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詩集

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心のまゝに紡いだ言葉の断片 言の葉を磨き上げ羅列をして並べています。 詩のようなものをまとめています。
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2021年9月の記事一覧

詩 「ジョバンニに想いを馳せて」

詩 「ジョバンニに想いを馳せて」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

小さな頃に読んだ
ジョバンニに想いを馳せて

空の上から眺める
車窓の景色を夢みる

遥かなる宇宙の向こうにある
やさしさの核(Core)へと旅に出る

数多の出逢いと笑顔が
走馬灯のように過ぎ去ってゆく

別れの哀しみや裏切りが
渦巻く日々も過ぎ去ってゆく

全ての想い出が
ありがとうの気持ちに
代わってゆけるのなら

遥かなる宇宙の向こ

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詩 「水底から満月が見える」

詩 「水底から満月が見える」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

水底から満月が見える

ゆらめく水面
吐く息は泡となり
水面の空に消えてゆく

人魚と恋に堕ちる__

禁断の愛に溺れて
後戻りは出来ない

彼女の孤独に寄り添い
この身を焦がすように
僕の身体は水底に沈んでゆく

この世に未練などは
あろうはずはなく

その美しさに惹かれて
果てがない夢と共に
命尽き果てるまで
混沌とした奈落の底に沈みゆ

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詩 「9月半島」

詩 「9月半島」

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離れ小島が戯れる
想い出の海に立ち寄る

若かりし頃
花火は目眩く輝き
儚い散り際を見せる

それは青春という名の
熱狂と過ちに溢れていた
真夏の季節に似ている

9月の半島を眺めに
想い出の海へと立ち寄る

落日の残照は
茜でもなく青でもない
おぼろげな薄紫へと染める

今は独り___
誰も居ない海辺にひとり

時の羅針盤を感じて
今はた

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