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人生の節目 (40代) 転勤・家族の自立

2023.3.9【154限目】

転勤

私は、支援学校から小学校へ、39歳で転勤しました。子どもたちは4年生、3年生、三男は2歳になっていました。

転勤して1年目に出会った学年主任の先生は、1つ年下の女の先生で、小学校の先生になるために必要な、子どもへの寄り添い方、授業の進め方、学級経営など、押し付けるのではなく、時には背中で、丁寧に教えて頂きました。

講演会、研修会などにも誘っていただき、1年目から恵まれた環境でのスタートになりました。2年目から学年主任と担任を任され、私は仕事に熱中していました。毎日が楽しく忙しい毎日でした。

家に帰ると子供たちの母になりますが、我が子にじっくり寄り添えているのかなという事を考える時がありました。

宿題をしている長男に「分からないところがあったら聞きや。」と、教える気満々で言うと「お母さんは僕の先生と違う。先生は学校にいる。お母さんはお母さんや。」と、言われ、ドキッとしたことがありました。

その時、家ではお母さんを頑張り、学校では先生を頑張り、はっきり区分して対処しようと知らされました。

子どもたちは、私の知らないところで、いろんな人と出会って成長していると思いました。


家族の自立

上の二人は中学生になり、サッカー部、バレーボール部に入り、三男は
サッカークラブに入り、それぞれが頑張る日々が続きました。

夫も会社で重要なポジションを任され忙しい日々を送っていました。父も72歳まで朝早くから仕事に出かけていました。

その頃、家族をまとめて世話をしてくれていたのは母でした。家族みんなの母を私の母が一手に引き受けてくれ、家族一人一人が自分のやりたい事に熱中出来ていたように思います。

母は気が付いていなかったと思いますが、日々のみんなの生活を幸せにしてくれていたと思います。みんなが安心して帰れる家がありました。

今、私は家にいて家事をしていますが、いつも同じことが出来る生活が、幸せだと思っています。

朝起きて、洗濯し、洗濯物をいつもの場所に片付け、それを家族が身に付ける。いつもの時間に食事をする。お風呂に入る。普通の日常が繰り返されているだけですが、それを出来ることが、幸せなことだと思っています。

母も毎日が忙しかったけれど、みんなに幸せを日々プレゼントしてくれていたと思います。


忙しかった40代

結婚20年の記念日(11月)の朝、いつものように早くから父は、自転車で駅まで行って、電車に乗って出勤しましたが、電車の中で脳出血をおこし、周りの皆様のおかげで、一命をとりとめました。

結婚記念日に父が倒れ、「これは、お父さん、お母さんのお世話をこれからはしなさい。ということやなあ。」と、夫と話しました。

それからは母と父を介護する生活が始まりました。その翌年の4月には、夫が山口県へ単身赴任、長男は大学受験、次男は高校2年生、三男は4年生でした。とにかく一人一人がしっかりとしないと、と思いました。

子どもたちは、自分で進路を決めていきました。特に次男は、高3の夏、「大学にはいかない。」と、言いました。その週末に単身赴任をしていた夫が山口県から帰ってきて、夕食後、次男と夫と私の三人で話しました。

次男は「大学に行っても、やりたい事は無い。美容師になりたい。」と、言いました。夜明けまで次男の話を聞き、私たちの思いも話しましたが、最後に「俺の人生、親に決められたくない。」と、言った言葉に、夫も息子の本気度が分かり「手に職を持つということは、これからの時代、いいことだと思う。」と、言いました。

それから次男は美容師になる道に進みました。自分で決めた事ですから、私たちに泣き言一つ言いませんでした。


40代最後の年

長男は二十歳。成人になりました。次男は美容師。三男は6年生になっていました。父はリハビリを頑張って、自宅で、入浴の時だけ介助するまでに回復しました。

夫は、山口県で一人暮らしにも慣れ、私は子供たちの成長を、ヒヤヒヤ・ドキドキしながら、教師として、充実した日を送っていました。とにかく忙しい40代でした。それぞれが自立した10年間だったと思います。

親としては、もっと子供たちにしてあげることがあったかもしれないと思いますが、子どもが自立するためにはいい距離間だったし、それぞれのやりたいことを尊重し合って頑張った時間だったと思います。

子どもたちはきっと悩んだり、もがいたり、迷ったりしながら前に進んでいって色々な人に出会い、刺激を受け、学び、考え、成長していったと思います。

二十歳になった長男には「これからも、いい出会いがありますように。」と、願いながら成人式へ行く息子の後ろ姿を見送りました。

私も教師になってから、色々な人と出会い、助けてもらい、72歳まで教壇に立てたと思います。沢山の人に助けられた、40代でした。



種から育てたパンジーが咲きました


木蓮のつぼみが膨らみました


【編集担当より】
昨日のWBC快勝でしたね!ここ1週間くらいは、急に春の陽気がやってきて、暖かさと相まって、大谷選手の活躍を肴にビールを堪能した方も多いのではないでしょうか。

3/13からは、マスクの着用も個人の判断となりますので、思っている以上に景気もよくなってくることかと思います。そのタイミングでWBCですので、ぜひ劇的な優勝をしてもらいたいものです。

桜の季節が待ち遠しい限りです。

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