ぴんぽんぱん

今年こそはなんか色々書こうと思う。  って毎年思ってる。  今年は、適当なワードを自…

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今年こそはなんか色々書こうと思う。  って毎年思ってる。  今年は、適当なワードを自分で指定して、とりとめもない 文章を書くお遊びをしていきます。

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東京

午後10時すぎ、自宅から数キロ離れた場所を散歩していた。 仕事帰りのサラリーマンがビールを片手にいかにもつまらなそうな顔をして歩いていた。塾帰りの高校生が不安そう…

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劣等感

昔からあまり人と比較をしない人間である。 勉強も運動も大体学校で3番目に入るくらいには上手くこなせていたし、それなりにモテてきた。 どちらかというと〇〇できていい…

ぴんぽんぱん
2か月前

落ち葉

花が咲くように笑い、落ち葉のように泣く。 そんな君の隣で僕はずっと針葉樹だった 僕は落ち葉を欲しがってしまった。

ぴんぽんぱん
2か月前

コンビニ

この世の中で信じてはいけないものはたくさんあって、新宿のドトールで聞く儲け話とか。 そんな中でも、個人的に本当に信じてはいけないと思っているのが、 もともと、コ…

ぴんぽんぱん
2か月前
1

ブルーハワイ

君の家には、キティちゃんのプラスチックのかき氷機があって。 大きくて固い氷を砕くには少し心許ないような、そんなプラスチックのキティちゃん。 実家から持ってきたと…

ぴんぽんぱん
3か月前
1

最短距離

君の家の冷蔵庫に貼ってあったマグネット どこのだろうって言ったら、徳島のだよっていって、一緒に行こうねって言ってた。 それは叶わなかった今、徳島阿波踊り空港でそ…

ぴんぽんぱん
3か月前
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ショートカット

とにかく僕はこれが好きである。 パソコンを使っている時に、これを使うと、 効率が良く、仕事ができる雰囲気が出せる。 少し急いでいる時に、これを使うと、 なんだか得…

ぴんぽんぱん
3か月前
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ネコ

家に帰る途中の坂道で、白い猫を見た時、あの子は真っ赤なランドセルの横に真っ白な毛のネコのキーホルダーをつけていたことを思い出した。 彼女はそのネコに名前をつけて…

ぴんぽんぱん
3か月前
1

「おばあちゃんになっても、ずっと一緒にいようね」とか、 「おばあちゃんになっても、手を繋いでいようね」とかじゃなくて。 「おばあちゃんになったら、皺が増えたね」…

ぴんぽんぱん
3か月前
2

立ち話

昨日、近所のスタバに行き勉強をしていた。 いつも思うけど、スタバは少し値段が高いのでできるだけ長く滞在できる日に使うようにしている。 この貧乏性は抜けないだろう…

ぴんぽんぱん
3か月前
4

年中無休

家のそばに年中無休の昔からある小さなスーパーがある。 大道路沿いのその小さな店の店頭には所狭しと果物や、野菜が置かれている。 店のおじさんは息継ぎを忘れているの…

ぴんぽんぱん
3か月前
4

ベストアルバム

君はいつも知らない曲を聴いている。 普段から音楽を多くは聴かない僕ですら、その曲から前の恋人の存在(いろ)を感じないわけにはいかなかった。 人間はだいたい分かりた…

ぴんぽんぱん
3か月前
4

平行線

いつも、学校に向かう坂道で、出会う人がいる。 あの人は武蔵境の方から、進行方向右側。 僕は吉祥寺の方から、進行方向左側である。 押しボタン式の信号機を毎日交互に押…

ぴんぽんぱん
3か月前
2

八月

蝉の鳴き声が、青すぎる空に響く。 公園は子供たちで溢れかえるほどで、砂場の隣のベンチで誰かのお母さんがつまらなそうにスマホを見ていた。 その様子を家から眺めていた…

