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マンホール探訪記

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ときには立ち止まり、足元を見つめる。
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北海道札幌市のマンホール

北海道札幌市のマンホール

 日本の大都市は、そのほとんどが城下町から成り立っている。
 しかし、札幌の場合は違っていて、明治初年の都市建設のときに、都市とはこうあるべきだという概念の上に出来あがった。
 街並みは、秩序だっている。東京のように雑然とはしていない。
 もちろん、ウィスキーの箱のような味気ないビルがたくさん建っているし、目障りな看板や電光掲示板もある。
 それでも、秩序だった街区を歩くのは、気分がいい。

 北

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北海道稚内市のマンホール

北海道稚内市のマンホール

 稚内は、日本最北の街だ。
 その稚内のさらに最北端は宗谷岬であり、そこから海を挟んでわずか43kmの場所に、樺太が浮かんでいる。
 稚内という地名は、もちろんアイヌ語からきていて、ヤムワッカナイで意味は「冷たい水の川」だという。

 北海道稚内市のマンホールのデザインは、北防波堤ドームと、南極観測でとり残された樺太犬のタロとジロ、遠くには利尻富士が見える。

シカ注意。

茨城県常総市(旧水海道市)のマンホール

茨城県常総市(旧水海道市)のマンホール

 関東鉄道常総線の水海道駅を降りた瞬間から、なんだか悪い予感はしていた。
 街に、まったくそれらしい雰囲気がないのだ。

今日は7月10日。そう、日付を間違えて来てしまった。

 茨城県常総市(旧水海道市)のマンホールには、市の木であるカシ、市の花さくら、そして市の鳥ウグイスが描かれている。上部に輝く、「I LOVE MITSUKAIDO」の文字。

東京都福生市のマンホール

東京都福生市のマンホール

 天気予報によると、どうやら明日の関東地方は、晴れ後曇りのようだ。
 七夕の日は曇り空。そんなイメージがある。
 雨は降ってはいない。しかし、厚く重い雲が夜空を覆っていて、むろん星は見えない。
 7月7日は、関東は梅雨真っ只中なのでしょうがないのだが、七夕という伝承が生まれた頃の暦である、旧暦で考えると、実は天気がいい日が多いのだそうだ。

 東京都福生市のマンホールは、「ふっさ七夕祭り」のデザイ

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三重県四日市市のマンホール

三重県四日市市のマンホール

 中京工業地帯の代表的工業都市である四日市市は、三重県下で最大の人口を擁し、悪名高い公害、四日市ぜんそくでも有名だ。
 現在では、科学技術の向上や法整備などの対策が進み、工業地帯周辺の大気もおおむね良好となっている。
 四日市というおもしろい地名の由来は、毎月、四日に市場が開かれていたからであり、滋賀の八日市や広島の五日市、千葉の八日市場も由来は同じである。

 三重県四日市市のマンホールには、四

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三重県伊勢市のマンホール

三重県伊勢市のマンホール

 抜群の知名度を誇る赤福は、どこでも食べることができるが、本物の伊勢うどんとなると、やはり伊勢まで行かなければ食べられないであろう。
 伊勢うどんは、独特の太い麺とコシのやわらかさが特徴で、讃岐うどんとは違って、頼むとすぐに出てくる。だから街道筋で発展した、非常に理にかなった食べ物なのだ。

 三重県伊勢市のマンホールには、江戸時代のお伊勢まいりをする人々が描かれている。

 皆、清々しい顔をして

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三重県志摩市(旧阿児町)のマンホール

三重県志摩市(旧阿児町)のマンホール

 リアス式海岸の景観が美しい英虞湾は、今でも真珠の養殖が盛んで、周辺の町では、真珠を売る店がたくさんある。その真珠を、道端にあるU字溝の蓋に埋め込み、町の特産品としてアピールしているのが愉快だった。

 三重県志摩市(旧阿児町)のマンホールには、英虞湾に浮かぶ真珠養殖の筏が描かれている。

岐阜県大野郡白川村のマンホール

岐阜県大野郡白川村のマンホール

 言うまでもないことだが、白川村には世界遺産となった、合掌造り家屋の集落がある。
 この世界遺産のすごいところは、ヨーロッパの世界遺産のように、実際にそこで、住民が生活を営んでいることだ。

 岐阜県大野郡白川村のマンホールには、合掌造りの家々が描かれている。晴れ間に漂う、「白川郷」の書体が良い。

 屋内を見学しておもうことは、これでは冬は凍える寒さだろうな、という一点。

千葉県山武郡芝山町のマンホール

千葉県山武郡芝山町のマンホール

 「完乗」とは、「完全乗車」の略であり、ある鉄道会社が運営するすべての路線に乗車することを意味する。
 芝山町に本社を置く芝山鉄道は、その「完乗」がたったの3分たらずで出来てしまう。なにせ総営業距離が2.2kmで、駅は2駅しかないのだから。

 千葉県山武郡芝山町のマンホールには、町内の古墳から出土した馬型埴輪が描かれている。

 町の北部には成田空港が隣接しているので、飛行機が入っているものもあ

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茨城県取手市のマンホール

茨城県取手市のマンホール

 日本には、下水道の日というものがあって、それが9月10日だということを、俺は「トコトンやさしい下水道の本」を読んで知った。
 いったいどれくらいの人が、下水道の日は何月何日かを正確に言えるかはともかくとして、取手市民ならば、結構な割合で言えるのではなかろうか。
 なぜならば、取手駅周辺のマンホールに、9月10日は下水道の日と書いてあるからだ。

 茨城県取手市のマンホールには、月桂樹、ケヤキ、モ

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北海道函館市のマンホール

北海道函館市のマンホール

 現在、北海道新幹線は函館が終点となっている。
 2030年度までには札幌まで延伸をする計画なのだそうだが、そのおかげで、函館は、中国人やタイ人の観光客でとても賑わっていた。

 北海道函館市のマンホールには、市の魚に指定されている函館名産のイカがデザインされている。

青森県青森市のマンホール

青森県青森市のマンホール

 塩マニアである。
 とにかく塩が好きで、旅行に行ったら、その土地の塩を買わなければ気が済まない。
 青森で買った塩は、この「津軽海峡の塩」だ。

 青森県青森市のマンホールには、青森ねぶた祭りの「ねぶた」と「はねと」がデザインされている。

栃木県芳賀郡益子市のマンホール

栃木県芳賀郡益子市のマンホール

 前々から、新しいご飯茶碗が欲しいと思っていた。
 そんな折に深夜ラジオを聴いていたら、パーソナリティーの伊集院光さんが、自転車で益子町へ益子焼の茶碗を買いに行ったと面白おかしくしゃべっていたので、ならばと俺は電車を乗り継いで益子焼を買いに行った。

 焼き物の里、栃木県芳賀郡益子町のマンホールには、 町の鳥ウグイスを中心にして、町の花山百合、町の木赤松、そして益子焼の焼き物がデザインされている。

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青森県八戸市のマンホール

青森県八戸市のマンホール

 八戸市では、スーパーホテルという御大層な名前のホテルで一泊したのだが、ビュッフェ形式の朝食で、せんべい汁というものが出されていた。その時は、見た目がなんだか気持ち悪かったので素通りしてしまったのだが、後で調べてみたら、土地の郷土料理であった。そんなことならば、チャレンジしておけばよかったと、いまさらながら悔やんでいる。
 好奇心のアンテナが、寝起き直後で、まだ十分に機能していなかったのかもしれな

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