手を伸ばせば届きそうな幸せこそ限りなく遠い
晴れたあたたかい春の午後、満開の桜の下で、「死ぬなら今だ」とはっきり思った。別に生きていたくないわけではない。悲しいことも苦しいこともない。ただ、もし自分の命が終わるのだとしたら、この景色の中で死ぬのが良いなと思った。だって最高じゃん。こんな絶景の中で笑って人生の幕を閉じることができたなら、まさに卒業します!って感じじゃん。久しぶりに、たしかな望みを持った。
春に死にたくなる人が多いと聞いたことがある。五月病なんかとも関係があるのかもしれないが、詳しいことはわからない。春の