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助六寿司食べたい。現代詩。

助六寿司食べたい。

助六寿司食べたい。

なんとなく言葉に出ていた。

子どもころは

たぶん

巻き寿司とか

艶やかなものを

欲しがった。


助六寿司食べたい。

助六寿司食べたい。

なんとなく

なんどとなく

出てくる言葉は

口に出して

言いたくなるが

たぶん

言葉には出ていないのだろうな。



悲しみなんていらないと

年老いた老人が吐き捨てた

その言葉を箒で掃きながら

たぶん

わたしは

わたしを

ただ

観ていた。


助六寿司食べたい。

助六寿司食べたい。

その意味が何なんだろうが。

たぶん

過去のなにかの

出来事が

わたしを

そこに

いざなうんだろうな。


助六寿司食べたい。

助六寿司食べたい。


それだけの

今まではないのにな。

笑いながら。


助六寿司食べようか。


そう言ってくれる人が

見つかるのだろうか。



助六寿司食べたい。



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