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授業づくり(体育を中心に)

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体育を中心に、素敵な授業づくりに役立つクリエイターさんたちの記事をまとめています。
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記事一覧

【実践編】授業マネジメント~ハンドボール~

【実践編】授業マネジメント~ハンドボール~

過去に実践した「ハンドボール」は、多くの方に評価していただけた自身を代表する実践の1つである。前回は4年前の4年生での実践だったが、今年度5年生で改めて実践した。しかし、その間に職場も異動していたため、道具もまったく同じとはいかなかった。同じ内容のゲームを構想したが、学年や環境が違う中で適応させ、結果的に今回も大成功な単元とすることができた。

そこで、その授業を考案した本人が、学年や環境が違う中

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体育における「振り返り」の類型化

体育では、学習の”道しるべ”として学習カードが多く用いられる。学習カードには、ほとんどもれなく振り返りを記入する欄が設けられており、子供たちは毎回授業の最後に活動の感想や学びを記録する。

振り返りをどうして学習カードに書くのか?その振り返りにはどんなねらいや効果があるのか?私は懐疑的に見ていた。しかも、研究授業や公開授業のような「しっかり作りこまれた体育」ほど、この傾向が強いように思われる。

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【実践編】ベースボール型ゲームのデザイン~Baseball5~

【実践編】ベースボール型ゲームのデザイン~Baseball5~

ベースボール型ゲームは、体育の年間指導計画に必ず登場する、つまり、毎年必ず指導しなければならない種目である。しかし、後述するようにベースボールという「高度な」ゲームは、長年叫ばれている投力低下や日常からの野球離れなどといった問題も孕み、たった数時間の単元でゲームとして成立させるのはかなり難しいと筆者自身も感じていた。ティーボールやキックベースなど、様々なベースボール型の簡易ゲームは登場しているが、

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【実践編】パルクール風跳び箱運動

【実践編】パルクール風跳び箱運動

「小学校の体育といえば?」と聞かれたら、おそらく最も多くの回答としてあがるのが「跳び箱運動」だろう。それには2つの理由があると思う。まず、記憶に残るということは、その体験に強い感情を伴っていることが多いことを示唆している。楽しかったこともつらかったことも、それが”思い出”として残るときには強い感情で色づけられている。ただし、それが必ずしも「ポジティブな感情」とは限らない。従来の跳び箱運動は、跳べる

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「回数を競う長縄跳び」から「表現することを楽しむ長縄跳びへ」ーフュージョンを通した実践ー

「回数を競う長縄跳び」から「表現することを楽しむ長縄跳びへ」ーフュージョンを通した実践ー

1 はじめに 小学校では、体育の授業や学校行事で長縄跳びを行うことが多い。学級やチームで団結し、1回でも多く跳ぼうと取り組む姿は素晴らしいと思う。また、先生方の指導にも熱が入り、休み時間等も使って練習する姿も見られる。
 しかし、そのような取り組み方では、以下のような問題があると考える。
①勝利史上主義に陥りやすい。
②教師からの一方的な指導、または運動が得意な児童の一方的な指示で成り立つ場合が多

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