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(無料公開中)<第60回> 転職活動中、メンタルはどうやって保てばいいですか?

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こんにちは、安斎響市です。


今日いただいた質問は、

noteや本を興味深く拝読しております。転職活動で不採用が続いても心を折らない対策の記事などはありますでしょうか。

 というものです。

※この週刊連載:安斎響市の「転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。

かなり込み入った質問や、人生相談のような投稿も多く、Twitterで140文字だけの回答だと私の意見を説明しきれないため、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。

質問の投稿は、こちらから


難しい質問ですね。これ。

不採用」が続いても心が折れないようにするための対策・・・


過去には、あんまり書いたことはありません。

転職noteの番外編③で少し書いたくらいですね。


なぜ書いていないかというと、メンタルを強くする方法って、基本的に存在しないからです。

メンタルって、鍛えられません。どんな嫌なことがあっても少しも傷つかない強い人なんて、いません。


メンタルに関して本気で悩んでいて、もう精神的に病みそう、という人は、世の中に良い本がたくさんあるので、そちらを読んでください。



私が書けるのは、転職活動の際のメンタルの保ち方についてです。


普段、会社の同僚や後輩から「鋼のメンタル」と呼ばれる私ですが、正直、そんなにメンタルは強くはありません。

先ほども言った通り、メンタルを鍛えることなんて、誰にもできないからです。どんなに精神的に強い人でも、毎日毎日いじめやハラスメントを受け続けたら、病みますよ。(私も過去に病みそうになったことありますし)

今でも、面接を受ける直前は心臓がバクバク言いますし、面接の結果を待っている数日間は、本当に本当にドキドキして不安で押しつぶされそうになります。

過去4回も転職して、35歳のオッサンになっても、これなんですよ。

圧倒的にメンタルが強い人なんて、存在しないんです。


この前提に立った上で、転職活動で「不採用」が続いても心を折らないための対策があるとすれば何か? という話をしたいと思います。


転職活動の9割は「マッチング」で決まる


まず、転職活動の「書類選考」あるいは「一次面接」であっさり落ちた場合…


これは、高確率で企業選びのミスです。


悩んでも、落ち込んでも、仕方がないです。

企業選びをミスっていたら、そこから何をどうやっても内定は出ません。中途採用って、どの会社でも自由に受けられるわけじゃなく、自分が転職をしようと決めたタイミングで応募可能な、限られた求人の中から選ぶしかないので、本当に本当に企業選びが難しいです。

転職エージェントが持ってきた求人に、安易にホイホイ応募してはいけません。それが、落ちる原因の一つです。

転職エージェントに「企業選び」を任せてはいけません。

初対面でたったの1時間、上辺の面談をしただけの人が、自分にピッタリの仕事を見つけてきてくれるわけがないです。


「マッチング」を高めることでしか、転職活動の成功率は上がりません。

そして、それは落ちた後に悩んでも仕方がありません。応募した時点でミスをしていただけです。

マッチングは、自分一人では正確に判断しきれないものなので、落ちたなら落ちたで「相性が悪かったんだな」と割り切るしかありません。


私にもありますよ。そういう経験。

私の過去の職務経歴は主に「商品企画職」なので、広い意味ではマーケティング職に属します。あるとき、某大手有名企業のマーケティング職の面接を受けたとき、向こうが求めているのはTVコマーシャルの制作とか、Google, Yahooや各種SNSのオンライン広告戦略とかで、自分が持っている「商品企画」の経験とは、明らかにかけ離れていたんですね。

当然、その面接にはあっさりと落ちました。

こういうときは、悩んでも仕方がありません。

相手が求めているものに、自分が持っているものが明らかに合致していないからです。もはや、「見せ方」次第でカバーできるような範疇を超えているからです。

以上のような場合、落ち込んでも仕方がありません。地道に「自分に合う会社」を見つける努力をするしかありません。



面接で「落ちた理由」は、いくら考えても分からない



マッチングは問題ないはず…… 自分の過去の経歴にバッチリ合っているはずなのに、面接で落ちてしまったというケースもあるでしょう。

なぜ落ちたのだろう?
何がいけなかったのだろう?

