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映画レビューまとめ。

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2022年10月の記事一覧

映画#51『マン・オブ・スティール』

映画#51『マン・オブ・スティール』

原点にして、頂点。「アメコミ」史上初のヒーロー、スーパーマン。

穢れなき純朴な心を持つ彼は、その圧倒的な力を以て世界を守る正義のスーパーヒーロー。その戦闘力はアメコミ史上最強と言っても過言ではなく、まさに「原点にして頂点」の如き存在だ。

そして2013年、『ウォッチメン』などで名を馳せたザック・スナイダー監督による新シリーズが始動。その第1作目こそが『マン・オブ・スティール』だ。

後に「DC

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映画#50『RRR』

映画#50『RRR』

約束された使命、結ばれた友情。”今秋最高の”アクション・エンターテインメント。この映画を語る前に、少し前にあった話をしよう。

学校で映画を鑑賞し、その感想や考察をレポートとして提出するという私にとってはむしろご褒美な授業で、『きっと、うまくいく』というインド映画を鑑賞した。

その面白さは私の予想を遥かに上回り、私の中でのインド映画に対する見方は一変した。それまで「B級映画しか作らん国」というイ

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映画#49『スパイダーマン:スパイダーバース』

映画#49『スパイダーマン:スパイダーバース』

交差する多次元宇宙、新たなるスパイダーマンの誕生スパイダーマンの映画としては初となるアニメーション作品。

歴代の映画作品と異なり、主人公をピーター・パーカーではなく二代目スパイダーマンとも言うべき存在のマイルス・モラレスに据えている。

肝心のアニメーションに関しては、あれはまさに神がかっていたとしか言いようが無い。それほどに完成度が凄まじかった。

その特徴の一つとしてアニメーションとコミック

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映画#48『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』

映画#48『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』

中つ国の運命や如何に…壮大なる冒険譚の終焉今回も今まで通りIMAXで鑑賞。3作品ともIMAXという最高の環境で観れたのって中々良い経験だったのではないかと自分で勝手に思っている。

今作を以て「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズは終了。その為か今作の上映時間は怒涛の3時間越え。劇場でこんな長尺の作品を観たのは恐らく『ザ・バットマン』ぶりじゃなかろうか…。

物語に関して、いやもう本当にフロドはよく

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映画#47『インターステラー』

映画#47『インターステラー』

遠い宇宙、次元の彼方で果たされた、親子の絆「Interstellar」とは、「星と星の間」を意味する言葉である。

私が最も敬愛するクリストファー・ノーラン監督の代表作の一つである今作。かなーり前に鑑賞したのでもう一度観てみた次第だ。

タイトル通り、滅亡一歩手前な地球と他の移住可能な惑星までの長い長い道のりを描いた、いわばスタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』のような映画である(実際

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映画#46『アメイジング・スパイダーマン2』

映画#46『アメイジング・スパイダーマン2』

絡まる愛の糸、迸る復讐の雷数あるスパイダーマンを主役とした映画の中で私が一番好きなのが今作だ。不評とかそんなもん知らん。文句言うな。

まず何よりもオープニングが最高すぎるのだ。勇ましいBGMが始まると共に、暗闇の中にスパイディのマークが浮かび上がり、そのまま背景はNYの街並みへ。そして華麗にスイングを決めるスパイディ。

「お前ら見たか。これがスパイダーマンだ。」と言わんばかりの演出。最高すぎる

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映画#45『アメイジング・スパイダーマン』

映画#45『アメイジング・スパイダーマン』

蜘蛛の糸は再び動き出す。サム・ライミ監督による、トビー・マグワイア主演『スパイダーマン』三部作が完結し約5年。監督にマーク・ウェブ、主演にアンドリュー・ガーフィールドを添え再始動(リブート)。それが『アメイジング・スパイダーマン』だ。

リブート作品なだけあって、サム・ライミ監督のものとはまた違ったテイストのスパイダーマン映画となっている。簡単に言えば「よりスタイリッシュになったスパイダーマン」だ

