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コミュニケーションは相手の意欲を引き出すため
保護者にアプローチしていますか?
アプローチというのは「自分からする」「積極的な」「提案」です。
全く提案のできなかった私が、なぜ「アプローチ」を始めたのか?
そして「アプローチした結果」何を得られたのか?をお話しします。
ピアノ教室の「ちょうどいい」を考える、ラポールで人間関係をマネージメント!のはるよ★学びです。
私は保護者に提案ができなかった人です。
私は自分が育ってきた環境で、提案があると断ることができなかった経験から、保護者に提案をすることができなかったのです。
保護者がピアノをやめると言ったら、なすすべもない。
自分には何もできない。
と、不幸のどん底に落ちていました。
そして、提案できないことが、自分の無力さを証明されたように思っていました。
しかし、私がラポールという傾聴のスキルを知ってから、感覚が変わりました。そしてあることに気づきました。
私は保護者の反応が怖かったです。
自分を否定されると思い込んでいました。
だから怖くて、保護者の話しを聴けなかったんです。
ラポールを使っていくうちに、保護者から話しを聴くことが怖いものではないこと、自分を否定するものではないと、腑に落ちたんです。
コミュニケーションとは相手の意欲を引き出すこと
ラポールを使っていくと、保護者の言葉、好む言い方、理解の仕方、モチベーションが上がる言い方がわかるようになります。
そして保護者の情報がラポールによって集まってくると、これを「提案」に使えるのではないかと思い始めました。
やはり指導者という仕事柄、提案することも必要です。
それまでは少ないながらも提案はしてきたんですが、断られることが多かったのです。断られることを(自己否定)だと思ってしまうと、提案はとても難しいものになってしまいます。
でも”私にはラポールがある”と向き直りました。
ラポールによって保護者を語らせた結果、情報は集まっているのだから。
そして保護者に合わせて提案をするようになりましたら、その提案を快く受けてくれることが増えてきたのです。
保護者に合わせて、というのは、具体的に
保護者が喜ぶこと
保護者のモチベーションが上がること
保護者の満足度が上がること
を知ることです。
知るには、保護者に話してもらうことです。
そして、保護者の反応を引き出された情報(価値観)として、指導者の指導欲と結び付けて提案をしていきます。
「発表会に出ませんか」
がいちばんシンプルな提案だとすれば
「お母様が望んだ◯◯が、発表会によって得られますよ」と伝えた方が、YESを貰える可能性が高くなります。
「お母様の望んだ◯◯」には保護者が言った言葉が入ります。価値観の言葉は違う言葉に言い換えずに、相手の言った言葉をそのまま使うと相手にたいして安心感を与えます。これもラポールの一種です。
要するにこれをするとお母様の望むことを達成できますよ、という提案です。
保護者の考え方に合わせて、提案したことに対してNOと言われることが少なくなりました。保護者から受け入れてもらうと、私の満足度が高いです。
リフレームをして前提を変える
繰り返し言いますが、提案が怖い、断られたらどうしよう、というのは、保護者に(断られることが自分への否定)だと思っているからです。
ですが、提案し慣れてくると、こんなふうに考えられるようになりました。
NOと言われることも返事であることに間違いはない。
単純に、これは保護者の好みではないのだろうなと理解できるようになったのです。
NOでも、保護者の情報が集まることは同じです。例えばそれが「退会」であっても「相談」であっても同じです。保護者が私を信頼して働きかけてくれたのだとフレーム*しました。
*リフレームとは、自分が楽しんで積極的に動ける「新たな意味づけ」です。たとえば「提案」を「断られる」と思うのは「断られる」ことで「自分を否定している」という自己否定感に結び付けています。
しかしそれら「断られること」を(自己否定)ではなく、【保護者が自分を信頼して】わさわざ言いに来ているのだと前提を変えたら(リフレーム)どうでしょう?
私は、保護者の行動に(自己否定)を感じることは全くなくなります。なぜなら【保護者が自分を信頼してくれている】という新たな前提をもとに、安心して保護者の意見を聴きとることができるようになっているからです。
リフレームは事実である必要はありません。要するに、自分が「良い思い込み」をすればいいのです。
ですから、前提の設定を変えた後、強く思い込んで脳をだまします。イメージトレーニングをすることが大切です。
自己開示しない保護者は情報が少ない
リフレームしたおかげで私は、一度で振り向いてもらえなくても、何度も何度も手を変え品を変えてアプローチをすることができるようになりました。
それは「相談ができない保護者」にも有効です。
たとえば最近の保護者の傾向として、ピアノレッスンについて悩んでも、積極的に相談できる人は意外と少ないのです。
「退会する」ことを考えて、相談もなしに決めてくる人というのは、自己開示が苦手なのかもしれません。
相談する環境が今までもなかったのかもしれません。
ともかく「相談しに来ない人」は「自己開示が少ない」のです。
すわなち「保護者の情報が少ない」と言えます。
情報が少なかったら、考えていることもわかりづらいですよね?
だから「退会します」と言ってきた時でも、それはチャンスなのです。
保護者にとっての「退会」は「その人の事情」です。
そして、保護者のとっての「退会の申し出」は、指導者にとっての「相談に乗るチャンス」なのだとリフレームしたらどうでしょうか?
実際私は、積極的に提案をするようになってNOと言われたことがないです。また、NOと言われても落ち込むこともありません。
それは単なる情報です。反応がくればすべてよし。
返事をもらうことは、指導者への自己否定ではありません。それを認識していけば成功率はだんだん上がっていきます。
自己開示をしない保護者に自己開示してもらうには、ラポールをとって、相手に寄り添い、相手のホンネを聴きとる。つまり相手を喋らせるしかないのです。
もしNOと言われても、それは保護者の心を動かすには情報不足だったと思えたらどうでしょうか?がっかりしませんよね。
レッスンには「次」があります。その「次」に賭けるのです。そしてそれを連続してやっていくのです。
ラポールをとれば、相手の情報がもらえるチャンスが生まれる
どんな理由でも、保護者が私の所にきたら、すべてチャンスだと思っています。情報が得られる最大の機会だからです。自分の打つ手を考えられるからです。
話しさえできれば、保護者の使う言葉などからどのような考えを持っているのかがわかります。
その答えを相手に渡してあげるのが「会話」のように感じてしまいますが、そんなに意気込むこともありません。相手の求める「答え」を得られなくても、話しさえできればいいのです。
アプローチ(積極的な提案)は相手の反応があってこそなんです。
保護者の気持ちがわかってこそ、考えられるんです。
それには、話すことしかないのです。
保護者と話すことは、保護者の価値観を知るための情報収集です。
情報収集なら
自分で言おうか言うまいか考えたり
自分の中でぐるぐると悩むことはありませんね?
とにかく何でも話して、情報収集をします。
提案のアイデアというのは、保護者とのやりとりで生まれてきます。
相手の反応があってはじめて分かるのです。
ラポールはどんなに口下手な人でもできる技術です。ぜひラポールを使って保護者の話しを聴いていってほしいと思います。
ラポールでお話しを聴いていきましょう。
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