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不安なときのクセ、ちょっとだけ減らせた「気づく」の力

ストレスがかかったとき、不安になったとき、いつの間にかやっているクセ、ありませんか?

私の場合は

  • 唇を剥く

  • 髪の毛を抜く

というもの。

特に唇については、幼稚園の頃からちょっと不安になったり緊張したりするとすぐ出てしまうクセで、何度となく両親に止められているのですがやめられず、夫に止められても今でもなかなかやめられないでいます。

髪の毛の方は、唇よりもより強いストレスがかかっているとき、気がつくと髪の毛を抜いてしまっているというもので、気がついたら手元にこんもりと山が出来上がってしまうことがあります。
初めてこのクセが出たのは、確か高3の冬大学受験を控えていた頃だったと思います。

どちらも、心の病気としてある程度診断基準があるようですが、私の場合は生活に困るほどではなく、ストレスが解消すればある程度落ち着いてくるので、通院をしたことはありません。

私のクセの場合はちょっと痛々しい癖なのですが、こうしたものではなくても不安になったり、ストレスがかかったりするとついつい出てしまうクセで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ここ最近、私は職場のストレスを抱えていて、数年ぶりに唇と髪のクセをダブルで2週間ほど発揮してしまい、さすがに夫を心配させてしまったので、このクセから離れる対処をしてみました。

私が変えたこと、意識したことでちょっとだけこのクセを軽減することができた方法について、紹介しようと思います。
(お医者さんを始めとする専門家ではないので、あくまで私の場合は少しクセが減らせたというやり方の紹介です。)

その行為をやってしまう理由はなあに?

先程も書いたように、私の場合はちょっと痛々しいクセなのもあり、時々「どうしてそんな事しちゃうの?」と聞かれます。

自分を傷つけたいのか、なにかの意思表示なのか、と思われてしまうことが多いのですが、私の場合はこのどちらでもありません。

ただ、ストレスがかかると無意識に手が動いてしまう。
その手の動きが、髪を抜くことや、唇を剥くこと、というだけです。

逆に言えば、この行為をすることでなにかが解消されるとか、意思表示がしたいとかそういった理由や背景がないからこそ、長年やめらないでにいます。

両親や、夫、時には友人が心配してやめるよう言ってくれたり、心配してくれるのですが、それでもやめられないのは無意識にやっているからです。

【変えたこと】 責めるのをやめてみた

まず、私の場合責めるのをやめました。

「また悪いクセが出てる」
「心配をかけている」
自分を傷つけてるのかな」
「心配してもらってもやめられなくて申し訳ない、かっこ悪い

私の場合は、対自分ですが家族や身近な人のクセを治したいときにも同じことが言えるかもしれません。

「やめなさいといっているのに、やめようとしない
反抗的だ」

前段で書いたように、正直自覚なく無意識に起こっていることなので、無意識の振る舞いに対してネガティブな動機や背景を見出して、怒ったり、不安になったり、責めたりしても、何もいいことはないんです。

誰かからそのくせをやめるように言われたとき、ふと自分で気がつけたとき、ついついそのクセをやってしまっている自分を責めてしまいがち。

まず、「これは無意識にやっていることなんだな」と理解し、その上で「良い悪い」「かっこ悪い」「やめる意志がない」といったジャッジをすることをやめます

私のクセでいうならこんな感じです。
「また唇を剥いてしまった・・・不安なときの悪いクセが出ているんだ・・・かっこ悪いなぁ」

「唇を剥いているんだな」

責めることなく、今の自分の行為を認識します。

【意識したこと】自分で気づけるようにしてみた

無意識にやってしまっているクセですから、正直自分で気がつくのはとてもむずかしいです。

私も普段は人から言われるまで気がつけません。
これを少しずつ自分で気がつけるように意識的に変えてみました。

そうはいっても、もともとが無意識のもの。
徐々に気がつけるようにしていきました。

私が自分で無意識のクセに気がつけるようになるまでに踏んだステップ:

  1. 「結果」に気づいて、「原因」に思い当たる

  2. クセが出ている最中に、自分のしていることに気がつく

  3. クセが出る前に気がつく

「結果」に気づいて、「原因」に思い当たる

まず最初は結果に気がつくことから。

唇を剥いてしまって、ヒリヒリ痛む
血が滲んでいる。
目の前に髪の毛の山ができている。

そこに結果があるということは、自分はその前に無意識にクセを発揮していたということなので、これも立派な「気づき」。

気がつこうとするまでは、痛くても「お酢がしみるなぁ」程度しか思っていませんでした。
「痛い、あ、さっき唇を剥いてしまったのか」と、痛い原因に思い当たることから始めました。