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映画#44『メメント』

映画#44『メメント』

失われた記憶、隠された真実『ダークナイト』や『インターステラー』といった傑作を世に出した巨匠にして私が愛してやまないクリストファー・ノーランの出世作とも言われるのが、この『メメント』という作品だ。

この作品の中で最も重要なのが主人公が短時間の記憶を忘れてしまうこと。ポイントなのはつい数分前の出来事を忘れてしまうことであるため、自分の名前や遠い過去の記憶は覚えているのだ。

例えばこの記事を書いて

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映画#43『スパイダーマン3』

映画#43『スパイダーマン3』

復讐、贖罪、そして離別…孤独な英雄の最後の戦い。サム・ライミ監督によるスパイダーマン三部作、その完結編。

身体を砂へと自在に変えられるサンドマン、グリーン・ゴブリンの後継者たるニュー・ゴブリン、そして地球外生命体である寄生生物ヴェノム。新たなる三体のヴィランに、スパイダーマンはどう立ち向かっていくのだろうか。

ピーター・パーカーの心情について大きく掘り下げるこの三部作において、今作のピーターは

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映画#42『スパイダーマン2』

映画#42『スパイダーマン2』

「親愛なる隣人」の、孤独なる戦い。前作より2年後が舞台。

NYのビル群を飛び回り、様々な事件を解決していくスーパーヒーロー・スパイダーマン。一方、スパイダーマンの正体…ピーター・パーカーは日常生活とヒーロー活動の両立が上手くいかず悩んでいた。

前作に引き続き、今作もスパイダーマンのアクションシーンだけでなくピーター・パーカーの心情にスポットを当てている。前作との相違点は、言わずもがなスパイダー

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映画#41『スパイダーマン』

映画#41『スパイダーマン』

「大いなる力には、大いなる責任が伴う。」2000年代初頭、『X-Men』と共にMARVEL映画の人気の先駆けとなった『スパイダーマン』。

監督であるサム・ライミは、当時『死霊のはらわた』シリーズで監督を務めたことで人気を博していた。その為か、今作では度々ホラーチックな演出(ジャンプスケアなど)が取り入れられている。

さて、この度スパイダーマンの映画作品を観返すことにしたのだが、トビー・マグワイ

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映画#40『バンブルビー』

映画#40『バンブルビー』

「貴方を、絶対に、守る。」声の代わりにラジオで会話する、、少しおっちょこちょいで、けれど仲間想いで、いい意味で戦士らしくないトランスフォーマー、バンブルビー。そんな彼のスピンオフ映画が登場。

(ストーリーは繋がっていないが)前作『トランスフォーマー/最後の騎士王』からシリーズ人気の低迷を受け打ち切りに。今作から新たなるスタートを切った。

父を亡くし、家庭内で孤独を感じる18歳の少女、チャーリー

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映画#39『シン・ゴジラ』

映画#39『シン・ゴジラ』

”虚構 VS 日本”久々の邦画レビュー。

基本的に洋画LOVEの私が邦画の中で一番気に入ってるのがコレ。庵野秀明監督の『シン・ゴジラ』。

でもだからって、私は根っからのゴジラファン!!って訳でもない。VSシリーズは全く観ていないし、アニゴジ三部作、モンスターバース、あと初代ゴジラをさらーっと観ただけだ。

シン・ゴジラの魅力の一つとして、物語のテンポが素早さが挙げられる。それも極端に遅くも早く

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映画#38『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』

映画#38『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』

「冒険」はやがて「戦争」へ…。前作『ロード・オブ・ザ・リング』の続編、というよりかは第二話。IMAXで鑑賞。

前作のラストより主人公たち一行は分散し、今作はそんな彼らの視点で物語が描かれる。

果てしない草原、深い森林、エルフの住まう街、そして地底に聳える古代遺跡…前作は、広大な『LOTR』の世界を「冒険譚」として描いていた。

一方、今作は「争い」に焦点を当てている。今作の黒幕である冥王サウロ

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