<ラップ>PUNKが俺にくれたもの
1980 あの日の衝撃
PUNKを食らった 激しい騒めき
疾風怒濤に 世界を攻撃
生き方変えたぜ 己を襲撃
叫んでやるぜ! アナーキー
魂こがして! ARB
不良少年 詩うぜ! THE MODS
Please tell me Rosie! THE ROOSTERS
Joe Strummer The Clash から学んだ
スタイルじゃないんだ 姿勢が大事
Sex Pistols は 俺らを代弁
権威に逆らい 社会を改善
強要されたら NOと言え
うるさい大人は ほっといて
教えてもらった 権利主張!
理不尽な世の中 勝手にしやがれ!
by ゲルゲ
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今回は僕の人生を変えてくれたパンク・ロックをテーマにラップしました。
パンクは1970年代中盤にニューヨークで誕生。ニューヨーク・パンクと呼ばれました。そして、今度はイギリスに飛び火。ロンドン・パンクです。1976年に Sex Pistols がデビュー。1977年には The Clash がデビュー。世界的なムーブメントになりました。
しかし、僕が最初に聴いたパンク・バンドは Sex Pistols でも The Clash でもなく、日本のアナ―キでした。
1980年。僕が高校1年のとき、友人の勧めでアナーキーの1stアルバム『アナーキー』を聴いて度肝を抜かれたのを思い出します。
僕は中学のころから洋楽のロックを聴き始めていました。ジャンルは主にハード・ロック。そのころ、日本のロックも聴いていたのですが、なんだかしっくりこなかったんです。日本語がロックに合わない気がしてモヤモヤしていました。やっぱりロックは英語じゃないとダメなのかな・・・? そんな風に思っていたのです。
そんなときに友人に教えてもらったアナーキーのレコードを聴いて「これだ!!」と思ったのです。
乱暴な歌詞!強めの歌詞!「日本語イケるじゃん!」。僕の心は踊りました。また、歌詞の内容が僕らの気持ちを代弁してくれているんです。
アナ―キーというバンド名は、Sex Pistols の『Anarchy In the U.K.』からとったものです。また、彼らは The Clash のカバーを何曲もやっていて、その流れから、Sex Pistols や The Clash も聴くようになったんです。
アナーキーを聴くことで、それ系の情報が入ってくるものですね。他にも日本語ロックがカッコいいのがあるぜ!ってことで、ARB、THE MODS 、THE ROOSTERS なんかも聴くようになったんです。
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このラップの歌詞に、いくつか曲が出てきてますので紹介します。
『叫んでやるぜ』は、アナーキーの2ndアルバム『80維新』のオープニング・ナンバー。反骨精神バリバリの曲。歌詞では「オレたちがやらなきゃ一体 誰がやるっていうのさ」のところが好きです。デビュー当時のアナーキーは「やればできる」「自分を信じろ」「今やれ」「世間の目を気にするな」「やりたいことをやれ」・・・。こんな歌詞がたくさん出てきます。大人社会への不満も歌っていて「そうだっ!」と共感して気持ちが上がりました。
『魂こがして』は、ARBのサードシングル。ボーカルは石橋凌です。彼は今となっては俳優のイメージが強いですが、元々は超骨太ロッカーなんです。彼のメッセージが当時の僕たちにどれだけの影響を与えたことか。「チャンスをつかめ!」「駆け上がれ!」ハングリーなセリフが今でも僕の身体に刻み込まれています。因みに彼の娘さんが女優の石橋静河。昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では 静御前の役で出ていました。素敵な女優さんです。
「不良少年 詩うぜ!」は『不良少年の詩』で、THE MODS のデビューアルバム『FIGHT OR FLIGHT』のオープニング・ナンバー。彼らがデビューした年にライブハウスに行きました。超満員。最高の盛り上がり。みんな汗だくで喉がカラカラ。ライブ後半にどこからかペットボトルが流れてきてみんなで回し飲みをして生き返ったのを今でも覚えてます。因みに下のは、2006年にセルフカヴァーしたバージョン。ベースラインのドライブ感がすげぇー!
「Please tell me Rosie!」は『ロージー』で、THE ROOSTERS のデビューシングル。場末のクラブに入り浸っている女の子ロージーを唄ったスカ・ナンバー。彼らは1980年にこういう曲を発表したんですよ。当時はクラブとかスカとか言ってもピンと来ないでしょうね。90年代中盤以降でしたら、きっとみんなピンと来たのでしょうけど。出すのが早すぎたって感じ。流石!先を行ってますね。歌詞では「カラッポ頭にレゲエ・ソング」のところが好き。
「パンクはスタイルではない。姿勢だ」
これは、The Clash の ボーカル Joe Strummer の名言です。
The Clash は1977年にデビュー。1stアルバムと2ndアルバムはバリバリのパンク・ロック。若者たちの心を鷲掴みにしていました。
そして1979年。パンクスたちの期待が高まる中、3rdアルバムの超名盤『London Calling』が発売されました。
しかし『London Calling』は、バリバリのパンク・アルバムではありませんでした。ロカビリー、R&B、レゲエ、ダブ…。様々は音楽をパンクに融合させたロック・アルバムだったのです。
当時のパンクスたちは、それを受け入れらず、「The Clash はパンクじゃない」と批判をしたのです。
それに対して放った言葉が「パンクはスタイルではない。姿勢だ」です。
パンクが単なるファッションや見た目だけのものではなく、「心の姿勢」や「自己表現の自由を求める精神に根ざしたもの」である、ということを言っているのではないかと思います。
これは、パンクだけに留まらず、僕ら、一般社会での生活においても言えることだな、と思います。
それでは、アルバムのオープニングナンバーである『London Calling』をお届けします。
因みに、僕のアイコンはこのジャケットに似たのがありましたので、それを使用してるんです(笑)
The Clash からもう一曲『I Fought the Low』です。
理不尽な権力に立ち向かう曲です。
1970年代。イギリスは経済的な苦境に陥り失業率が高まり、社会不安が広がっていました。その結果、当時の若者はどうしようもないフラストレーションを抱え、うごめいていました。
このような背景の中で、1976年に Sex Pistols がデビュー。彼らの歌詞には、社会の不条理や抑圧に対する怒りや反発が込められており、若者たちの声を代弁する存在として、瞬く間に多くのファンから支持されるようになりました。
そして、若者たちに自己表現の場を提供し、彼らの不満や不平等への抵抗を表現するきっかけともなったのです。
また音楽以外でも、彼らのファッションや態度が、当時のイギリス社会に大きな影響を与えたのです。
彼らは、不良少年や反抗的な若者たちに共感を与え、同時に社会的な問題にも光を当てることになったのです。
それでは、Sex Pistols の代表曲『Anarchy In the U.K.』と『God Save The Queen』をお届けします。
このPV、2曲ともめちゃカッコいいです!サムネもカッコいいよね!
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因みに、
歌詞の17小節目の「権利主張」は、The Clash の5枚目のアルバム『Combat Rock』のオープニング・ナンバー『Know Your Rights』の邦題です。
歌詞の18小節目の「勝手にしやがれ!」は、Sex Pistols のデビューアルバム『Never Mind the Bollocks Here's the Sex Pistols』の邦題です。
イェッー!!!😎