意識を覚醒させる。出し抜けに能力の呪縛が解けた。 気持ちよさそうに寝ているのはいつの間にか