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インナーチャイルドの声を聴こう⑦
〈第6話(最終話)〉
その時だ、私の中からあの男の子の声が聴こえた。
私の中で男の子はこう言った。
僕を否定することは
僕の親を否定することだ
僕の母は
子どものために人生を捧げた
自分のことは全てを後回しにして
子どもに命を捧げた
なのに
時代はそんな母を憎み
否定した
ひどい親とまで罵った
僕は戦った
僕は負けなかった
世界中が僕の母を否定しても
僕は絶対母の味方だ
僕の母は世界一素晴らし
インナーチャイルドの声を聴こう⑥
〈第5話〉
ハッとする。
また私は過去の自分を置いてきぼりにしようとしている。
101匹わんちゃんの黄色い浮き輪がない、遠くで浮かんでいる、あれだ!
私は浮き輪に向かって泳いだ。
あ、私泳げる!
浮き輪無しで泳いでいる自分がいた。
浮き輪までたどり着いた私は、それをしっかりとつかんだ。浮き輪は空気が抜けてフニャっとしていた。私はしぼんでしまった浮き輪を抱きしめた。
ごめん、ごめんね
過去の私と
インナーチャイルドの声を聴こう⑤
〈第4話〉
プカプカプカプカ
溶けていく
プカプカプカプカ
溶けていく……
このまま、手足も頭も胴体も全てが溶けてしまう前に、泳ぎださなければ。
誰か、私に泳ぎ方を教えてください。
その時だった、
私のあの101匹わんちゃんの黄色い浮き輪が空から降ってきた。
私はそれにつかまって、泳ぎだした。
私は泳ぎながらつぶやいていた。
K子ちゃん、あなたに教わったことは私には役に立ちませんでした。
インナーチャイルドの声を聴こう③
〈第2話〉
それから大人になって、私は子どもを産んだ。
生まれてはじめて、守りたいものが私の目の前に現れた。
その頃から、説明のできないことが自分に次々に起こり始めた。
気がつくと私は魔法のように、欲しい物を次々に手に入れていた。
愛しい子ども達、子ども達を通じてできた友達、日々の家の仕事、楽しい家族と過ごす時間。
私はとても満たされていた。
欲しい物は私の分身と同じだった。
だから大切にした。
インナーチャイルドの声を聴こう①
〈まえがき〉
今が大事、これは本当。
でも、何かから逃げ続けていることに気づかない、潜在意識は呼んでいるのに、そこに向き合わないことを続けていると、そのうちにそれは形となって現れてきます。
障害とはいかないまでも、そこに繋がる要因にはなっていくと思います。
あなたは信じられないかもしれない。
私もかつてそうでした。
でも、実際に自分の身に起こってしまい、信じないわけにはいかなくなりました。