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1.大事なことは質問する

楽器を買うのを渋る。そんな保護者が続いて「どうしよう!」から始まった模索と挑戦。

私はピアノ教室の体験レッスンで、コーチングの手法を使っています。
コーチングとは、相手の話に耳を傾け、観察や質問、ときに提案などをして相手の内面にある答えを引き出す手法です。この方法を始めたのには理由があります。

以前のように説明するだけでは、うまくいかなくなってきたのです。

具体的に言うと、説明型では、私ばかりが話す状況になりがちでした。特に楽器について話すと、保護者の方が黙ってしまったり、答えに困る様子が多く見られました。そのため、私も対応に悩むようになりました。
保護者の方と私の間に距離ができているように感じたのです。


説明しても保護者の心に届かない

ピアノ教室を運営していて、最近気づいた問題があります。保護者の方々にピアノの購入を勧めても、なかなか心に響かないのです。

10年前の私の教室では、ほとんどの生徒がアップライトピアノを持っていました。しかし、紹介していた中古ピアノ業者が閉店してから状況が変わりました。電子ピアノを選ぶ人が増え、最近では、体験レッスンで楽器を買いたくないという人まで出来ました。

キーボードを購入してしまったが隠していた保護者まで出てきました。そこで私は責任を感じました。そこで、説明の仕方を変えなければと思うようになりました。

保護者はピアノを買わない理由をいろいろ挙げます。私が説得しようとしても、相手の心に響かなければ入会してくれません。
このような経験が続くと、自信をなくしてしまいます。保護者に納得してもらえる提案ができない自分に無力感を感じるようになりました。

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