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倭姫命さまと真名鶴伝説 元伊勢一三四 神話は今も生きている ことの葉綴り四六五

健康を守る「薬師如来」さまご縁日

こんにちは。30℃超えの今年初の真夏日! 皆さん、いかがお過ごしですか? 私はヨガで汗を流し、午後から「ことの葉綴り」に向かいます。宜しくお願いします。
毎月八日は、私たちの健康を守ってくださる「薬師如来」さまのご縁日。ワクチン接種も、企業や大学でも申請が始まったようですね。
身体も心も健やかで在ることは、幸せの基ですもんね。
「薬師如来」さまに手を合わせたいです。

さて、今日も「元伊勢」の物語に入ります。

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<ことの葉綴り>ご案内

神さまも“失敗して成長した”と、“神話は今も生きている”を感じる魅力的な神様の物語と、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの物語「神話の物語」(『古事記』『元伊勢』の物語)。そして「エッセイ」と、マガジンを分けてあります。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

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鳴く鳥の調査 大幡主命と紀麻良

倭姫命(やまとひめのみこと)さまは、豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまから継承された、天照大御神さまの御杖代(みつえしろ)として、皇太神(すめおほみかみ)さまが、永久にお鎮まりになる聖地を求めて、四十年以上にわたり、大和国から諸国をご巡幸を続けられました。
そして、辿りついた伊勢国

傍国の可怜し(うまし)国なり。
この国に居らんと欲(おも)ふ。

天照大御神さまのご神勅通り、倭姫命さまは、伊勢の五十鈴川の川上の五十鈴宮に、天照大御神さまをお祀り申し上げました。
そして、皇太神(すめおほみかみ)さまに奉る「衣・食」もお定めになりました。

その後のお話です。
朝から夜まで、ずっと鳴きやまない鳥が現れたのです。
倭姫命さまは、大神主となった大幡主命(おおはたぬしのみこと)と、警備や雑務をおこなう舎人(とねり)紀麻良(きのあさら)に、この不思議な鳥が、どこから飛んでくるのか調べるようにと仰せになりました。

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千の穂が茂る一本の稲

大幡主命(おおはたぬしのみこと)と、紀麻良(きのあさら)は、その鳥を追っていきます。
すると、志摩の伊雑(いさわ)へと戻っていったのです。
この鳥は、近くでみると、可愛らしく白い真名鶴(まなづる)でした。
またその伊雑(いさわ)の葦原の中に、先端に千の穂が茂る一本の稲がありました。
この真名鶴は、この稲を咥えて、飛び立つと、天照大御神さまが、お鎮まりになる五十鈴の宮へと飛んでいき、そして、その稲を献上するがごとくに、鳴きながら飛んでいたのです。

「此れを見顕せば、其の鳥の鳴く声止みき」。と返事申(かへりことまを)しき。
尓の時、倭姫命宣り給はく、「恐志。事問はぬ鳥すら、田(みた)を作りて、皇太神(すめおほみかみ)に奉る物を。」と詔りたまひて、

その真名鶴を追っていた大幡主命さまと、紀麻良さまなるほど!と、理由を突き止めました。
そして、五十鈴宮に戻り、倭姫命さまに向かって、報告をされます。

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鳴きやんだ真名鶴

「その真名鶴に『この鳥は、天照大御神さまにこの稲を献上したいと、五十鈴の宮の上を、朝な夕なに飛び廻り、鳴いていたのだ』と、真名鶴の正体をあばいたところ、その真名鶴の鳴く声が、ぴたりと止まったのです……」

この報告をお聞きになられた倭姫命さまは……。
それはなんと恐ろしいことでしょう

この“恐ろしい”は、私たちの考える、「恐ろしい」とはちょっと違うのです。恐れは、「畏れ」とも書きます。
畏れ多い……畏怖の念を抱くともいいますよね。
畏怖の念とは、自分たちの概念を超えたものや自然現象と出会い、恐れとともに、敬い、慎みを感じること……。


なんと畏れ多いことでしょう。言葉を発しない鳥でさえ、田を耕作して皇太神(すめおほみかみ)さまに稲を奉ろうとしているのに……この真名鶴は、一本で千本の稲が実る尊い稲穂の取り扱いがなんと乱暴なことか」と、驚かれたのです。

倭姫命さま、このあと、どうされるでしょうか?
A 真名鶴を捕まえる
B 千の稲が実る一本の稲を天照大御神さまに奉る
C 千の稲が実る一本の稲で、ご飯を食べる(^^)

明日に続きます(^^)
いつも、ありがとうございます。

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―次回へ
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