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「ザ・ピアノ教室の人間関係」徹底攻略虎の巻 

バイアス破壊で思考と感情を可視化する

このコンテンツでは、私がNLP(実践心理学)を用いて、保護者とのやりとりを観察してきた結果、得たものをすべてお伝えしていきます。

ピアノ教室での人間関係の課題は、必ずしも先生に起因するものではありません。保護者の事情や考え方がかなりの割合を占めています。

私は保護者とのやりとりを注意深く観察し、失敗したものも、成功したものも、分析を重ねた結果、次の3つの主要な問題点を特定しました:

  1. 楽器の購入をためらう

  2. 教室のルールを遵守しない

  3. コミュニケーションの行き違い

これらの問題の根本原因は、実は、指導者の経験と感情に根ざしています。

指導者は、保護者の価値観の違いに悩むことがありますが、これらの多様な価値観を理解し活用することで、予想以上に好意的な反応を得られることがあります。

ピアノ指導者の中には「なぜわざわざ保護者の言い分を理解しなければならないの?」と疑問に思う人もいるでしょう。実は、これこそが非常に重要なポイントです!

ピアノ指導者には音楽教育についての考え方があり、保護者には子どもの教育についての考え方があります。これらの考え方は必ずしも一致しません。保護者の言い分を理解しようとすることは、お互いの考え方を知り、歩み寄るための第一歩なのです。

保護者の考えを理解することのメリット

  1. コミュニケーションが円滑になる:お互いの考えがわかるので、話し合いがスムーズになります。

  2. 信頼関係が深まる:保護者が「理解してもらえている」と感じることで、指導者との関係が良くなります。

  3. 指導方法が改善される:家庭での様子や保護者の期待を知ることで、より効果的なレッスンができます。

  4. 問題の早期解決:心配事や不満を早めに知ることで、大きな問題になる前に対処できます。

具体的なメリット例

  • ピアノ習得のための協力:保護者が子どもの練習を支援し、必要な環境を整えてくれるようになります。

  • 継続的な取り組み:ピアノ学習の継続が難しくなった時も、保護者が指導者に相談し、一緒に解決策を見つけようとしてくれます。

  • モチベーション維持:保護者が子どもの進歩を理解し、適切に褒めることで、子どものやる気が持続します。

難しい保護者はいなくなる

「難しい保護者」という概念は、実は私たちの見方次第で変わります。適切なコミュニケーション技術と相互理解の努力を重ねれば、どんな保護者とも良好な関係を築くことができるのです。つまり、「難しい保護者」は存在せず、ただ「まだ十分に理解し合えていない保護者」がいるだけなのです。

指導者が保護者の考えを理解しようとする姿勢は、ピアノ指導者としての柔軟性と適応力を示します。これにより、より良いレッスン環境を作り、生徒の成長と音楽教育の質を高めることができるのです。つまり、保護者の言い分を理解することは、単なる礼儀ではなく、効果的な音楽教育を行うための重要な戦略なのです。適切なコミュニケーションと相互理解の努力によって、全ての保護者との関係を良好なものに変えることができるのです。


コミュニケーションをオープンにする鍵を使う

保護者の立場とは何でしょうか?簡単に言うと、それぞれの保護者が持っている価値観や子育ての考え方のことです。保護者によって大切にしていることや考え方が違い、それがピアノに対する態度に大きく影響しているんです。

例えば、楽器を買うのをためらう保護者がいますよね。お金の心配はもちろん、子どもがピアノを長く続けるかどうかの不安や、家で練習できる環境があるかなどの心配もあるでしょう。保護者の決断の裏には、こういった様々な考えが隠れています。

保護者の気持ちや考えをよく理解することが、うまくコミュニケーションを取るコツなんです。

とはいえ、ピアノ指導者にも限界があります。保護者の金銭的な問題を直接解決することはできません。また、子どもがピアノを長く続けるかどうかを完全に予測したり、決めたりすることもできません。
家庭の個人的な事情に深く立ち入ることは難しいと考えるのも当然です。

問題を解決できなくても、まずは話を聞くことです。
それだけでも十分な第一歩です。

指導者の本音が導く、満足度を高める方法

次のステップとして、保護者の価値観を深く理解するための対話を行います。これは、保護者の考え方や行動パターンを理解し、より良いコミュニケーションを築くための心理学的アプローチです。この方法を使うことで、お互いの価値観や目標をより明確に理解し、より効果的な協力関係を築くことができます。

指導者は自身の経験から、専門的な技術から、ピアノに取り組む効果的な姿勢を熟知しています。熟知しているこれら専門知識や自身の努力を自分の満足度につなげていきます。

ピアノ指導者の知識は、生徒を教えるだけでなく、保護者との関係づくりにも役立つのです。この知識を上手に使うと、保護者との話し合いがスムーズになり、指導者自身も自信がつきます。

でも、保護者に伝えるのは簡単ではありません。
今まで指導者は専門的な説明をしてきましたが、保護者にはピンとこないことが多々ありました。これは、指導者と保護者の考え方が違うからです。

例えば、楽器を買うのをためらう保護者がいるとします。指導者がどんなに楽器の大切さを説明しても、保護者は買うのをためらいます。指導者の言う楽器の重要性が、保護者に伝わらないのです。そのため、指導者は伝えるのをあきらめたり、自分の考えと違う選択をしたりしてしまいます。

でも、もうそんなやり方はやめましょう。自分の本当の気持ちを大切にしながら、保護者との関係を良くする方法があります。この方法で、先生も保護者も満足できるはずです。

保護者の願いとピアノレッスン

保護者は子どもにピアノでどうなってほしいと思っているのでしょうか?

