安東量子

物を書いたり、本を読んだり、考えたりするのが好きです。 『海を撃つ -福島・広島・ベラルーシにて』(みすず書房)というエッセイを出しました。

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物を書いたり、本を読んだり、考えたりするのが好きです。 『海を撃つ -福島・広島・ベラルーシにて』(みすず書房)というエッセイを出しました。

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    • 随筆・エッセイ

    • 雑感

      日記のようにその時々の感じたことを書きます。予告なく削除することがあります。

    • 福島復興あれこれ

      福島復興や原発事故、放射能リスク問題について、少し形になったものをまとめました。復興の現場を経験し、事故からずっと経緯を見てきた視点から書いてあります。

    • 本の感想・紹介

      読んだ本の感想と紹介など。よかった本だけ。

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      主として、福島、原発、リスク・コミュニケーション、科学技術、エネルギー、復興にかんする気になったニュースとそれに対するコメント。

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    安東量子著『海を撃つ 福島・広島・ベラルーシにて』(みすず書房)

    2019年2月、福島第一原発事故の後の経験をまとめたエッセイを出版しました。 ※論文や発表などについては、researchermap にまとめました。https://researchmap.jp/Ryoko_ANDO 私は忘れまい。今日見た景色を、聞いた話を、忘却の向こう側へ押しやられようとしていることたちを、あなたが忘れるのなら、消し去ろうとするならば、私は、記憶に、記録にとどめよう。 版元のみすず書房紹介ページへは こちら 。注文も可能です。 「紀伊國屋じんぶん大

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      • 『末続アトラス 2011-2020: 原発から27kmー狭間の地域が暮らしを取り戻す闘いの記録』刊行について

         2012年から始めた末続地区の放射線測定事業を記録誌にまとめました。 http://ethos-fukushima.blogspot.com/2022/11/2011-2020-27km.html  フリーの編集者柳瀬徹さんにお手伝いいただいて、これまで郷土史でもまとまった記述のなかった末続地区の歴史的な沿革から始まる内容になっています。  これは末続に限らず、すべての被災地に共通することだと思いますが、過去の経緯と社会的基盤が被災後の対応に大きな影響を及ぼします。また

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        • 予告:新著12月に刊行します

           晶文社から、12月中旬に新著を刊行します。  『スティーブ&ボニー  --砂漠のゲンシリョクムラ・イン・アメリカ』というタイトルで、内容は、2018年にアメリカのハンフォード・サイトを訪問した時の滞在記です。  マイキャッチコピーは、「ハート・ウォーミングなゲンシリョク・ロードムービー エッセイ」(ちょっと長い)です。前回の『海を撃つ』の読後感が重い、という感想が多かったので(テーマ的にしかたなかったのですが)、今回は、読み終えてほんわか、を目指しました。  担当の編集者

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          • 福島復興あれこれ:安倍政権と福島復興

             2021年に現代ビジネスに処理水に関連して、安倍氏の福島復興政策について記事を書かせてもらったことがある。 「福島原発「水」の海洋放出、安倍前首相が「問題を放置し続けた」ことの大きな責任」  そこでも書いたけれど、私は安倍氏の福島復興政策を評価していない。というよりも、端的に、そこには「政策」と呼びうるものなどなかった、と評価している。  「政策」が必要とされたのは、思いつく限りでも、放射能対応に始まり、処理水の処分問題、帰還困難区域対応、避難指示解除区域の将来像、原

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            雑感:著書を出した後に変わったこと

             2019年に著書を出した後、初対面の人にたまに「知っています」と言われることがある以外は、特段生活に大きな変化があったわけではないのだけれど、ひとつだけ、はっきりと変わったなと思うことがある。  わたしの原発事故の後からの一貫した姿勢は、その場所で暮らす生活者を尊重し、支援する、ということだった。とは言っても、別にここで暮らさなくてはいけない、と思っていたわけでもない。  原発事故のあとの福島は、はっきりいって大変だった。放射能だけではない。とにかくひたすら、いろいろと

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            雑感:美容院での喫水線をめぐる会話

             年齢を尋ねると、彼は28歳だと答えた。  10席ほどの椅子と鏡が並べられた店内は、ひととおり席は埋まっているものの、高い天井と全面ガラス張りになった壁のおかげで、混み合っている感じはしない。それでも、パーティションで区切られているとはいえ、耳をすこしそばだてれば、臨席の会話はまる聞こえだ。そんなことはおかまいなしに、彼は話し続ける。  だって、ちょっと関係あるとかじゃないですよ、もうあの人たちズブズブじゃないですか。信じられないですよね。日本の中心の人たちがあんなズブズブ

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            ニュース✔︎:「寄り添う」という言葉の裏側にあるもの

             かなり前の話になるけれど、国の避難指示解除を担当していた人と話していた時に、こう伝えたことがある。  「戻りたい」と言っている高齢の避難区域の人は「元の暮らしに戻れる」と思って「戻りたい」と言っている人が相当数いる。元の暮らしに戻れる、と思って避難先の生活を捨てて戻ったらまったく違った、ということになったら、故郷を2回、もしくは3回失うような経験をすることになる。それはあまりに残酷すぎる。せめて、戻る前に戻ったあとの生活状況がどうなるのかきちんとイメージできるようにしない

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            福島復興あれこれ:復興庁の風評対策の問題点

