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葬送のフリーレン

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『葬送のフリーレン』は、現在(いま)とても熱いマンガの一つだと思ってます。表面的には淡々と進んでいる雰囲気の時が多いですが、魂が熱く、奥が深い。原作マンガ、アニメいずれかを問わず…
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「葬送のフリーレン」118話ネタバレ感想:壮大な恋物語

この物語は究極の「すれ違いの恋の物語」とも言えるし、「時を超えて気持ちを通い合わせる恋の物語」とも言える。 第118話「フィアラトール」のネタバレ感想です。 未読の方はご注意ください。 魔族の幻影に飲み込まれ、まさかの(ヒンフリ・ファン狂喜の)状態になったヒンメルとフリーレン。 そのあとの展開に深く感動したので、勇者ヒンメルの境地を想像してみた。 出会い フリーレンと初めて出会ったのは、暗い夜の森。花畑を出す魔法を見せたときに、とても綺麗だと思った。(6巻) 大人

だから、私はフリーレンのような強くて素敵な存在になりたい!

「葬送のフリーレン」の主人公のエルフであり、フリーレンは作中でもとても強い存在だが、実はあまり強くないのではないかとネットの反応などでも見たことがある。自分もそう思っていた。 そう思う一番の大きな理由は、単純に彼女よりも強大な力を持った存在や、彼女よりも強いと感じる人外のような凄い人間たちがいるからであろう。 フリーレン自身も自分は生きていた中で10回以上も負けていると言っていることもこの印象を強くする要因だと思う。 では、フリーレンがとても素敵だと思う点について話そうか。

ヒンメルというメンター

こんにちは。 還暦でもアニメにハマるんです いや 結構還暦世代に多いアニメラバー 葬送のフリーレンにハマってる人も結構いると思います さて フリーレンのアニメは今おやすみ中で 漫画はその先に進んでいるようですね アニメで話を追っているので 今の所私の中のフリーレンは また会った時に恥ずかしいからね ここまでです。笑 そこで ここまでの話でいろいろ考えてみようと思います ふと思ったのは あなたにメンターと言える人はいますか? メンターが何かといえ

「終わりは始まり」の実際。~フリーレンの無限ループ~

葬送のフリーレン、4週目の視聴を終えた筆者です。 いやぁ…もちろん1回目に見た時の感動が1番大きかったんですけど、見れば見るほど、登場人物たちが話す言葉の意味や、その後の行動・表情の細かい変化に目が留まるので、やはりこだわりのある味わい深い作品だなぁと余韻に浸っています。 前回の記事を読んでくださった方々、ありがとうございました。 知らない土地に住む誰かが偶然記事をみつけて、一緒に「いいよね~」って思ってくれるって、嬉しいですね。 みつけてくださった方々のおかげで、あったか

【深読みフリーレン】人はいつか必ず死ぬのに、なぜ生きるのか

アニメ『葬送のフリーレン』が好きです。 【※注意】がっつりネタバレです アニメの2話目。 戦災で両親を亡くした少女フェルンは自死しようとしていました。 そこに、勇者ヒンメル・戦士アイゼン・魔法使いフリーレンと一緒に魔王討伐の旅をした僧侶ハイターが現れ、こう言います。 フェルンは両親との思い出を思い出し、踏みとどまりました。 その後フェルンは独学で魔法の修行をはじめ、魔法使いとして一人前になることを目指します。 フリーレンは勇者ヒンメルが天国へ旅立ったあと、魔法収

「葬送のフリーレン」(アニメ)が好き。これは冒とくではなく妄想なのです…

アニメ、最近観てます。 基本的には小説が私にとって最強のインプット媒体なのですが、 常にはまる小説に出会えているわけではないのでアニメで補填してます。 絵や音などがあるとまた別の楽しみもありますしね。 漫画も好きなのですが、電子書籍を読まないので家の本をあまり増やしたくないとなると手を出しづらいものがあります。 さて「葬送のフリーレン」。 私が見ているのはアニメです。 漫画は1巻を図書館でめくったぐらい。 なのでアニメの先の展開は一切知りません。 3月に1期(?)が終わっ

「葬送のフリーレン」解説

読み解き業界には仁義があります。現役作家の作品を細かく読み解きしすぎることは仁義に反します。よって概略だけの解説になります。ちなみに原作コミックは読んでいません。 風景と内面人生の記憶はあまりにも多く、長く生きる種族ともなればその量は森の樹木の数のように膨大なものになります。 しかしその記憶の中に、 深夜の森に立ち上る光のように、 煌々たる輝きを放つ一点がありました。 おわかりのようにこのシーンで、 今現在主人公の外に広がっている風景と、 主人公の内面にある過去の記