多くの保護者は、ピアノを単なる一時的な習い事とは考えていません。
「楽しければいい、嫌ならやめればいい」と言う人もいますが、本当にそう思っているのでしょうか?

では、なぜ「楽しければいい、嫌ならやめればいい」と言うのでしょうか?
おそらく、ピアノ学習の長期的な価値や効果を十分に理解していないからかもしれませんし、子どもに負担をかけたくない、保護者自身が子どもに叱るのが難しいという思いから、そう言っている可能性もあります。

とにかく、保護者は一時的な楽しみのために、お金を投じて、短期間でいいから楽しく習えればいいとは考えていないと思います。

これは事実ではないかもしれません。
ただそのように前提を変えて、保護者に接します。そして保護者と話しをして理解したことを、自分の指導欲と組み合わせて提案するのです。

これが私が見出したやり方です。

すると保護者は自身の都合や子どもへの過度な寄り添いを控え、指導者が伝えた本質を理解し始めます。その結果、子どものサポートがより適切に行えるようになっていきます。

楽しければいいと言う保護者の真意を読み解く

それでは次に、ピアノは楽しく習いたいという保護者の価値観を取り上げます。そのために、楽器を新調することに乗り気ではありません。

それに対して指導者は「ピアノの練習には楽器が必要」という指導者の考えを、保護者の願いと結びつけて説明するのです:

  • 「初めのうちに正しい鍵盤の感覚を身につけることで、ピアノの扱い方を楽しく学べる」

  • 「本物のピアノに近い楽器で練習すると、演奏に反映され、レッスンが楽しく感じられる」

このように説明すると、保護者は自分の価値観に合い、ピアノを習いたい真の目的に到達できると思い、楽器の重要性を理解し、子どもの成長を長い目で見守り、支援できるきっかけを得ます。

また、このような説明をすることで、ピアノ教育に関する深い知識を持っている指導者であることを保護者に知ってもらうこともできます。そして保護者がピアノ教育についてより広い視野を持てるようになります。このやり方の良いところは、指導者自身も伝える喜びを感じられるのです。

保護者の価値観を活用すれば、問題は起きてもすぐに解決する

保護者とのトラブルは、実は良い機会かもしれません。これらの問題は、指導者としての成長のチャンスです。トラブルを通じて、指導者は新しい方法で教育への熱意を示せます。

難しい状況を乗り越えることで、保護者との関係がより強くなります。その結果、生徒の音楽教育をさらに良くすることができるのです。トラブルは、より良い対話と理解につながる入り口なのです。

大きく分けて、4つのカテゴリーに分けます。
どの章から読まれても良い構成になっています。


第1章 悩まない。自分の本音から答えを引き出す究極の悩み解決法

指導者のリソースを最大限に活用するには、自分の思い込みを認識し、感情を理解することです。意外に人は自分を知りません。
自己理解が進むと、おのずと自己と他者を自然に区別することができるようになっていきます。そして最終的には、自分の本音に従って行動することができるようになります。また、自分の本音に納得してから進むので、決断力が向上し、悩みへの対処行動が効率化されるようになります。

第1章は、指導者の本音をピアノ教育に反映する「マインドセットを構築する」内容です。

第1章:悩まない。自分の本音から答えを引き出す究極の悩み解消法

続編あり。


第2章:指導欲の正しい使い方

指導欲の正しい使い方とは、ピアノ指導者が教育への熱意を生徒や保護者の価値観に合わせてコントロールし、自分の本音で生徒や保護者に関わる方法です。

指導者の専門知識と経験を最大限に活用しながら、指導者自身の言動・行動を振り返り、自分の本音と向き合いながら、コントロールしていきます。特に、指導者が陥りがちな思考として「すべき」「してあげたい」を仕事に持ちこむことのネガティヴな作用と、それらを反転させる考え方などを事例を交えてお話ししていきます。


第3章:ギクシャクした保護者との関係にさようなら:心を動かす対話の魔法

ピアノ指導において、保護者との良好な関係は非常に重要です。しかし、時として指導者が保護者の感情を無視してしまうことがあります。ここでは、実際の事例を通して、そのような行動が保護者との関係にどのような影響を与えるかを見ていきます。


第4章:保護者の気持ちは変えられる!きほんのラポール

ラポールスキルの実践編です。こちらでラポールスキルのきほんを学んでおきましょう。必要な方には、noteメンバーシップ(年内発足予定)で、ラポール練習会が月に1度行います。


第5章:生徒の意欲を引き出すコミュニケーション

ピアノ指導において、保護者との関係構築も重要ですが、実は生徒である子どもとの関係づくりの方がより難しい場合があります。子どもならではの特性が、この難しさの原因となっています。

  • 言葉でのコミュニケーションの難しさ

  • 限られた語彙

  • 情報処理の個人差

  • 感情の変化の激しさ

  • 集中力の持続時間の短さ

子どもの特性を理解し、それぞれに合わせたコミュニケーション方法を見つけることで、指導者と子どもの間に信頼関係が生まれます。この関係性の中で、お互いが心を開いて接することができるようになり、自発的な学習意欲の向上や長期的なピアノ継続などに広がっていきます。

お知らせ

noteのメンバーシップを年内の開講を予定しています。
3つのコースになります。
1.ベーシックコース
指導者同士の情報と交流を共有するコースです。
2.スタンダードコース
ベーシックコースの内容に加え、月1回のラポール練習会(オンライン)を含みます。
3.オプションコース
オプションコース希望者には、月1回のNLPコーチングを行います。

NLPは実践を積むことにより、効果をより実感できると思います。

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