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不便は成長の種!?海外生活に日本の日用品を持ち込むことについて

こんにちは、語学の裏設定のゆうです。今日のトピックは、海外に日本の生活を持ち込んでしまうことの良さと悪さについてで、オーストラリアに展開しているダイソーを通して話を進めていこうと思っています。

100円で何でもそろう。ならば、母国の安心感と帰属感も100円で買うことができるのでしょうか。

ちなみに、オーストラリアのダイソーは全商品$1ではなく、$2.8なので、正確にいえばこれら後ろ盾になってくれる気持ちも$2.8で買えるのかという質問に書き換わります。

そんなことを考えながら今日はオーストラリアのダイソーを少しのぞいてみようではありませんか。


1.まるで日本と同じ生活

留学に行きたかったり、海外で生活をしてみたかったりするとき、日本の生活とどのくらい違うかを思わず調べたくなるものです。日用品に限って言ってしまうと、百均が現地にあれば、日本となんら遜色ない生活を送ることが可能になります。

例えば、超日本的アイテム「漆塗りのお椀」ですらこれだけの品が揃っています。


基本的に日本のダイソーにあるものは、海外のダイソーにもあると睨んでも大丈夫です。

海外に行けば不安感が募るかもしれません。孤独感に襲われるかもしれません。そんなときに、日本のものが目に入ると、お母さんの手料理を久しぶりに食べたような安心感に包まれることでしょう。

それだけではなく、$2.8払い続ければ部屋を日本のときのようなアレンジにすることも可能になってしまいます。冒頭で述べた母国の安心感と帰属感ですが、良くも悪くも、お金で買える時代になりました。

さて、この「良くも悪くも」が鍵となります。どういうときに良くて、そうではないのか。海外での「日本」との付き合い方について考察していきます。


2.海外生活で日本を持ちこむことの良い点について

海外に来たのだから、日本語は一切排斥して英語だけ使って生活してみせるという意気込みがある人は、日本製品まで排除して英語圏のものだけに囲まれて生活する必要があるでしょうか。

私は、無理に日本製品まで押しのける必要はまったくないと思います。

英語縛りで生きてくのは、それ自体大変負荷のかかることですし、それゆえ立派なことだと思います。日本製品まで周りからなくしたら、更に多大なストレスがかかることでしょう。もともとの目的が「英語縛り」なら、まずその目的の達成に徹することが優先です。



  ・小さなストレスを減らしてくれる

どの国に行っても、そこに街があれば、使う日用品の種類には大差はありません。ペン、ノートなどの文房具、ラップやザルなどのキッチン用品、洗濯ばさみやハンガーなどの衣服周りのアイテム。

(洗濯の必須アイテムも完備されている)

しかし、このような小物に限っては、他の国で売られている製品と比べたら、使い勝手さを追求してきた日本の製品に軍配が上がります。カラーテレビに慣れたら白黒テレビにはもう戻れないように、長年日本に住み、その便利さに慣れてしまったわたしたちにとって、ダイソーの小物は「日用品退化」から来るストレスを減らしてくれるでしょう。

日本の快適さと便利さをこのような形で受け継ぐことにかんしては、特にマイナスの点は見当たらないと思いますので、ダイソーの製品をどっぷり享受しましょう。


  ・行動範囲が広がる

(海外でこんなポッキーの山を見かけるとは思わなかった。)

コンフォートゾーン、別名、快適ゾーンに踏みとどまりたがるのが人間だから、抜け出して行動すべきだ主張する人が居います。

私はそれに一理あると思いますが、逆に快適ゾーンを増やすという発想はいかがでしょうか。つまり、安心感を感じられる範囲が広がると、行動できる範囲が広がると考えてみるのです。もし、外国に日本と同じような快適さを再現できるのなら、その国に行き生活するハードルが下がります。

海外慣れしていないけど、ワーキングホリデーなどで、海外に挑戦してみたいという方は日本製品が溢れる国を選択するのもアリなのかもしれません。

まずは0から1を作りましょう。1という土台が作れれば、2は作りやすいですし、3はもっと作りやすいでしょう。そういった意味ではオーストラリアは優良な選択肢の1つです。ここまでの写真の通り、日本製品の多さに関しては圧倒的です。



