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No.42 - リモートワークとは「サボり」である。だからこそ…


こんにちは、安斎響市です。

先日、仲の良い友人と飲んでいたら、

「フルリモートから週3出社になったのキツ過ぎる。
何が一番キツいって、周りからの『ちょっといいですか?』で時間めちゃくちゃ奪われる。業務の優先順位狂ってマジで非効率」


と、愚痴をこぼしていました。


すっごい、わかるなぁ…… と思いました。

幸いにして、私の会社はまだフルリモートで出社義務はなく、好きな時に好きな頻度で行けるので、私自身はほぼ会社に行くことはありません。


一方で、リモートワークは継続しつつも週2日以上出社、週3日は全員出社など、出社強制ルールを作る会社もかなり増えてきました。いよいよ、コロナ以前に完全に戻ってきた感じですね。

ただ、「リモート+出社を組み合わせたハイブリッド勤務」って、本当にベストな働き方なのかな? と私は疑問に思います。


出社とは、「できない社員の介護」である。


会社の経営側として、「出社が必要」という意見はよく分かります。

  • 出社しないと、同僚同士のコミュニケーションが減る

  • 社員の会社に対する帰属意識が減る

  • 人間関係が希薄になり、社風や企業文化が形成・維持できなくなる

  • 一部の社員は、在宅だと孤立して病んでしまう場合がある

  • 一部の社員は、仕事をサボって副業や転職活動をしてしまう

などなど、リモートワークによるデメリットはたくさんあります。

できるだけ出社させたい、という気持ちも分かります。


ただし、社員本人にとっては、出社によって…

  • 無駄な通勤時間が増える

  • 睡眠時間や家族との時間など可処分時間が減る

  • オフィスからの通勤圏内に住まないといけないという制約が生まれる

などなど、会社による「縛り」が増えることになります。


冒頭で紹介した友人の話のように、恐らく、「出社の必要性」とは「仕事ができない社員」のためにあるもので、リモートでも快適に仕事ができる人、自分一人で上手に仕事を組み立てられる人にとっては、出社にはメリットよりもデメリットの方が多いのではないか? と私は思います。

つまり、仕事ができる人が、できない人の「介護」をするために、社員みんなが出社をしないといけないということです。

私も経験ありますが、リモートだと、チャットやメールで質問する前に一度自分で調べたり、過去のメールを遡ったりして自己解決できるのに、オフィス出社だと自分でろくに調べもしないで気軽に「ちょっといいですか?」と聞いてくる人って一定数います。

また、チャットなら30分か1時間くらい放置して後回しにして、後で端的にサッと返信して終わりにできますが、出社の場合は、冷たく無視するわけにもいかず、その人が理解するまで説明してあげないといけないので、何倍も時間がかかります。

こういうのって、質問する側からすると「自分の業務にとって必要な時間」ですが、質問を受ける側(特にたくさんの社員から1日に何回も何十回も受ける人)からすると、「頑張れば自己解決できることを、いちいち聞かないでほしい」という話で、時間の無駄でしかありません。

一人で黙々と作業をする職場のケースだけではなく、複数人でチームワークで仕事をしているケースにおいても、自分で調べもせずに簡単に仕事を丸投げしてくる「仕事ができない人」の介護のために、優秀な人が通常の何倍もの時間を取られるというのは、無駄としかいいようがない気がします。


会社側としては、その状況も含めて、組織の長期的維持のために必要ということでしょうが、それを「社員のコミュニケーション円滑化」「チームワークの醸成」などというもっともらしい美辞麗句で誤魔化すのは、とんだ茶番だな、と私は思います。


リモートワークとは「サボり」である。


あえて、はっきり言うと、リモートワークとは「サボり」です。


別に今さら言うまでもなく、リモートワークだと、

  • 通勤時間やビル内の移動時間など、無駄な時間が減る

  • 勤務時間中の自由度が増え、合間に抜けて家事・育児や趣味などに時間を使うこともできる

  • 短時間で仕事を片付けて、副業や転職活動もしやすくなる

  • 会議に参加しつつ、マイク・カメラOFFにして他のことができる

  • 「ちょっといいですか?」と声を掛けられても、対面とちがい、チャットなら後回しにできるので、個人の裁量で業務の優先順位を付けやすい

などなどのメリットがたくさんあります。

これは、会社側にとっては明確なデメリットだと思いますが、社員個人にとっては明確なメリットです。


もちろん、こういった意見に対して、

  • 仕事ができる人が、できない人の業務までカバーした方が、チーム全体でプラスになる

  • 社員教育によって、「できない社員」が徐々に育って仕事をこなせるようになれば、チームとして成長して、長期的には自分にもメリットがある

などと主張する人もいるでしょう。


ここで、今日の本題です。

「出社派の人」と「リモートワーク派の人」との、根本的なマインドのちがいって、どこから来ると思いますか??


どんな人が出社推奨派で、どんな人がリモート推奨派だと思いますか?

実はこの両者、明確に一言で言い切れる、決定的な境界線があります。


何かというと、

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