村上僚(武術太極拳アスリート)

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村上僚(武術太極拳アスリート)

| 武術太極拳 | 競技武術 | wushu | アスリート | 日本代表 | フリーランス | 読書 | デザイン | 哲学 | 中国語 北海道江別市にて7歳より武術太極拳を学び始め、大学進学と共に上京。 東京都江戸川区を中心に武術太極拳アスリートとして活動中。

記事一覧

最近の読書12選

最近前にも増して読書することが多くなった。 ここ1~2年で読んだ本の中で面白いと感じたおススメなものを紹介したい。 小説1.『三体』三部作 (劉慈欣 著 大森望 ほ…

ジュニア選手たちへ

明後日4月24日(日)に武術太極拳のJOCジュニアオリンピックカップが開催されます。 少しでもこの投稿がジュニア選手たちの励みになればと思い、今回noteに書いてみます。…

武術太極拳で言語化する

ここ最近、様々な分野で言語化することの重要性を聞く。では言語化することで具体的にどのようなメリットがあるのか、そしてどのように言語化するのがいいのか、武術太極拳…

アスリートの本質的価値とは何か

アスリートの本質的価値とは何か。エンタメとしての娯楽、経済への貢献、いろいろ考えられる。 ぼくは、人に夢や勇気を与えられること、だと思う。 もちろん夢や勇気を与…

武術太極拳の憧れと悔しさと気づき

武術太極拳というスポーツでは、ジュニア区分とシニア区分で演武をする内容が大きく異なる。ぼくがやっていた「太極拳」種目に関してはジュニア区分からシニア区分へ上がる…

ジャンパー膝を経験して

武術太極拳には跳躍動作が多く、その着地の衝撃も大きいため膝に多くの負荷がかかります。 そのため多くの選手が膝に故障を抱え、パフォーマンスに支障をきたしてしまいま…

「武術太極拳」と「太極拳」と「WUSHU」

今回は言葉の違いについてです。 この記事を読んで頂いてる方なら今更不要な紹介とは思いますが、僕は「武術太極拳」というスポーツのアスリートとして活動しています。 …

太極拳の中国人選手たち

以前の投稿で「自選難度の套路をたくさん観てほしい」と述べましたが、具体的にどんな套路を見ればよいかわからない、という方の為に自分が見て勉強している中国人の選手た…

中国福建省での訓練レポート

自分は武術太極拳の自選難度競技選手として、年に約1・2回、2週間~1カ月間ほど中国福建省の武術隊で練習してきました。 しかし今年は新型コロナウィルスの影響で行く…

套路の作成について

武術太極拳の中でも自選難度競技というのは自分で套路(空手でいう型、フィギュアスケートでいうプログラム)を作ります。 長拳・南拳は1分20秒~2分、太極拳は3分~…

2+2=5 ではないといえるか。(『1984年』を読んで)

先日ジョージ・オーウェルの『1984年』という小説を読み、その簡単な読書感想を書きたいと思う。 『1984年』とは全体主義国家のディストピア世界を描いた作品であ…

世界の選手と闘っていくために

 タイトルにあるように、今回は武術太極拳で海外の選手と闘っていく為に、技術面で今の自分が何をすればいいかを書いてみました。  昨年の世界選手権での反省から得た具…

武術太極拳の村上僚です。noteはじめました。

こんにちは。 武術太極拳の村上僚です。noteをはじめました。 今回は自己紹介とnoteをはじめたきっかけを書いていきます。 【自己紹介】 僕は武術太極拳という競技スポー…

最近の読書12選

最近の読書12選

最近前にも増して読書することが多くなった。
ここ1~2年で読んだ本の中で面白いと感じたおススメなものを紹介したい。

小説1.『三体』三部作 (劉慈欣 著 大森望 ほか 訳)

中国ではアニメやドラマ化もされているほどの熱狂ぶりな『三体』シリーズ。
第一作「地球往事」は不審な科学者の死から始まる物語でミステリー要素が強い。続く第二作「黒暗森林」では第一作で明らかになった三体との頭脳戦が描かれる。そ

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ジュニア選手たちへ

ジュニア選手たちへ

明後日4月24日(日)に武術太極拳のJOCジュニアオリンピックカップが開催されます。

少しでもこの投稿がジュニア選手たちの励みになればと思い、今回noteに書いてみます。

約2週間前に突然の開催縮小が発表され、小学生選手のC組種目が中止になってしまいました。
小学生選手にとっては3年間連続で大会に出場できないことになります。
出場できる中高生選手にとっても3年ぶりの大会です。

せめて出場され

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武術太極拳で言語化する

武術太極拳で言語化する

ここ最近、様々な分野で言語化することの重要性を聞く。では言語化することで具体的にどのようなメリットがあるのか、そしてどのように言語化するのがいいのか、武術太極拳を例にとって述べてみたい。