3.海外生活で日本を持ちこむことの悪い点について

人様の文化圏に自分の文化を持ち込むことは善なのか悪なのか、と考えるとほとんどの場合は、押し付けない限りは悪にはなりえないでしょう。ただ、たとえ他人にとっての「悪」を作り出さなくとも、自分に「枠」を作ってしまうことでしょう。

つまり自分が慣れた文化の範囲でしか生きれなくなってしまうのです。


  ・新しい文化の吸収を抑制してしまう

異文化理解の経験値を増やす。これを目的に海外に出る人も多いのでしょう。せっかく海を越えても、日本と同じ環境を構築してしまっていたら、経験値獲得の機会を殺してしまうことでしょう。

言葉がわからない。習慣もわからない。だからこそ観察と真似を繰り返してその環境に溶け込もうと努力する気になれるのではないでしょうか。異文化を理解しようという衝動は、このように不安感から来ることがあります。

しかし自らの周りを日本の物で囲んでしまっては、快適すぎてそのような内なる衝動が湧いてこないことでしょう。海外に安定して住むためというよりも、大成長を遂げるための1ステージとして海外に住むのなら、日本のからのものは減らしたほうが良いのかもしれません。


  ・ナイフとフォークの扱いスキルが下がる

少し意外だと思うかもしれませんが、これも「快適さ」の産物であります。日本人は多くのものを箸で食べることができます。本来ならナイフで「切ら」ないといけない食材まで対応できてしまうほど箸は器用な道具なのです。

それゆえ海外に滞在中でも、箸があれば普段の食事はナイフとフォークを使わずにすんでしまうのです。さて、ときどき現地の友だちになどに食事に誘われることがありますが、そのときにナイフとフォークの扱いに慣れていないと嫌われてしまうかもしれません。

食事の作法が悪い人は嫌われるというのは文化圏は違えど、共通する嫌われ方であると思います。そういった意味では便利すぎる箸の存在は、西洋社会で何気に求められるナイフ・フォークの扱いスキルの向上を邪魔してしまっているのかもしれません。


4.結局どうするのか

母国以外で母国と同じような生活ができるという「矛盾した豊かさ」とどう向き合ったら良いのか。筆者の主観になりますが、その人がどんな成長を求めているかによると思います。

もし、海外に踏み出してみることに成長のポイントがあるのであれば、海外へのハードルを下げることが肝心であると思われます。このような場合、日本の生活スタイルを海外で続けても良いでしょう。

そうではなく、海外の文化を最大限に吸収することに重きを置くのであれば、なるべく現地に染まるために日本色を減らす取り組みに意味があると言えるでしょう。このような場合、ダイソーなどでの買い物は極力避けると良いかもしれません。

人はどうしても環境に左右されてしまう生き物です。周りに日本の物があると、日本の文化的な影響を無意識レベルでも受け続けてしまうのです。

ぬるま湯現象という言葉がある通り、快適さに浸り続けてしまっていると段々腑抜けになるものです。とはいえ、導入のハードルは低くないと、始まるものも始まらないです。海外に行く度に、どんな成長を遂げたいのかを明確にし、それに合わせて「日本」の影響をコントロールすることを意識することが、「日本」との上手なかかわり合いではないでしょうか。


いかがでしたか?

人は自分の周りのモノや人から影響を受けやすい生き物であります。そのため、うまく自分の周りの環境をコントロールしないと受けたくない影響も受けてしまい、ストレスに繋がったり思い描いている自分像から離れた自分になってしまったりします。

自分と距離が近い人の影響をコントロールするより、モノをコントロールするほうが遥かにラクです。モノは片付けたり捨てたりすればそれで済むので、1日でカタを付けることが可能です。

もし留学先で日本人同士でつるむことに対してどうしたらよいかわからない場合、下の記事が役にたつかもしれません。


本記事が皆さんの海外生活の糧になったことを祈って、

それではまた!


1言語1人格。語学だけで終わらない語学の学習を始めとして、留学・海外生活について投稿しています。フォローしていただくと、語学の勉強が楽しくなります。