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#91特別支援コーディネーターの目線で見る親子の買い物:子どもの特性を活かす買い物術

小学校で特別支援コーディネーターという役職につくと、自分のクラスの子だけでなく、全校児童の学校生活について気を配ることになります。

そんな特別支援コーディネーターとしての職業病?
についてお話したいと思います。

校内で、休み時間などに泣いている子や、授業中に教室を抜け出してしまう子、大声をだしている子などを見かけた時は、声をかけるようにしています。
何か困ってるのかなと感じた子がいた場合、その子を観察し、支援策を考えることが習慣になっています。

そのため、スーパーでぐずってる子や泣きわめいている子がいると、つい気になって観察してしまい、ついつい買い物時間が長引いてしまうのです。

先日、とある大型ショッピングモールに行ったときの話です。
ベビーカーに乗りながら泣きじゃくってる子。
無言でフリーズしたままの子などなど、日曜日なので気になる子はたくさんいます。
買い物がてら、観察することが習慣となり、いつの頃からか買い物の一部となっていました。

とはいえ、私に与えられた買い物時間は無限ではありません。
タイムイズマネー!
(余計な観察までしておいて、まるで説得力ありませんが…)
限られた時間に何人も観察できないので、今日のターゲットを物色。

すると、何か起きそうな予感のする4人家族が私の目の前にいました。

夫婦2人、1歳くらいの赤ちゃんと3才くらいの幼児の4人家族。
パパは、赤ちゃんを抱っこヒモ使って抱っこしながら、ママから指示されたものを探しにいく働きバチ。

ママは、晩御飯のおかずを考えながらカートを操り、パパに冷静に的確な指示を出す司令塔。

3才の坊やは誰とも手を繋ぐことなく、ふらふら自由に歩くフリーマン。

いつも見かける家族と違い、何か起きそうな予感…
期待値上がります。
ロックオン!


「パパ、今日魚食べたい?」
「うん!」
「じゃあ、ぶりの照り焼きにするから、ぶりがあるかみてきてくれる?3切れ入りだよ!」
「さすが司令塔。自分では行かずにパパに指示。しかも具体的!」
司令塔はすかさず、野菜コーナーへ。
ししとうでも見に行ったのであろうか…
そんなことより、坊やが気になる。

そんな中、坊やは、蚊帳の外。
全く相手にされてません。
つまらなくなったのか、坊やは突然、
「うごかない!うごかない!」
と何度も叫んだままフリーズ。
予感的中。

ところが、
パパ、ママ2人とも無視。
叫んでいるので全く何もリアクションしません。
このような光景はよくみかけます。
相手にしていたら買い物できなくなってしまうからです。

さてここからです。

しばらくして、パパがビニール袋をフリーズしている坊やに渡し
「この袋、ママにもっていって」
と指示。
先ほど指示されたブリを入れるための袋をもっていかせたのです。
ナイスプレー!!パパ👍

何がナイスプレーなのか?
それは、このように感情コントロールできなくなっている子には、
話をそらすことが重要です。
ここで、
「どうしたの?」とか
「つかれたの?」
など、きくのはよろしくないです。
案の定、頑として動かなかった坊やが、歩いてママの元へ。

そしてふくろをもってきた坊やにママは
「ありがとう、このカートすごいんだよ。このスマホでピッするだけで買い物できるんだよ!」
またまたファインプレー!
ナイスママ👍

ぐずっている坊やに一喝入れるどころか、褒めています。
ママも只者ではなさそう。
坊やは、しばらくママのカートとカートに取り付けられたスマホにくぎ付け。

これで終わりかな~~と思いながら
坊やたちを見送っていると、
またもや
「うごかない!うごかない!」
とまた思い出したように叫びます。
第2ラウンド開始!

そのあと、またしもパパ登場。
今度は空の大きな買い物カートをもってきました。
そして、
坊やを持ち上げそのカートの上にのせてあげました。
坊やは静かになりました。

パパはただの働きバチではありませんでした。
司令塔を引き立てる隠れ司令塔でした!
お見事パパ👍

おそらく疲れていたのでしょう。
この間、一度も注意することなく、静かにさせた
このパパとママの対応はお見事でした!
阿吽の呼吸とはまさにこのことです。

坊やの特性をよく理解しているなと感じました。
ぐずっている子に注意をしない親をみることはありますが、褒める人に出会うことはなかなかありません。
貴重な体験でした。
勉強になりました!

自分の買い物時間を大幅にオーバーしていたので、ここで観察は終了。

男の子の言動に悩み、日々の生活の中で苦労されているママも多いかと思います。

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参考になる方がいたら幸いです。




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