単語学習は友達作りと同じ!出会いはまず質より量。
こんにちは、語学の裏設定のゆうです。今日は、単語学習は友達作りと同じプロセスだというお話です。
語学学習に単語学習は欠かせませんが、
・キリがない
・面倒くさい
・覚えられない
など、マイナスの気持ちで単語たちとにらめっこしていたりしませんか?
単語を覚えるのが、ただの苦痛な単純作業へと成り下がっていませんか?
しかし、語学学習は友達作りと同じプロセスだ、というマインドセットを持つと途端に単語学習が楽しくなります。
ポイントを3つにまとめると、
・会えば会うほど、友達になる
・3回出会えば、印象に残る子になる
・まだ出会っていない単語は、まだ出会っていない友達
私は言語愛に溢れている人だと自負していますが、この考え方のおかげで単語学習が楽しくて仕方ありません。
1つずつ解説していきますので、単語学習は刑務所の単純作業のようにつまらないものではなく、新しい出会いのようにワクワク感に溢れるものなのだ、と実感していただければ幸いです。
1.会えば会うほど、友達になる
単語と人の共通点は、会う回数が増えるにつれ、より深く理解できるということです。今、親友になっている人も最初は赤の他人だったはずです。1回、2回、と出会いを重ねていくにつれて徐々に仲を深めていったはずです。
ポイントは「徐々に」という点です。
最初に会う時は、名前と顔の特徴をぼんやりと捉えるだけで精一杯で、ホクロの位置とか、耳の形とかの詳細は覚えられないはずです。しかし、会う回数を重ねるにつれて細かい情報も思い出せるようになります。
単語も同じです。
全てはうる覚えから始まります。
最初の1回で、スペル、発音、意味、全てを完璧に覚えられることは極めて稀なのは誰でも経験済みであることでしょう。人も単語も出会いを繰り返す中で、記憶を確かにしていくものだと言えます。
ちょっと思考実験をしてみましょう。下のディーテールを見てみてください。
初めての人物、初めての単語だとして、1回で覚えられるでしょうか?
名前1:Sam /丸顔・眉毛濃い・目が大きい
名前2:Tom /四角顔・眉毛濃い・目が小さい
名前3:Kim /丸顔・眉毛薄い・目が大きい
単語1:Deposit / お金を預ける・名詞にも動詞にもなる
単語2:Despite / にも関わらず
単語3:Deport / 強制送還する
これらを1回で記憶し、名前、特徴、スペル、意味を何も見ないで正確に書き出せる人は何人いるでしょうか?
私は記憶力がそこまで良くないので、1回では覚えられません。
しかしそんな私でも、もしこれが既に知っている人物・単語のリストだったら、特に苦なく書き出せるでしょう。
ということから、
出会った回数の多さが鍵だといえ、単語も友達作りも本質的な部分では共通していると思いませんか?
さて、何回出会えば、とりあえず「覚えた」と言えるのでしょうか?
私の経験上、それは「3回」であると思っていますが、その理由は次の章で述べていきます。
2.3回出会えば、印象に残る子になる
初登校の日のことを思い浮かべてみてください。周りに知っている人は1人もいません。そんな始まり方ですが、だいたい3回会えば、時間はかかっても名前は思い出せたりするものですし、心の中に顔を描くこともできているはずです。
さらに会話の内容から、趣味やその人の癖になっている言い回しも連想できるようになり、人混みの中にいる赤の他人とは何かしらの区別ができるようになっています。
逆に言えば、
人も単語も、相手を覚えたければまず3回出会うことを心がければよいのです。
最初はゆるい印象しか残らないかもしれません。
それでも「また見た」という経験値を積んでいくことにより、段々と印象の輪郭が太くなり、輪郭の内側にあるものも濃くなっていきます。
単語の学習が続かない人の特徴の1つとして、
「最初から完璧に覚えようとする」ことが挙げられます。これは、失敗のレシピとも呼べる、語学の学習方法です。なぜなら、下のようなサイクルに陥ってしまうからです。
完璧に覚えたい欲→頑張る→結局覚えられない→自己肯定感の喪失→諦める
最初から完璧に覚えようとするから続かないのです。恋人探しも1回目で完璧に落とそうとするから、うまく行かないのです。
どちらも力みすぎて失敗するパターンです。
打率じゃなくて、まず打数。
まず3回。
人も単語も、3回出会ってからが本当の勝負の始まりです。
ちなみに、英語の多読のこれと同じ原理です。会う回数を増やし「どこかで会ったね」を繰り返すことで、より確かな記憶へと昇華していきます。
3.まだ出会っていない単語は、まだ出会っていない友達
今年になって友達になった人は、去年は赤の他人だったはずです。同じように、今年になって知った単語は、去年は存在を知られていない単語だったはずです。
このように考えると、まだ出会ってこなかった人は、まだ出会っていなかった友達で、
同様に、
まだ出会ってこなかった単語は、まだ出会っていなかった友達です。
知らない単語は、まだ出会えきれていない友達に過ぎません。
ならば出会いましょう。積極的に出会いを求めましょう。単語帳でも、多読でも、Youtubeでも、まず出会いの数を増やすのです。1回目があるから2回目があり、2回目があるから3回目があります。
面倒臭がって英語に触れることから離れていたら単語は覚えられません。同じく、面倒臭がって人に会うことを避けてひきこもりになっていたら、いつまで経っても友達はできません。
会え。
これに尽きます。
新しい友達ができたらラインを交換しますよね。今、友達リストには何人いますか?
去年の今頃の自分に、今の自分のラインの友達リストを見せたら、去年の自分はきっと「この人だれ、あの人だれ?」と言いたくなるでしょう。そりゃそうです、未来の友達リストを見せられたわけですから。同時に、これからの1年で、自分はどうやってこの人と知り合うのだろう、どうやってあの人と仲を深めるのだろう、という好奇心も湧くことでしょう。
それだったら、わからない単語だらけの単語帳は「未来の友達リスト」だと言えませんか?
今、単語帳を見て知らない単語が多いのは悪いことではないのです。
単にまだ、出会っていないだけなのです。
・ラインに友達リストがある。
・単語帳は友達リストである。
まとめ
私の好きなニーチェの言葉に、
「事実などない。あるのは解釈だけだ。」
とありますが、単語学習が楽しいかどうかは、自分の心持ち次第なのです。それを楽しいと思う心があるから、楽しくなるのです。
結局単語というものは1つずつ覚えていくしか無い、道のりの長いプロセスです。それを無味乾燥な単純作業として見るか、それとも友達作りとして見るか。この心の持ち方だけで、旅路がつまらなくなるか、面白くなるか、決まってしまうなら、面白くなる方を選ぼうではありませんか。
以前も別の記事で書いたと思うのですが、孔子の名言。
知之者不如好之者、好之者不如楽之者
(知識があるだけの人は、好む人には勝てない。)
(好むだけの人は、楽しむ人には勝てない。)
この記事が語学学習のファンを1人でも多く生み出せたのなら、嬉しいです。
それではまた!
1言語1人格。語学だけで終わらない語学の学習を始めとして、留学・海外生活について投稿しています。フォローしていただくと、語学の勉強が楽しくなります。