ぴんぽんぱん
3か月前
2

新年に決意を改めるのはアホのやること

新年に決意を改めることはアホのやることらしい。 友人が新卒で入社した会社の入社式で、 社長がそう語ったそうだ。 来年こそは、来年こそは、と ここ数日呪文のように唱…

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なんでだろう?書きたくなるのは

無性に何かの文章が書きたくなる時がある。 そういう時は大体決まって、心がしょんぼり、元気がない時が多い。 しかも心がしょんぼりしてる時は、 なんか綺麗な所謂良い文…

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東京

午後10時すぎ、自宅から数キロ離れた場所を散歩していた。

仕事帰りのサラリーマンがビールを片手にいかにもつまらなそうな顔をして歩いていた。塾帰りの高校生が不安そうな顔をして急ぎ足で歩いていた。

一方僕はというと、上下だらしのないジャージ姿でサラリーマンと高校生のちょうど間にいた。これは物理的でも、年齢的にでもない。

見覚えも、聞き覚えもない土地の名前、スーパー。次から次へと現れる、コンビニエ

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劣等感

劣等感

昔からあまり人と比較をしない人間である。
勉強も運動も大体学校で3番目に入るくらいには上手くこなせていたし、それなりにモテてきた。

どちらかというと〇〇できていいねーと劣等感を差し向けられることの方が多かった。

高校を卒業し、私立でも1・2に有名な大学に入った。

周りにはすごい人間がもちろんいたし、敵わないなと思うこともあったけど、凄すぎる人たちには劣等感すら覚えないのだと、初めて知った。

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落ち葉

落ち葉

花が咲くように笑い、落ち葉のように泣く。

そんな君の隣で僕はずっと針葉樹だった

僕は落ち葉を欲しがってしまった。

コンビニ

コンビニ

この世の中で信じてはいけないものはたくさんあって、新宿のドトールで聞く儲け話とか。

そんな中でも、個人的に本当に信じてはいけないと思っているのが、

もともと、コンビニだった場所にできた、
個人経営の塾。

変なところの、やる気スイッチ押されそうで怖い。

ブルーハワイ

ブルーハワイ

君の家には、キティちゃんのプラスチックのかき氷機があって。

大きくて固い氷を砕くには少し心許ないような、そんなプラスチックのキティちゃん。

実家から持ってきたと言ってたっけ。

今思えば、引っ越しはできるだけ物を少なくしてするはずなのに、上京する、そんなタイミングでキティちゃんを連れてきてしまうところがとても君らしい。

付き合って2年くらい経った時、思い出したかのようにキティちゃんを、押し入

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最短距離

最短距離

君の家の冷蔵庫に貼ってあったマグネット
どこのだろうって言ったら、徳島のだよっていって、一緒に行こうねって言ってた。

それは叶わなかった今、徳島阿波踊り空港でそのマグネットを見つけた。このマグネットが君との思い出の最短距離になった。

ショートカット

ショートカット

とにかく僕はこれが好きである。

パソコンを使っている時に、これを使うと、
効率が良く、仕事ができる雰囲気が出せる。

少し急いでいる時に、これを使うと、
なんだか得した気分になるし、ちょっとスマートだ。

前下がりもいいし、外ハネもいいし、
パーマなんてかかっちゃってたりしたらもう犬だ。

僕の好きなショートカットが溢れるこの世界は
ショートカットしないで、存分に楽しみ尽くしたいと思う。

母が

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ネコ

ネコ

家に帰る途中の坂道で、白い猫を見た時、あの子は真っ赤なランドセルの横に真っ白な毛のネコのキーホルダーをつけていたことを思い出した。

彼女はそのネコに名前をつけて大切にしていた。
僕はまだ、あのネコの名前を思い出せないでいる。

皺

「おばあちゃんになっても、ずっと一緒にいようね」とか、
「おばあちゃんになっても、手を繋いでいようね」とかじゃなくて。

「おばあちゃんになったら、皺が増えたね」って
言うから
「おじいちゃんになる前から皺だらけだね」って

笑ってよ。

「隣で笑っていて欲しい」とかじゃなくて
「隣じゃなくてもいいから、ずっと笑っていてよ」