             風評については、いずれまとめたいと思っているのですが、復興庁があたらしく風評対策の有識者会議を立ち上げるということで、かんたんに現在問題だと考えていることを記載しておきたいと思います。  「SNSの専門家に知恵を出してもらい(海洋放出の安全性などについて)より効果的に伝わるための手法を検討する。特に若い人に関心を持ってもらいたい」とのことですが、これは、手段と結果を取り違えた、極めてまずい発想だと思います。  なぜ「風評」が問題となるのか。第一、かつ最大の問題は、それが

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            福島復興あれこれ:記憶が不在の街

             双葉駅前に初發神社という小さな神社がある。震災のときに社殿が傾き、社の名前を刻んであった石標も折れていたものを氏子さんたちがもとの形に再建して、いまは端正な姿を取り戻している。  昨年、双葉駅前に行く用事があったときに、たまたま氏子さん何人かが同席していて、ご案内していただくことがあった。どこが壊れていたのをどう直した、という解説をしながら、自然と会話の合間合間に、昔話が挟まれる。神社外周の玉垣に刻まれた名前を見ながら、この人はこうで、おやこの人も寄進していたんだな、から

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            読書感想文:中谷内 一也『リスク心理学 ─危機対応から心の本質を理解する』(ちくまプリマー新書、2021)

             私ごと、この春から放送大学の大学院でリスク学の勉強をしている。原発事故のあと、自分がしてきた放射線測定に関連する活動は、一般的には、「リスク・コミュニケーション」というジャンルに該当する。自己流で四苦八苦しながらしてきた活動が、大枠ではリスク学にカテゴライズされることがわかったので、自分のしてきたことの意味を学術的に整理しておきたい、というのが大きな動機だ。  ただ、それとは別に直接の動機がもうひとつある。   2021年に朝日新聞社の論座に、以下の記事を書かせてもらった

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            読書感想文:齊藤誠『震災復興の政治経済学』(日本評論社、2015)

             誰もが奥歯に物が挟まったように言葉を濁すばかりで、はっきりと言わないけれど、福島の復興政策はうまくいっていない。いったいなにをどうすればいいのかわからないまま、やみくもに予算を投下してきたのだから、うまくいくはずもないのだけれど、その違和感をエビデンスに基づいて示すなんてことは、私の能力を超えている。そう思っていた。  ところが、2015年の発刊の本書のなかで、すでに圧倒的なデータに基づいて示されていたのだった。  研究者の書いた一般書のなかには、慧眼に富んだものも、博

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            福島復興あれこれ:続々・国際研究拠点のこと

             国際研究拠点の理事長が発表になったようです。国立大学協会の副会長ということですので、アテ職のような形で復興庁から頼まれたのではないかと推察します。福島県側のトーンがずいぶんと下がっていますので、復興庁側のペースで決まったのだろうと思います。  あいかわらず全国紙では話題になっていませんが、確かに、福島民友に掲載されていた基本計画案を見れば、これを大きな話題にするほうが無理というもの。地元側への配慮として、「高校生を研究助手に」という案を組み込んだようですが、若い方にとって

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            福島復興あれこれ:処理水問題の今後

             処理水の放出のための施設工事認可を福島県と大熊双葉両町が了解しました。これによって本格的な工事がはじまる、というのが「建前」ですが、現実に、すでに見切り発車で工事ははじまっていますので、審査は体裁だけのもので、実質的には意味はほとんどない手続でした。  河北新報が7月に詳しく報じていますが、地元では、4月22日の東電の発表前から「東電、もう工事始めてるらしいよ」という噂は出回っていました。(ついでに、4月22日に公表したのも自発的なものではなく、工事しているところを「見つ

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            雑感:パンドラの箱の底で

             現実世界で「パンドラの箱を開けた」という表現が比喩ではない場面は、そうそうお目にかかることはないだろうけれど、ましてやそれが、全国民の面前で展開される、なんてことは、何事も隠微に済ませることをよしとするこの国では、もっとないことだろう。  統一教会という団体名は思いもつかなかったけれど、いま盛んに報じられている政治とカルトとのつながりについては、やっぱりそうだったか、という納得感しかない。2016年、谷垣氏が事故で倒れた頃から急速に強まっていた異様な気配は、国政の中心がこ

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            ニュース✔︎:規制委 処理水放出計画認可

             原子力規制委員会が東京電力の処理水放出計画を認可しました。  規制委の認可は、処理水放出計画の技術的側面の審査のみを行うもので、よほどのことがなければ認可がおりないことはないため、予定どおりということになります。このあとは、福島県と双葉大熊両町による了解になりますが、福島県が、国に対して意見することは考えられないので、そのまま了承ということになるのではないでしょうか。  河北新報に相双漁協の新組合長のインタビューが出ていました。  福島県沿岸の漁業は、大きく、北側と南

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            ニュース✔︎:東電経営陣への13兆円賠償判決ICRP放射線防護の倫理基盤の思い出

             ここのところ原発や福島関係のニュースが多くなっていて、時間が動き出したのだという気がします。コロナの3年間の社会の停滞、その間に漫然と一部の人たちだけが盛り上がって勝手に決めてしまった復興政策のツケは今後、誰の目にも顕になることだろうと予測しています。  すべてのニュースは追えないので、ふたつだけ拾っておきます。東電の株主が、旧経営陣に、東電に与えた損害を(東電に)賠償するよう経営者の責任を問うた裁判で、東京地裁が13兆円の賠償を命じた判決が出ました。地裁判決なので、このあ

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