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エッセイ

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文章をまとめています。 トピックは、様々です。 意識の状態の良いときに生まれてくる、呼吸の通った文章を残せるようにと思っています。
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#眠れない夜に

天は自ら助くる者を助く

天は自ら助くる者を助く

有名な、格言。

その通りだと思う。

30歳前後、結婚を焦っていたことがあった。

苦難を経験し、博士課程での研究と助手の話を受けることができずに人生に絶望した、27歳。

ボロボロになった心と身体を休めることが必要だった。

故郷に帰り、実家でしばらく休ませてもらった。

父や母だって、悔しかった、悲しかったと思う。

手塩にかけて育てた娘が、傷ついた姿を見るのは。

と、書いていたら、涙が出

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先生に褒められる読書感想文みたいな人生じゃなくていい

先生に褒められる読書感想文みたいな人生じゃなくていい

2,300文字 少し長い文章です。よろしければ、お付き合いください😊

どんなことを書いたら、大人が喜ぶか、

ということは知っていたと思う。

小学生や中学生の頃は、読書感想文とか、少年の主張とか、自由研究とか、英語の弁論大会とか、

ほんとうに田舎の出身で、目立つことも好きなタイプではなかったのに、

なんか色々やらされた。

小学校の時の自由研究は、半分は親の作品だったのではないかと思う。

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自分軸の見つけ方

自分軸の見つけ方

今、「自分」に対する関心が高まっていると思う。

自分とは何か。

自分とは、どういう人間で、何が得意で、何をしている時に一番喜びを感じ、

どんなことが、嫌いか。

どんな人が好きで、

どんな人といると苦痛を感じるか。

人とは違う、「本当の自分」って、なに?

こんなことを探究し始めている、

あるいは、自分の気持ちにもういい加減素直に生きていきたい!

という心の叫びを無視することに苦痛を

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呼吸と精神状態とは、連動している

呼吸と精神状態とは、連動している

現代においてわたしたちの呼吸は、とても浅くなっています。

早く結論が知りたい。

早く自分の望むものを手に入れたい。

結局のところ、どうなのか?

etc…。

若い頃、私は本を読むことが一つの習慣でした。

おこづかいで本を買って読むようになったのは、高校生の頃のこと。

大学生になり、一人暮らしをさせてもらうようになった私は、その時間の多くを本を読んで過ごしました。

その頃よく読んでいた

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対極が教えてくれるもの

対極が教えてくれるもの

あの震災から、もうすぐ10年経つなんて、信じられません。

あの時わたしは、被災地にいました。

雪の降る日。凄く寒くて、母と布団にくるまって暖を取りました。

あの経験で、わたしの中で何か、覚悟が決まりました。

鮮やかな記憶には、一瞬で飛んで行くことができる。

そう考えると、感謝に満たされた瞬間に、どれほどの価値があるかと思います。

瞬間の中に、全てがあるのだな…。

死や恐怖を見ると、生

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わたしの最も印象に残っている小説ベスト3

わたしの最も印象に残っている小説ベスト3

をあげさせていただくと、

1. "こころ" 夏目漱石

2. "悲しみよこんにちは" フランソワーズ・サガン

3. "ノルウェイの森" 村上春樹

となるかな、と思います。

今は、小説は読むことはありませんが、学生の頃よく読んでいました。

人の自我や心についての描写という点では、小説というのは最強の媒体の一つといえると思います。

ほとんど独白のような感じで語られる語り口は、リアルで、ノル

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