kooop

小説を書こうと思っています。

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マガジン

  • 朝食文集

    特に目的のない文章。事実ではないスケッチ。朝食を食べた後で書くことが多いので『朝食文集』です。

記事一覧

【掌編】上空の同じ町

 町の遥か上空には、この町と同じような町があるというお話がある。  空のずっと高いところ…

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1年前
4

【掌編】ペット納骨堂

元は何のための建物だったのか判らないって話だ。 地上は小さな店舗兼住居なんだけど、地下が…

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1年前
5

【掌編】不快な伴侶

 笑っているときでも、どこか怯えているような顔をする。その癖、私と付かず離れずの場所にい…

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1年前
3

【掌編】匂町

 その町は香りによって構成されていた。  人々は自分の職業やステータスに合った香水を付け…

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1年前
1

【掌編】蟹の夢

 その地方には固有種の蟹がいて、成長すると10cmほどにもなるが、毒を持っているため食用には…

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2年前
1

【掌編】代理母

 長期休暇になると、この町に来ることにしている。少なくとも年に一回はここに来ている。  …

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2年前
1

【掌編】長眠者の看護人

 長眠者の看護人は、小さな鏡を持ち歩く。この鏡を眠っている長眠者の鼻の下に当て、呼気で曇…

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2年前
1

【掌編】過度の長寿

 この町では過度の長寿は病気としてみなされている。  不慮の死を別にすれば、男の一生は57…

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2年前

【掌編】思考停止懲役刑

思考停止懲役刑は自我を停止させた懲役である。 受刑者の脳に埋め込まれたインプラントが前頭…

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2年前
1

【掌編】鳥の夜

 黒い墨のようなものを塗られた木切れが何枚も押し入れに入っていた。  何に使うものなのだ…

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2年前
2

【掌編】本を読みすぎると本になる

 祖母からよく言われていたのは、私は本を読んではいけないということだ。 「本を読みすぎる…

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2年前
2

コーンフラワー・ブルー

 指輪をなくしたことに気付いたのは、結婚からそれほど時間が経っていない頃だった。  夫か…

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2年前
1

土の下の言伝て

 私は小さい頃に母に置いていかれた。  母は別れ際に「必ず戻ってくるから。そのときは一緒…

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2年前
1

泥の赤子

 私は泥から生まれた。泥が形を取って生き物になったのが私だ。  泥の塊は手足を伸ばし目鼻…

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2年前
1

高層湿原

 登山道は整備されているが、登山者が多いわけではない。  山頂の少し手前に避難小屋があっ…

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2年前

熱海、大垣、その先へ

「宇宙なんて遠いよ」  そう言う私に彼は困ったように笑った。 「私、行かないからね」  言…

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2年前
2

【掌編】上空の同じ町

 町の遥か上空には、この町と同じような町があるというお話がある。  空のずっと高いところ…

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1年前
4

【掌編】ペット納骨堂

元は何のための建物だったのか判らないって話だ。 地上は小さな店舗兼住居なんだけど、地下が…

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5

【掌編】不快な伴侶

 笑っているときでも、どこか怯えているような顔をする。その癖、私と付かず離れずの場所にい…

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1年前
3

【掌編】匂町

 その町は香りによって構成されていた。  人々は自分の職業やステータスに合った香水を付け…

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1年前
1

【掌編】蟹の夢

 その地方には固有種の蟹がいて、成長すると10cmほどにもなるが、毒を持っているため食用には…

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2年前
1

【掌編】代理母

 長期休暇になると、この町に来ることにしている。少なくとも年に一回はここに来ている。  …

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2年前
1

【掌編】長眠者の看護人

 長眠者の看護人は、小さな鏡を持ち歩く。この鏡を眠っている長眠者の鼻の下に当て、呼気で曇…

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2年前
1

【掌編】過度の長寿

 この町では過度の長寿は病気としてみなされている。  不慮の死を別にすれば、男の一生は57…

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2年前

【掌編】思考停止懲役刑

思考停止懲役刑は自我を停止させた懲役である。 受刑者の脳に埋め込まれたインプラントが前頭…

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2年前
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【掌編】鳥の夜

 黒い墨のようなものを塗られた木切れが何枚も押し入れに入っていた。  何に使うものなのだ…

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2年前
2

【掌編】本を読みすぎると本になる

 祖母からよく言われていたのは、私は本を読んではいけないということだ。 「本を読みすぎる…

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2年前
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コーンフラワー・ブルー

 指輪をなくしたことに気付いたのは、結婚からそれほど時間が経っていない頃だった。  夫か…

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2年前
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土の下の言伝て

 私は小さい頃に母に置いていかれた。  母は別れ際に「必ず戻ってくるから。そのときは一緒…

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2年前
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泥の赤子

 私は泥から生まれた。泥が形を取って生き物になったのが私だ。  泥の塊は手足を伸ばし目鼻…

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2年前
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高層湿原

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2年前

熱海、大垣、その先へ

「宇宙なんて遠いよ」  そう言う私に彼は困ったように笑った。 「私、行かないからね」  言…

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2年前
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