そんな風に愛を伝えるから。

愛を伝えなくても、伝わるように愛するから

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立ち話

立ち話

昨日、近所のスタバに行き勉強をしていた。

いつも思うけど、スタバは少し値段が高いのでできるだけ長く滞在できる日に使うようにしている。

この貧乏性は抜けないだろう。

たまに、フラペチーノを注文して言葉すくなに、解散する女性たちを見て、なんと贅沢なことだろうと思う。

昨日スタバであった可愛い出来事を二つほど。

一つ目、中学生と思わしき女の子二人組がお金を握りしめながらドリンクを注文して、嬉し

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年中無休

年中無休

家のそばに年中無休の昔からある小さなスーパーがある。

大道路沿いのその小さな店の店頭には所狭しと果物や、野菜が置かれている。

店のおじさんは息継ぎを忘れているのではと、心配になるくらいずっといらっしゃいませを言い続けている。

安いよーなどと言わないところに、
安売りをするのではない、いいものを売るのだと
いう商業人のプライドが感じられてとても好きだ。

一人暮らしを始めた街にあった小さなスー

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ベストアルバム

ベストアルバム

君はいつも知らない曲を聴いている。

普段から音楽を多くは聴かない僕ですら、その曲から前の恋人の存在(いろ)を感じないわけにはいかなかった。

人間はだいたい分かりたくないことの方がはっきりとわかってしまう生き物なのだ。

君はその曲を僕に勧めたり、一緒に聞こうとしたりしない。わかっていても寂しかった。その曲と僕の間には超えられない線があるんだ。

ある時、ふと君がいつも聴いている音楽のジャケット

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平行線

平行線

いつも、学校に向かう坂道で、出会う人がいる。
あの人は武蔵境の方から、進行方向右側。
僕は吉祥寺の方から、進行方向左側である。

押しボタン式の信号機を毎日交互に押すことだけが僕たちを繋ぐ唯一で最大の挨拶のようなものだった。

朝、少し家を出るのが遅くなり、押しボタン式の信号機を犬を散歩中のおじさんに押されてしまった。
その日は僕の番の日、11月11日のことだった。

僕は申し訳なさそうに、軽く頭

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八月

八月

蝉の鳴き声が、青すぎる空に響く。
公園は子供たちで溢れかえるほどで、砂場の隣のベンチで誰かのお母さんがつまらなそうにスマホを見ていた。
その様子を家から眺めていた僕は、今生きているこの瞬間がわからなくて泣いた。
今がわからない僕は「そういえば今年の夏は街中華にばかり行っていたね」、「中華屋のラー油は持ち手がべとべとしてないとダメだよね」と君が笑いかけてきたことだけは鮮明に思い出せる。

夜のスーパ

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新年に決意を改めるのはアホのやること

新年に決意を改めるのはアホのやること

新年に決意を改めることはアホのやることらしい。

友人が新卒で入社した会社の入社式で、
社長がそう語ったそうだ。

来年こそは、来年こそは、と
ここ数日呪文のように唱えていた私は、
ふとこの言葉を思い出し、我に返った。

何かしらの節目にかこつけて、
これをやるぞと高らかに宣言をする人は、
いつまで経っても始められないし、始めても続かないそうだ。

めちゃくちゃわかる。
去年は、今年こそは毎日日記

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なんでだろう?書きたくなるのは

なんでだろう?書きたくなるのは

無性に何かの文章が書きたくなる時がある。
そういう時は大体決まって、心がしょんぼり、元気がない時が多い。

しかも心がしょんぼりしてる時は、
なんか綺麗な所謂良い文章を書かなきゃいけない気がしてしまう。

書くことで頭が整理されてスッキリするという人もいるだろうし、書くことで誰かになんらかの影響を与えることができる人もいる。

でも僕はそのどれでもない。
書くことでより、自分の心は混沌とするし、

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