先ず、言語化することのメリットは、脳の負担を減らすこと、再現性を高めること、この二つがあると思う。

脳の負担を減らす武術太極拳では、一つの動作に多くの指摘を受ける。例えば「身体をくの字に曲げない」「お尻を後ろ

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アスリートの本質的価値とは何か

アスリートの本質的価値とは何か

アスリートの本質的価値とは何か。エンタメとしての娯楽、経済への貢献、いろいろ考えられる。

ぼくは、人に夢や勇気を与えられること、だと思う。

もちろん夢や勇気を与えるのは、他のことでもできるが、アスリートのスポーツは特に人の心へ迫る力が強いように感じる。

先日、とあるアスリートのドキュメンタリーを見た。そのアスリートは自分の使命を理解し、壁にぶち当たっても当たり前のように努力していた。その姿に

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武術太極拳の憧れと悔しさと気づき

武術太極拳の憧れと悔しさと気づき

武術太極拳というスポーツでは、ジュニア区分とシニア区分で演武をする内容が大きく異なる。ぼくがやっていた「太極拳」種目に関してはジュニア区分からシニア区分へ上がることは、全く異なる競技へ挑戦するくらいにレベルが高くなる。

そもそも武術太極拳とは、コート上で演武をして点数を出しその採点で順位を競う芸術スポーツのことである。

今回は武術太極拳のシニア区分、いわゆる「自選難度」を競技してきてこれまで感

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ジャンパー膝を経験して

ジャンパー膝を経験して

武術太極拳には跳躍動作が多く、その着地の衝撃も大きいため膝に多くの負荷がかかります。
そのため多くの選手が膝に故障を抱え、パフォーマンスに支障をきたしてしまいます。
自分も17歳~21歳くらいまでジャンパー膝に悩まされていました。
今回は自分が過去にジャンパー膝を経験して感じたことやどうやって克服したかを述べていきます。

ジャンパー膝になった経緯自分がジャンパー膝になったのは17歳の頃、自選難度

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「武術太極拳」と「太極拳」と「WUSHU」

「武術太極拳」と「太極拳」と「WUSHU」

今回は言葉の違いについてです。

この記事を読んで頂いてる方なら今更不要な紹介とは思いますが、僕は「武術太極拳」というスポーツのアスリートとして活動しています。
この「武術太極拳」という言葉は少々長いので僕たち武術太極拳アスリートの間では「武術」と略して話します。
一方で、「武術太極拳」を初めて知る方とお話しするときは「太極拳」と覚えて頂くことが多いです。
特にどちらでも構わないのですが、どうして

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太極拳の中国人選手たち

太極拳の中国人選手たち

以前の投稿で「自選難度の套路をたくさん観てほしい」と述べましたが、具体的にどんな套路を見ればよいかわからない、という方の為に自分が見て勉強している中国人の選手たちをまとめてみました。

完全に自分の独断と偏見でまとめています。
また今回も全て太極拳の内容であることをご了承ください。
今回は中国人選手に絞りましたが、これが好評であれば海外編も考えていきます。
(※敬称については、既に引退して選手でな

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中国福建省での訓練レポート

中国福建省での訓練レポート

自分は武術太極拳の自選難度競技選手として、年に約1・2回、2週間~1カ月間ほど中国福建省の武術隊で練習してきました。
しかし今年は新型コロナウィルスの影響で行くことができなさそうです。
なのでこの機に当時の経験を振り返り、内容をまとめてみようと思います。
これまでSNS等で福建省での訓練の詳細を語ったことがないので、このnoteに福建省で学び感じたことを述べていきます。

なぜ福建省かそもそもなぜ

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套路の作成について

套路の作成について

武術太極拳の中でも自選難度競技というのは自分で套路(空手でいう型、フィギュアスケートでいうプログラム)を作ります。
長拳・南拳は1分20秒~2分、太極拳は3分~4分の長さです。
自分も自選難度競技を始めて8年が経ち、今も自分で套路を作っていますが、8年前に自選難度競技を始めたときはとても戸惑ったのを覚えています。
インターネットが発展して何でも調べられる世の中ですが、套路の作り方に関しては検索して

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2+2=5 ではないといえるか。(『1984年』を読んで)

2+2=5 ではないといえるか。(『1984年』を読んで)

先日ジョージ・オーウェルの『1984年』という小説を読み、その簡単な読書感想を書きたいと思う。
『1984年』とは全体主義国家のディストピア世界を描いた作品である。
最近ではApple社の『1984年』のパロディCMを、ゲーム「フォートナイト」の開発元であるEpic Games社が更に皮肉った動画を公開したことで、少し話題になっている。
色々と考えさせられる作品だったので、今回紹介しようと思う。

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世界の選手と闘っていくために

世界の選手と闘っていくために

 タイトルにあるように、今回は武術太極拳で海外の選手と闘っていく為に、技術面で今の自分が何をすればいいかを書いてみました。
 昨年の世界選手権での反省から得た具体的な課題を書き出した感じです。
 新型コロナウィルスの影響で今年は大会が全て中止になり、来年も大会が無事に開催されるかまだ不明ですが、アスリートとして競技力向上は念頭に置いておきたいので、このテーマを書くことに決めました。
 主に3つの課

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武術太極拳の村上僚です。noteはじめました。

武術太極拳の村上僚です。noteはじめました。

こんにちは。
武術太極拳の村上僚です。noteをはじめました。
今回は自己紹介とnoteをはじめたきっかけを書いていきます。

【自己紹介】 僕は武術太極拳という競技スポーツをしています。
 武術太極拳というのは空手の型競技やフィギュアスケートのような芸術スポーツの一つです。
 太極拳というと中国の朝の公園でご年配の方々がやっている健康体操のようなものを想像されると思いますが、その太極拳に競技スポ

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