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ふみサロエッセイ

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文章執筆サロン「ふみサロ」に提出したエッセイ作品、こちらにまとめています。
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#育児

文章執筆サロンで学んでます

文章執筆サロンで学んでます


★エッセイ塾(文章執筆サロン)ふみサロ

毎月エッセイを書きながら文章上達のための勉強をしています。

「ふみサロ」では、毎月提示される課題本から得たインスピレーションをもとに、自分に絡めて約800字でエッセイを書いて提出。月に一度オンラインにて参加メンバー同士での講評会があります。また、講師の先生からの講評や、文章WS、出版に関する学びetc.が受けられます。

★書籍化されています

ふみサ

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エッセイ【この地球上にたったひとりしかいないから!】

エッセイ【この地球上にたったひとりしかいないから!】

「もうちょっと僕を大切にしてください」
学校から帰ってくるなり長男が言った。次男である末っ子が生まれてすぐ、たしか小学1年生の時のこと。
「え?大切にしてるじゃない。何言ってるの?」
と聞く私に
「怒ったりしないで、もっと優しく大事にしてくれなきゃダメだよ。だって、僕は絶滅危惧種なんだから!」
と鼻の穴をふくらませた。

ぜ、絶滅危惧種!?

「学校で習ったんだ!数が減って絶滅しちゃうかもしれない

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エッセイ【失敗の子育て】

エッセイ【失敗の子育て】

子どもの頃、「失敗」するととんでもなく怒られた。だから、失敗や間違い何かやらかしてしまったことはとにかく隠す、親にバレないようにごまかすべきものとなっていた。なぜ間違えたのかどうして失敗してしまったのか、検証して次は失敗しないようにしよう。そのためにどうすべきかという学びの入る余地はゼロだった。

ある時、昼食中の父が手を滑らせ茶碗を落とした。食事時に度々お皿や茶碗をひっくり返したりこぼしたりして

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エッセイ【一行のメモが、一生を変える】

エッセイ【一行のメモが、一生を変える】

部屋の片づけをしていると、引き出しの奥、本の間、手紙入れの中、ファイルボックス、あらゆるところから「メモ」が山ほど出てくる。ノートの切れ端、レポート用紙にコピー用紙、広告の裏、どうかすると箸袋、レシートの裏、時々ちゃんとしたメモ用紙……。その時その時に「あ!これ書いておかないと」と思った瞬間に、手近にあった紙に殴り書きしているからだ。

年に数回、家の中のあちこちから出てくるメモを一カ所にまとめる

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エッセイ【ママ、もういっかい、さいしょからよんで!!】

エッセイ【ママ、もういっかい、さいしょからよんで!!】

子どもは苦手だったし、子育てする自信なんてまったくなかった。
だから、子どもがいる生活、子どもがいる人生なんてチラッとも考えたことがなかった。そんな私のところに赤ちゃんがやってきた。やってきちゃったなら、受け入れて楽しむしかない。
子どもがいたら一緒にやってみたいことってなんだろう?
自分が幼いころ大好きでいつもひとりで読んでいた絵本。
あのころ、ほんとはお母さんお父さんと一緒に絵本を読みたかった

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エッセイ【そうだった。私も、アドラーに救われていた】

エッセイ【そうだった。私も、アドラーに救われていた】

朝から晩までイライラしている私。これ、ほんとに私なの?

気が長く、怒ったり、まして怒鳴ったことなんてない。「堪忍袋の緒が長すぎるんじゃないか、たまにはちゃんと怒った方がいいよ」なんて時々友達に言われていたくらい。だから、自分はあまりイライラしない穏やかな人間だと思って生きてきた。それが子どもを産んで、まったく違うということに
気づかされショックを受けた。

可愛くて愛おしくてたまらないのに、イラ

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エッセイ【命を守る】

エッセイ【命を守る】

子どもが生まれて最初に思ったこと。
私は、この腕の中で眠る小さな命を守ることができるのだろうか。
この危険な世の中でどうやってこの命を守ればいいのか。
もしも大地震が起きたら?子どもと一緒にいない時は?
考えるほどに、想像するほどに怖くなる。
その怖さの渦に巻き込まれそうになりながら出した答えが、
「生きる力のある子に育てる」「周りの人に助けてもらう」だった。
だから、地域の子育てサークルや町内会

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