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感情はずっと心に残る

 三連休の最後の日、朝から快晴で雲ひとつない
きもちのいい青空の日曜日。お日様が出ていて、風もなかったので、
日中はそれほど寒くもなく、母を連れて近所を少し散歩することにした。

 ついこの前まで暑いと言っていた気がするのだが、
あっという間に秋を通り抜けて、晩秋から初冬の景色、
空気もすっかり冬になっている。

 公園へ行くと のんびりゆっくり、皆 それぞれ、このいい天気と景色を
楽しんでいた。
 よちよちと落ち葉を踏みしめて歩いている小さな女の子。
手をつないでいるお父さんは、桃色の服を着た小さな女の子に合わせて
少しこごんで女の子の方に傾いて、ゆっくりゆっくり。
女の子は お目目パッチリ、あちこち いろんなものを見ている。
その瞳には何が写っているのだろう、何を思っているのだろう。
きっとものすごいスピードで、ものすごくたくさんのものを
全身で受け止めて吸収していっているのだろう。

 ゆっくり散歩しているお母さんに抱っこされている
小さな小さな赤ちゃん。こちらも目を開けて何かを見ている。
お母さんは、ニコニコと赤ちゃんに話しかけている。
この赤ちゃんもまた、見えるもの、聞こえるもの、肌で感じるものなど
たくさんのものを吸収していっているのだと思う。

 この頃の記憶は脳の奥底に入っているとは思うが、
1歳のあの日に あんなことがあったなーなどと覚えてはいない。
けれども覚えていなくても きっと楽しいとか嬉しいという感情は
心に残っているのだと思う。
何があったか覚えてはいないけれど、楽しかったという記憶。

 きっと私も、これを読んで下さっている皆さんも、誰もが幼い頃の
こういう記憶を 覚えていなくても ずっと心に持ち続けているのだと思う。

 そして高齢の母また、今日の日のこと、
私と公園に散歩に出かけたということは覚えていないだろうけれど、
でも 楽しかった 嬉しかったという感情は ずっと残る。
出来るだけ多く、楽しい、嬉しいと感じる時を 母に持たせたい。
それが晩年を穏やかに健やかに過ごすことにつながるのだと思う。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
毎年、紅葉を見ますが、自然が作る色彩は 本当に美しいと思います。
よい毎日でありますように (^_^)


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