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#110 鉄棒 逆上がりのポイント解説:逆上がりに必要なエネルギーと重力の関係

みなさんこんにちは!
ともぞうです。
逆上がりを指導すると、鉄棒嫌いが生まれます。
それはどうしてなのかについて説明しています。

また、おススメはしませんが、
それでも逆上がりの指導を考えてるあなたへ!
逆上がりの教科書として、逆上がりの指導について解説していきます。

なぜ逆上がりができないのか?
理由はいろいろありますが、

一番の理由は、

重力に逆らった動きをするから

と言えます。

前回は、逆上がりを考える上で欠かすことのできない重力についてお話しました。
詳しくはこちらから↓

足を上げるという動作も重力に逆らう動きなのです。
逆上がりでは、両足を宙に浮かせます。
足を上げるだけなら片足ですが、逆上がりは、それ以上に重力に逆らっていることは容易に理解できるかと思います。
しかもこんな動きをすることは、日常の生活の中ではまずありません。
本来、遊びの中で自然と身に付けるべき動きなのでしょうが、遊びも固定化してしまい、多様な動きが身に付いていない現状もあります。
だから、逆上がりは難しいのです。

今回は、エネルギーという視点から、重力に逆らった動きについて説明していきたいと思います。

人が地面から上に跳ぶ動きをするときは、筋肉を使ってエネルギーを生み出し、重力に逆らいます。
例えば、足を使って地面を強く押し返す(ジャンプする)ことで、一時的に重力に逆らうことができます。

イメージしてみてください。
バネを床に押し付けて、それを離すと、バネが伸びて跳ね返りますよね。
これは、バネにエネルギーが蓄えられていて、それが跳ね返る力となっています。
私たちの筋肉も、バネのようにエネルギーを蓄えて、ジャンプするときに使います。
体を動かすとき、私たちの体には筋肉があります。
これは、私たちが力を使って動くときにエネルギーを作り出す大切な部分です。
例えば、足の筋肉を使ってジャンプすると、足が地面から力強く押し出され、高くジャンプすることができます。
この際、ひざを曲げてエネルギーをためないと高くジャンプはできません。

このように体に溜まった力を利用して、跳ねたり飛んだりすることができます。
そして、エネルギーをうまく使うことで、高くジャンプしたり、速く走ったりすることができます。

逆上がりは静止した状態から、足を踏み込むため、ひざを曲げてエネルギーをためないと重力に逆らったエネルギーは弱くなります。

鉄棒の逆上がりでは、地面を踏み込む足の力をエネルギーに変えて、反対の振り上げ足を高くあげないといけません。

では、地面を踏み込んだ足のエネルギーを使って反対の足を大きくふりあげるにはどうしたらよいのでしょう?
ポイントを整理してみました。

①鉄棒選び:自分の身長にあった鉄棒を選びます。鉄棒を握ったときに、胸からおへそまでの高さになる鉄棒を選びましょう。

②踏み込み位置と構え: 鉄棒を中心にして、利き足が後ろになるよう、足を前後に足を広めにして構えます。これが、踏み込み位置です。
後ろに下げた利き足が振り上げ足になります。前に出した逆足に体重をのせます。順手での逆手でもできますが、苦手な子は肘を曲げやすい逆手の方がやりやすいです。踏み込み位置が決まったら踏み込み足を一歩さげておきます。そして勢いつけて一歩前にだして力強く踏み込むのです。

③足首のスナップを生かして踏み込む: 地面から大きなエネルギーをもらうために、足の裏全体を使って地面をしっかりと押すことが大切です。ただし、直立した姿勢でないため、足裏で踏み込んだ後、足首を伸ばし、スナップをきかせて、最後はつま先で蹴り上げます。

④振り上げ足の勢いを利用して踏み込む: 前足で踏み込んだときに後ろにある振り上げ足を前に振り出し、その勢いを利用して力強く地面を押して反発エネルギーをもらいます。あくまで踏み込みが先で、振り上げは後です。振り上げを先にしてしまうと反発エネルギーは少なくなります。

重要なのは、踏み込む位置とタイミング、反動エネルギーを利用することです。

そのための練習方法として、以下があります。

出典:新しい鉄棒運動の授業づくり「大修館書店」


出典:新しい鉄棒運動の授業づくり「大修館書店」

跳び箱なんてないよ、使えないよという方もいるでしょう。
安心してください。
ポートボール台があります。
道具がなくても、一番低い鉄棒で練習すれば、この場と似たような環境になります。

以上、エネルギーという視点から、重力に逆らった動きについて説明をしてみました。

次回をお楽しみに。

それではまた!


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