マガジンのカバー画像

高齢になる前に知っておくべきリハビリ・ケアの考え方

90
【本マガジンの対象】 ご高齢者のご家族、これから高齢期を迎える方、要支援・要介護の方、OTS
運営しているクリエイター

#訪問介護

【高齢者介護】一足飛び介護

【高齢者介護】一足飛び介護

老化が進むと…

服を着替えたり

お風呂に入ることに手伝いが必要に

なってきます。

ここでご家族や周囲の者がしてしまいがち

なのが

一足飛びの介助。

つまり

できない部分のみの介助を越えて

できる部分の介助もしてしまいます。

実は

ゆーっくり老化されている方は

できないことは部分的で

声掛け

準備

特定の工程だけフォローする



その活動・動作ができてしまうことが

もっとみる
【高齢期リハ・ケア】4つの不足が老化を速める

【高齢期リハ・ケア】4つの不足が老化を速める

食べねえ

飲まねえ

出ねえ(便が)

動かねえ

この4つの「ねえ(ない)」は

健康だろうが

何かしら障害があろうが

赤子だろうが高齢者だろうが

ひとつでも崩れると

心身に影響が出ます。

心身が崩れると生活に影響が出て

またまた心身が崩れます。

4つの「ねえ」は

生活不活発病の入口です。

若いうちならすぐに修正できますが

高齢になると

4つの「ねえ」を修正することが

もっとみる
【高齢期リハビリ】利用者にとってセラピストはガチャガチャ

【高齢期リハビリ】利用者にとってセラピストはガチャガチャ

経験のあるセラピストリハビリの専門家でも

わからんものはわからん!

知らないことは知らない

できないことはできない

逆にできることは説明し

同意を得た上で進めていく。

年数が経っていくと

自分の技術と経験が

対象者とマッチするかどうかの

判断がつくようになってきます。

ある意味、白黒がつけられる

ようになります。

知らないこと、対応できないことは

勉強することが前提ですが

もっとみる
【高齢期リハビリ】リハビリは点を線にしよう

【高齢期リハビリ】リハビリは点を線にしよう

1日の4%1週間の0.59%これは1日、あるいは1週間に占める

訪問リハビリ時間の割合です。

※訪問リハ1時間として

短いですね。

たとえば、この短い時間で

筋トレしたとします。

効果は…ないとは言い切れませんが

極めて少ないと予測されます。

※エビデンス的にも効果は低いといえます

歩行練習や動作練習

ストレッチなども同じことが

いえるのではないでしょうか。

セラピストが関

もっとみる
【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

「生活に変わりないですか?」と訪問リハビリではよくこちらの質問をします。

「変わりないですよ。」とニコッとされると

わたしは一安心します。

変わりなく生活することとは?
 特に90代の生活が安定している方が

このように答えてくださると

本当に安心します。

なぜなら

90代の方が変わりない生活ができると

いうことは

活動と休息のバランスが良く

生活不活発病になっていないという

もっとみる
【高齢期リハビリ】寝たきりの入り口

【高齢期リハビリ】寝たきりの入り口

寝たきりは些細なことから始まります。

たくさん今までご利用者をみてきました中で今回もそんなお話をしていきますね。

こちらが前回のものです。よろしければ読んでみてくださいね。

寝たきり

はじまりは些細なことなんです。

高齢で何かしらの病気や体調不良が

起こった後に起こりやすいんです。

寝たきり入り口の方の特徴そんな寝たきりの入り口におられる方の

特徴は

寝間着のまま過ごす

です。

もっとみる
【高齢期リハビリ】信仰心の強いご利用者さん

【高齢期リハビリ】信仰心の強いご利用者さん

訪問リハビリのご利用者さんは

当たり前ですが

信仰されている宗教があります。

今回は宗教とリハビリのお話です。

私はといえばうちは基本浄土宗ですが

わたし自身はクリスマスを祝ったり

お寺や神社にお参りしたり

特定の神様や仏様に対して信仰心は

ありません。

信仰心の強いご利用者信仰心が一般的な家庭の方よりも

強いご利用者の印象は

「価値観が確立されている」

です。

具体的に

もっとみる
【高齢期リハビリ】寝たきり注意報

【高齢期リハビリ】寝たきり注意報

些細なきっかけが寝たきりの入り口に単なる不活動で寝たきりになることも

骨折や疾患後遺症に限らず

何かしらの拍子に

寝たきりのような状態になる方がおられます。

原因は

足や腰の痛み

倦怠感

環境変化(引っ越しや家族との同居)

