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目覚めて微睡み二度寝のお誘い

カーテンの隙間から

透かして広がっていく

光の水溜まり

夢に微睡む男の全身を

浸してはゆらりゆらり

瞼がぴくぴく目覚めの兆し

寝返りもぞもぞ覚醒の予兆

半開きの口元が閉じられて

喉仏がごくりと

動いたかと思ったら

突然えふえふと咳き込み

みじろぎ静寂、、

ゆっくりと瞳が開かれて

男が目覚めた

天井を見上げながら

まだここは夢なのか

それとも現実なのか

しばらく頭の機能の

再起動が落ち着くまで

じっと待っている

身体のあちこちには

気怠い疲れが

ぬかるみにハマったかのように

ひっついて離れない

このままもう一度

あの温もりに沈み込みたい

願わくば次に目が覚めた時には

この身体の怠さが嘘の様に

なくなっていてくれたら嬉しい

閉じられていく瞼

踊る緑の光が暗闇の向こうから

手を伸ばしてゆらゆらり

静かに踊る男と残光

輪郭がぼやけていき

次第には黒く溶けていく

再び眠気が男の全てを

包み込んでいった

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