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詩 「水底から満月が見える」
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水底から満月が見える
ゆらめく水面
吐く息は泡となり
水面の空に消えてゆく
人魚と恋に堕ちる__
禁断の愛に溺れて
後戻りは出来ない
彼女の孤独に寄り添い
この身を焦がすように
僕の身体は水底に沈んでゆく
この世に未練などは
あろうはずはなく
その美しさに惹かれて
果てがない夢と共に
命尽き果てるまで
混沌とした奈落の底に沈みゆく
水底から満月が見える
もうすぐ僕の呼吸は止まる
彼女の半身を覆う鱗(うろこ)が
月明かりに照らされ
なまめかしく光るのを見た
とても綺麗だ___
美しいものに惹かれるのは人の業
ゆえに美しさは恐怖
果てのない夢や美しさは
実態のない沼
愛に絡めとられて
沈んでゆく
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
るーみっくわーるど
高橋留美子さん
" 人魚シリーズ "
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