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コナともこ着物コラム   「着物語り2022」

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カナダの日本語オンライン新聞で掲載中の着物コラムです。 良かったら、カナダで着物を愉しんでいる気分でお読みくださいませ。 新しい発見があるかも知れません。 バンクーバー新報オ… もっと読む
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記事一覧

「春土用*晴れの合間に土いじり」

「春土用*晴れの合間に土いじり」

カナダde着物第58話
*千夏先生の他装ワークショップ*

土用の日は、夏だけでなく春にもあるのをご存知でしょうか。
 陰陽五行説では宇宙は2つの陰陽と5つの元素(水、金、土、火、木)からできていると考えられていて、春は「木」、夏は「火」、秋は「金」、冬は「水」が支配するとされ、残った「土」を各季節の終わりの18日間に当てはめたことから、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を土用というそうです。次

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「雛祭り*故郷の香りピーチジャム」

「雛祭り*故郷の香りピーチジャム」

           
カナダde着物
第56話 *気軽に半幅帯でお出掛け*

今年は五節句の内の4回が日曜日という珍しい年です。
皆さま、ご存知でしたか。
五節句とは季節ごとに行われる日本の伝統的な行事です。

人日の節句は2024年1月7日 (日曜日)、上巳の節句は3月3日 (日曜日)、端午の節句は5月5日 (日曜日)、七夕の節句は2024年7月7日 (日曜日)、重陽の節句は2024年9月9

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「三寒四温*春待ち人コートを選ぶ」

「三寒四温*春待ち人コートを選ぶ」

カナダde着物
第55話 *能登半島地震支援茶会*

道端のクロッカスが可愛らしく咲き始め、時より冷たい風があるものの、雲の合間に見る薄明るい日差しは、バンクーバーらしい春の訪れです。

年の初めに起きた能登半島の地震から1か月以上が経ちました。
裏千家淡交会バンクーバー協会とコキットラム市にあります東漸寺では、
寒さの中で災害にあわれた被害地の方たちのことを思い、少しでもなにかできることはない

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「辰年*龍のように勇ましく神秘的に」

「辰年*龍のように勇ましく神秘的に」

カナダde着物
第55話 *海外で暮らしながら着物を愉むこと*

今年の干支「辰、龍、竜」。
神話や伝説などに出てくる空想上の生きもの「ドラゴン」を意味しているそうですが、どれも勇ましく神秘的なイメージがあります。
妄想の世界での理想の男性に近いでしょうか。(笑)

さて、2024年が始まりました!

年明け早々に上空から思わぬ雪のお年賀が届きまして、外は銀世界で美しいのですが、雪に弱いといわ

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「花正月*美しきよきもの春うらら」

「花正月*美しきよきもの春うらら」


2023年1月26日

カナダde着物

第43話
*成人の式 おめでとうございます*

 新成人の皆様、ご成人を心よりお祝い申しあげます。

 今後のご活躍にご期待すると共に、ご家族の皆様のご多幸とご健康をお祈りいたします。

*今日の着物*Today’s Kimono成人式での正装

 女性は振袖、男性は紋付袴が第一礼装となります。(*1)

 厄除けの意味もある素晴らしい伝統工芸品ですね。

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「初詣*和が集まりウサギ折る」

「初詣*和が集まりウサギ折る」


2023年1月26日

カナダde着物

第42話
*新春のご挨拶*

 新春のお喜びを申し上げます。

 皆様、おすこやかに新年をお迎えのことと存じます。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

*日本文化と着物を通じて凛と生きる* 私はカナダに移民して20数年になります。カナダ人の夫とその家族、そして日本とカナダ両方のルーツを持つ娘たちと、日本文化を取り入れながら日々過ごしてまいりました

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「錦秋*自然が織りなす紅の里」

「錦秋*自然が織りなす紅の里」

カナダde着物

第40話*茶道の正月*炉開きと紋付訪問着*

 織物のように美しい秋を表す錦秋(きんしゅう)。日本在住の方や里帰りをしている方々のSNSで毎日のように紅葉狩りをしております。

 もちろんコンピューターの前から離れ一歩外へ出ましたら、カナダや北米にしか生息していない多くの木々や植物を愛でることができます。(*1)

 老犬との散歩道、彼に合わせゆっくりと木立の中を進みます。

 

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「秋明*瞼のうらに曼殊沙華」

「秋明*瞼のうらに曼殊沙華」

カナダde着物
第38話 *贅沢気分de紗袷せ*

色取月(いろどりづき)とも呼ばれる9月に入りました。清々しい秋の気配が感じられ、山々の色、収穫される作物の色、夏に日焼けした肌色もでしょうか、色は日に日に移ろいでいきます。

先人の名付けた月の異名や呼び名は、自然の法則や宇宙の中にいる人間の心のカレンダーとなりますね。

秋の光と風を感じると、真っ赤な彼岸花(別名:曼殊沙華まんじゅしゃげ)が目に

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