クセが出ている最中に、自分のしていることに気がつく

その次に、クセが出ている最中に気がつけるように意識してみました。

これは最初のうちはかなり難しいので、夫にお願いして教えてもらうようにしました。
「唇剥いてるよ」
「髪の毛抜いてるよ」

特に唇のクセは、ほぼ毎日何かしらのイライラやモヤモヤでやっていることなので、自分で頼んだくせして毎度「唇剥いてるよ」と言われることにイラッとした瞬間もあったのですが(笑)、そのうちに言われる前に自分で気がつくようになっていきました。
(いちいち言われたくないから自分で気づこうと思ったのかな笑)

クセが出ている最中に気がつけるようになったことで、その行為を続けるかやめるか、という選択肢が表れるようになりました。

上述のように、「良い悪い」というジャッジをするのはやめたので、気がついたからには必ず「いかんいかん。やめよう。」ではなく、続けるかやめるかはその時の気持ち次第で決めます。

「やめとこ」となるときもあれば、「もうちょい、ここだけペリッと剥がれかけてて気になるから、あとちょっと・・・」と続ける選択をするときもありました。

クセが出る前に気がつく

最後に、クセが出る前に気がつくステップです。

こういうストレスがかかったときのクセ以外でも、私達は意識することなくやっていることがたくさんあります。

例えばスマホをいじりながら、ポリポリ鼻の頭を掻くとか。

「痒いな→掻く」というステップを踏んでいるはずなんですが、このステップを意識して鼻の頭を掻いている人は殆どいないでしょう。

なので、これをやってみます。

自分の手が唇に触れるより前に
「あ、今唇触ろうとしてるな、唇剥こうとしてるな」
これを目指します。

これもまたやはり身近な人の声がけがあったほうが、わかりやすいといえばわかりやすいのですが、クセが出ている最中に気がつける状態までたどり着けていると、「クセが出る前に気がつこう」という意識を持つだけで、数回に一回はクセが出る前に気がつけるようになってきます。

気がつけたら、いまやろうとしていた行為を続けるか、やめるかを選択します。

クセが出ている最中に「やめる」という選択をすることは、大体2割くらいで、「気がついたけどちょっと気になっちゃうから続けちゃえ!」という選択をすることが多かったのですが、クセが出る前に気がつくと「痛いのは嫌だな、やめとこう」「お茶でもいれようかな」と「やめる」を選択することが7~8割くらいに増えました。

一回出てしまったクセをやめるのはちょっと意志が必要だったのですが、出る前にきづければ、やめられることが多かったです。

ただ、7~8割といっても、その前の「やる前に気づく」が成功すること自体が数回に一回なので、トータルしてみればクセにストップをかけられているのは4割弱くらいのイメージです。

「無意識のクセ」に気づいて、「選択的な意志」に変えてみたらちょっとだけクセが減りました

結果的に、クセをやめられたのは半数にも届かないとはいえ、今までちょっとしたイライラで毎日のように剥いていた私の唇に、傷がない期間ができたというだけでも相当な進歩です。

髪の毛にいたっては、唇より頻度は少ないとはいえ、あれだけの頻度で抜来続けていたらおそらく結構薄くなっていたと思うので、見た目にも手触りにもわからない程度の抜毛で留められたのは大きな成果と言えそうです。

今までは
「また悪いクセが出てる」
「心配をかけている」
自分を傷つけてるのかな」
「心配してもらってもやめられなくて申し訳ない、かっこ悪い
と自分を責めていたのを、責めないようになっただけで気持ちはかなり穏やかに保てるようになりました。

「クセをやめなきゃ!」というプレッシャー自体がストレスを増大させる悪循環に陥っていたので、まずはクセのことで自分を責めるのをやめただけで、ずいぶんと頻度は減ったように思います。

そこからさらに、自分で「気づく」ことで「選択」できるようになり、「無意識」だったものを、「選択による意志」に変えていったことで、どうにもコントロールできないものだったクセが、自分で少しだけコントロールできるようになり減っていきました。

責めるのをやめて、自分で「気づいて」、意志として「選択する」私には効果があったので、もしどうにもできないクセでお悩みのかたがいらっしゃったら、ぜひやってみてください。

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