子どもの頃の僕 大人になった僕
最近でんぐり返しをしたのはいつだろう
昨日その前?
いやいや学生の頃かな?
社会人になってから?
大人になってからは間違いなく
でんぐり返しなんてやってないから
少なくとも三十年近くは
でんぐり返しなんてやってこなかった
だからでんぐり返しをしたのは相当に昔の事
それこそまだ物心がつくよりも前かもしれない
小さな身体で毎日のようにコロコロと
転がっていた記憶を思い出そうにも
そんな記憶の片鱗すら
僕の頭のどこを探しても見つからなかった
不思議なものだ
自分の事なのに自分の生きてきた日々を
覚えていないというのは、、
僕を育ててくれた親の頭の中には
球のようにコロコロ転がっていた僕が
まだ息づいているのだろうか
きっと小さかった僕はコロコロ転がれるのが
楽しすぎてそれこそ毎日のように
転がりまくっていたのかもしれない
床に手をついて頭を下げて
お尻を持ち上げればふわっと体が持ち上がり
背中からコロコロっと転がっていけた
それが楽しくて仕方なくて
夢中になって繰り返していたであろう
その頃の僕は三十年後の僕が
懐かしんでいるだなんて
夢にも思わないだろうなあ
今の僕もあの頃のように
でんぐり返しが出来るだろうか
体格はあの頃とは全然違うし
体の柔らかさや使い方も違う
なによりなんだか恥ずかしくて
上手くできる自信がない
コロコロと転がれる喜びを
純粋に無邪気に
夢中になって楽しめていた
あの頃の僕を想像してみるとその自由さが
今の僕にはたまらなく眩しくて
羨ましく見えてしまう
コロコロ転がれる喜びをもう一度味わいたい
夢中になって楽しめる喜びとは
かけがえのないものだ
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