あのときの、あの質問の答え方が悪かったのでは…??


などと、考え込んで悩んでしまう人も多いかもしれません。


私も、面接終了後に「あの質問の答え方、間違えたかな…」「結論から話せばよかったな…」などと後悔することがあります。


ただ、その反省の時間はほどほどにして、サッと気持ちを切り替えた方が良いです。



なぜ面接に落ちたのか、知る方法がないからです。

正確に知る方法がない以上、悩んでも考えても、答えは出ません。

一通り、自分の面接態度や回答内容の「反省」を終えたら、そこから先は全部忘れて「次」のことを考えた方が賢明です。



極論を言ってしまうと、面接で「不合格」になった理由って、

  • 組織変更の為、そのポジションの募集が中止になった

  • お偉いさんがコネで連れてきた人に強引に決まってしまった

  • 自分より遥かに経験豊富で優秀な人が同じタイミングで受けていた

  • 「できれば女性を採用したい」という裏事情があって、男性の自分は最初から不利だった

  • なんとなくピンと来なかった

などなど、いくらでも可能性はあるので、一人で考えても仕方がありません。自分の面接での受け答えに非があったとも限りません。

「採用は水物」と割り切るしかないです。



メンタルを保つための秘訣としては、

  • 自分がいくら悩んでも「合否の結果」は変わらないので、悩む意味がない

  • これが理由で落ちたという「明確な根拠」が何もない以上、ネガティブに考える論理的な理由がない

  • たまたま、面接官に「自分の良さ」が伝わらなかっただけ

などと自分を納得させて、悩んでも考えても仕方がない、と割り切ることです。


ついつい考えてしまう気持ちは分かるのですが、考えても何も良いことが起こらないのであれば、深刻に考えるだけ無駄です。

「次」の会社に目を向けた方が、建設的です。


最後の最後に「1社」を見つければ、転職は成功する


そして、大事なことを一つ。

転職活動においては、結局、どんなに悩んでも迷っても、入社できるのは1社だけです。


転職を通して何を手に入れたいか、という目標は人それぞれだと思いますが、転職活動において「成功」「失敗」を分けるのは、その目標を最終的に達成できたかどうかです。

その答え合わせは、転職して新しい会社に入社して3か月後とか、1年後までできません。


100社落ちたとしても、最後の最後に、自分の目標を叶えられる1社を見つけることができれば、その転職は「成功」です。

逆に、書類選考も面接もトントン拍子に進んで、あっという間に内定が出たとしても、入社した会社が、自分が期待していた環境とかけ離れていて、早期離職につながってしまったり、精神的に病んでしまったりしたら、その転職は完全に「失敗」です。

面接に合格することが「目的」ではないはずです。

不合格にならないことが「目的」ではないはずです。


場合によっては、せっかくもらった内定を辞退する、という判断も必要でしょう。

場合によっては、転職活動を一旦ストップして、今の会社に残る、という判断も現実的にあり得るでしょう。


転職すること、それ自体が「目的」ではないからです。


そう考えると、1社や2社の面接に落ちたくらい、どうってことない話です。自分の性格に合わない会社、自分の希望を叶えられない会社なら、さっさと落としてもらった方が助かります。

最終的に正しい選択をするための、途中過程だと思いましょう。


おわりに


以上、今日は、「不採用」が続いても心が折れないようにするための対策のお話でした。

書類選考や面接で「不採用」通知が来ると、ショックを受けて、心が折れそうになるのは分かります。誰だってそうです。私もそうです。

「不合格」と言われて、落ち込まない人はいません。どんなに強い人でも、悲しくて無力な気持ちになります。


それは、転職活動の一部です。

挫折を経験せずに生きていくことは、できません。より良い環境を手に入れたいのなら、相応の努力は必要ですし、相応の痛みに耐える必要があります。

大丈夫です。
すべてが報われる日が来ます。

そう信じて、あきらめず努力を続けた人だけに、最後の最後に「成功」が訪れます。これも転職というチャンスをつかむための道筋だと思って、前向きに捉えていきましょう。


メンタルに関しては、こちらの本にも書いているので、ぜひ読んでみてください。


以上、お相手は、安斎響市でした。


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