食欲低下

便秘

不眠

などです。

寝たきりになりやすいのは男性?訪問リハビリの現場でよく目にするのは

動かなくても生活に影響の少ない

既婚高齢男性の

もっとみる
【高齢期ケア】介助を待つ高齢者

【高齢期ケア】介助を待つ高齢者

【受け身の高齢者】過度な介助が高齢者の自ら動く気持ちを低下させるかも、というお話です。

「トイレの際ズボン、パンツの上げ下ろし」

「上着を着る」

「物干し」

「髪を洗う、身体を洗う」

「車椅子で移動する」

「シートベルトをしめる」

「車のドアの開け閉め」

など、本来少し見守ればできるかもしれないことを周囲の人が待ちきれずに手を貸してしまうこと、よくあると思います。

そんな過度のお

もっとみる
【高齢期ケア】生活は最強のリハビリ

【高齢期ケア】生活は最強のリハビリ

生活は老化に対しての最強のリハビリだと考えます。

生活習慣とは毎日行う何かしらの活動を指します。いわば生活習慣=繰り返しの作業、活動や動作により心身の在り方が決定するといえます。

例えば、毎朝ジョギングしてる方は身体機能が向上するでしょう。

毎週カラオケサークルに参加される方も歌が上手くなったり社会性や身体の機能が保たれるでしょう。

生活習慣で身体と気持ちが変わる、これは何歳であれ、どんな

もっとみる
【高齢期リハビリ・ケア】高齢者の退院直後、周囲の対応が将来を決める

【高齢期リハビリ・ケア】高齢者の退院直後、周囲の対応が将来を決める

【高齢者の入院】入院生活〜退院
脳卒中や骨折などで入院すると高齢者は様々な専門職と関わりをもちます。

看護師、リハ職(作業療法士、理学療法士、言語聴覚士)介護職、社会福祉士、医師などがそうです。

そして、患者さんはまたもとの生活へという希望を持ちながら専門職の導く方向へ進んでいきます。

「このお薬を飲んでくださいね。」

「歩行練習をしましょう、今日は平行棒で○○往復しましょうか。」

「手

もっとみる
【高齢期リハビリ・ケア】機能訓練に縛られない退院後の考え方

【高齢期リハビリ・ケア】機能訓練に縛られない退院後の考え方

今回は「後遺症のある高齢の方(あるいはそのご家族)は偏った考え方にとらわれやすい」というお話です。では順を追って説明します。

一般的に高齢者が入院の必要な病気や怪我をした際は次のような流れで経過します。

1.病気(骨折や脳卒中、神経難病など)

2.入院(治療+リハビリ)

3.退院

4.在宅復帰

【思考の偏り】在宅復帰後、多くの高齢者やそのご家族、ケアマネさんの思考は

本人
『病気にな

もっとみる
【高齢者介護】お世話・お手伝いは気持ちいいし、効率的ですが…

【高齢者介護】お世話・お手伝いは気持ちいいし、効率的ですが…

【生活をちゃんと送れるように促すこと】うちのこども、小1なんですが何をするにも行動が遅い!ので、親である私は「早く学校の準備しなさ」「早く寝る準備しなさい」と口酸っぱく言ってしまうんです。

しかし「早くしなさい!」って言う割には手伝いません。

それは暗に私が「息子がしっかり生活を送ることができるように。」と考えているからです。

小1というと身体的に服も着替えられますし、歯磨きもご飯も一人で食

もっとみる
【高齢者介護】大事にされたい高齢者

【高齢者介護】大事にされたい高齢者

【大事にされたい気持ちは皆一緒】「大事にされたい気持ち」誰しもあると思います。わたしも人から大事にされたいし、されたら嬉しいです。

ある80代半ばのご利用者が「〇〇の施設の職員さんは靴も履かせてくれるし、歩くときは脇の下を抱えてくれる。大事にしてくれるんや。」と仰ってました。

その他、シートベルト着脱も車のドア開閉もお茶を入れるのも…、とたくさん手伝ってくれるそうです。

きっとそれらひとつひ

もっとみる