『葬送のフリーレン』における魔族のあり方とホメロス叙事詩における神々のあり方の連関について

『葬送のフリーレン』(以下、『フリーレン』)はアニメでも絶賛放送中の大人気漫画です。正直僕は最初食わず嫌いしてたのですが(流行り物に対しては少し経ってまだみんなが話題にしているかを傍観するくせがある)、読んでみるととても面白くて現在追っかけてる漫画の一つです。 『フリーレン』は主人公であるフリーレン(ちなみにこれはドイツ語の動詞frierenに由来し、「凍える」の意味。彼女の「冷たい」心からか)が、過去。ともに旅をした勇者の死に際して自らのあり方を反省し、人間のことを知るた

Episode 759 希望の灯火に見えるのです。

TVアニメ版の「葬送のフリーレン」が第一期(2クール分・28話)が3月末に終了して2ヶ月が過ぎました。 ネットに賑わせていた「フリーレン Autistic (自閉の民) 仮説」を目にすることは減りましたが、この物語の「人間 (関係) とは何か」と言う問いの深さが色褪せることはありません。 月に一回、この物語の深読みをしてみよう…と思いつきで始めたこの「不定期連載」も今回で5回目、マンガ単行本を月に一冊ずつじっくりと読んで、私の思ったことを書く企画なのですが、今回は第5回と言

大切な人の喪失と『葬送のフリーレン』に支えられた日々

最近、私は大切な親しい人を失いました。その悲しみは言葉では表現しきれないものでしたが、幸いにもその期間、妻が私の側にいてくれました。彼女の支えなしでは、この困難な時期を乗り越えることはできなかったと思います。 妻が常にそばにいてくれることは、私にとって大きな救いでした。しかし、彼女が仕事で忙しく、一人になる時間が増えると、どうしても悲しみが押し寄せてきました。そのとき、私は漫画に救いを求めるようになりました。物語の中に没頭することで、一瞬でも現実の辛さを忘れることができまし

葬送のフリーレンの無限ループから逃れられない件。

前回の投稿から3年半。 濃縮還元100%ジュースもびっくりな濃さの大学生活を経て、コロナ禍で辛うじて掴んだ社会人への切符を握りしめて、見知らぬ土地へポーンと投げられたわけですが、生卵の如くグシャッといきましてね、理想と現実の乖離に。 ようやくスクランブルエッグくらいまで落ち着いてきたら、濃縮還元だった頃に10ヶ月ほど一緒にプチ冒険をした、noteを知るきっかけをくれた子と再会しまして。 書きもの、したくなりました。笑 エルフにとっては3年半なんて、ほんの一瞬なんだろうね。

『葬送のフリーレン』のアニメ全話視聴後の感想 & 考察

今さらになりますが、話題になっていた『葬送のフリーレン』をAmazon Primeで全話視聴しました。 結論から言うと、不朽の名作となり得る作品だと断言できると思います。 アニメのテーマは「行こうか、人の心を知る旅路へ」とあり、フリーレンが魔法使いの少女フェルンと戦士の少年シュタルクと共に、死者の魂と対話できる場所となる北端の地エンデへ向かいます。 数あるファンタジー作品のように魔王討伐が主題ではなく、それは過去の話として扱っており、平和な地となった旅路の中で昔の仲間と

ヒンメルのこの言葉で私は『葬送のフリーレン』にハマった

素敵な言葉に出会うまで2023年秋に放送が開始された、 アニメ『葬送のフリーレン』 今年に入ってから(たしか一月中旬くらい) やっと、見始めた。 見始めても、何これ面白い!どハマった! という感じではなく、 ゆる〜っと見進めていく感じだった。 が、 6話(回想シーン) ヒンメルのこの言葉が心に響いて、 すっかりハマってしまった。 ヒンメルからアイゼンに向けて送られた言葉。 深掘りこれって人生にも言えることだよなぁ と思って、心にじーんと染み渡った。 頑張ることも

バトル漫画としてのフリーレン、パート3 おまけとして

最後に、これはもうバトルの話ではなくて、キャラというか設定の話になるんだけど、フリーレンが魔族との対話は不可能だ。殲滅するしかないって言う点について。「いいインディアンは死んだインディアンだけだ」って海外でもネタにされてたらしいけど、この話を(フィクションだからむやみやたらと現実の話の比喩とかに拡大解釈するのは慎重にやった方がいいのはもちろんなんだけどさ)アニメ化されて話題になった時点でハマスの襲撃からイスラエルのガサ侵攻が始まったのは、タイミング的には最悪っぽいね。どうして