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マニュアルレンズで気付く表現と時間


こんにちは、kazukame12の KAZU です。


最近、オールドレンズを買って、ゆっくりフォーカスを合わせていると、感じることがあります。

公園をお散歩するだけの写真でも、マニュアルフォーカスだと「良い撮影体験」が出来る。

これは、マニュアルフォーカスだから出来る撮影体験。


フォーカスを合わせながら写真を撮影するのは、別の感覚もあるな~と思い始めました。


オールドレンズだから撮れる世界もあるのかな?

なんて思います。


f/1.4 • 1/200 • ISO 100 • 50mm
 
ピント面を自由に動かせると
感性も自由に動かせるようになりますね。
 
 
これがもし…
オートフォーカスのレンズなら
前ボケにしている部分にピント面は合います。
 

その花も可愛かったのを覚えているので…

きっと…
それで満足して後ろの花に…
気付けなかったと思います。
 
 
この写真は
マニュアルフォーカスだから撮れた写真…
そんな風に言っても
良い1枚かも知れませんね。
 
 
これが…
マニュアルフォーカスとオートフォーカスの
人に与える影響の「心理的」な違いです。 



もちろん、レンズその物の個性とは別の部分での変化…

撮影スタイルの変化からの「感覚的な切り取り」その違いが写真の考え方も違う感じがするように思うのです。

言葉にするなら…
「一瞬を切り取るのにかかった時間分の足跡と気づき」
そんな風に自分の写真との向き合い方が少しずつ変わる感覚で…
1枚の写真の厚みが増したように感じてしまいます。

ただ、写真1枚に…かかった時間の厚みなんて、表現しなければ他の人が見ても感じ無い部分なんですね。

逆に言えば、それを表現するなら、撒き餌レンズでも出来ることなのでイメージを写真にするか?…どうか?…
に、なりますね。


「撮影体験」としては…

次から写真のイメージを構築するときに“自分の中の駆け引きのバリエーション”が多くなるように思います。




マニュアルフォーカスだと、オートフォーカスのような直感的では無くて…


「直感と論理的思考が同時進行している…」
こう言うと…なんとなく伝わるかな?

マニュアルフォーカスの不便さの中にある…
「写真らしい自由度」が高いので、不便さを感じない…不思議な感じです。


ただ逆に、オールドレンズだから…
メリハリのない表現に、良くも悪くもなってしまう部分も、あると思います。

曖昧な部分を表現力に乗せると、“写真らしい空間の空気感を出せる!”ので、テクニックはいりますが良いとも言えます。


よくLEICAのレンズやFUJIFILMのレンズで撮られた写真なんかで、話してる人が言われていることが多いイメージで…
「ドライ、ウェット」でレンズを話す人も居ますね。

僕の今回の写真は、APS-CセンサーのZ50での撮影なので、収差の多い外側のウェットな部分は、クロップされて画角の外にあるように感じます。
こうなると…ドライなレンズに感じます。





嬉しい環境の変化

マニュアルフォーカスしていると、話しかけてくれる人も居て、緩やかな時間の中で写真の話が出来てありがたかったです。


そんなオールドレンズだから出来る繋がりみたいな物も、感じます。

ただ…


そんな風に、語ってしまうと…

カメラやレンズが「特別だ!」

みたいな… 「誤解」をしてしまいそうですね。

あくまでも、カメラやレンズは「道具」です。


繋がりを感じる理由は…

単純なことです。


マニュアルフォーカスが遅いから、滞在時間が、長くなるので…


ただ、話しかけやすいのですね。


面白いけど、それだけです。


LEICAや、中華レンズのサードパーティー製品のように、“基本マニュアルフォーカス!”
そういった物を使うと、同じ体験をしていると思います。

オールドレンズだけが、特別なことは無いです。

(描写や収差みたいなことを無視すれば、撮影体験に大きな差がないので、マニュアルフォーカスレンズを一つ…買える価格の物で持っていても、良いのかも知れませんね。)



命の繋がりを感じる紫陽花

去年の紫陽花のそばで、今年の紫陽花が咲いていました。


枯れた紫陽花に
今年咲いたばかりの紫陽花の色だけを重ねて
優しく包んでみました。


カメラやレンズが、特別なことは無いです。

もし、特別なことがあるなら…

それは「撮影者 = 人間」

つまり写真や、その環境を変えるのは、僕たちの行動の変化なんです。


(魔法のカメラやレンズがあるなら…別ですが…
笑)



もしも僕が… 「このレンズはね… 撮るだけで、“なんか良い”んだよね~」

なんて…
曖昧なことをロマンティックに語る…と、それは、良くないですね。

写真を撮ると言うことは、写真で表現をすることだと思います。

ロマンに逃げるのは、面白く無いかも知れません。

僕たちは…

その世界観を写真で伝えることが出来るのですから。



語るのは、写真見た人に任せれば良いのです。


見た人の心に留まるなら…
それが、一瞬でも! 気のせいでも! 笑

僕は、嬉しいです。





オートフォーカスだと実際…


街角スナップをオートフォーカスのレンズで撮影をしていると、シャッターを押す瞬間くらいしか止まらないので…
実際のところ…声をかけるタイミングは、無いと言えるでしょう。

例えば、撮影するとき…

気になったところに…
歩きながら近づいて行く道中、光の方向や構図はイメージしているので、撮影ポイントに立つ頃には、微調整とシャッターを押すだけになってるのが多いです。

NIKON Z50 + 16-50mm
 
レンズキットでZ50を買ってすぐに
試し撮りに出たときの写真です。
 

 

(もちろん、マニュアルフォーカスでも、距離がわかれば、フォーカスリングを距離で合わせておけば、撮りたい場所まで歩いて、サッと撮れますが… 一般的には…しないかな?笑)


マニュアルフォーカスだと…
一回、一回、の撮影が遅いから、話しかけやすいのと、「  珍しいから…  」ってのも理由として考えられますね。

フォーカスリングをグリグリしているのですから…
何してるのだろー?と不思議なのかもね。

みんな、パッと撮れるスマートフォンに慣れていますから… 笑






僕自身が、話しかけていた側の人なので、よくわかります。


「あ、コイツいけんな!!」 笑

って感じで、話しかけて…
カメラの使い方のコツを聞いていました。

僕が、独学でカメラを使えるようになったのも、その出会いがよかったからだと思います。



今は…僕も、話しかけられますからね。


いえいえ!

逃げないようにしています。 笑


僕自身の経験もあって、独学でカメラを使う努力をしている人は、かなり居ます。

隙を見せる…
では、ないですが…笑

「悩みながら撮っている」そんな人がいるときは、ゆっくり撮影しています。

ゆっくりしていると…
「それ、どんな風に撮るのですか?」て、声をかけられます。

背面モニターで撮影をしていたら見えるので、それきっかけで質問されることが多いです。

葉っぱの前ボケを入れただけ
 
それだけの写真です。

 
最初は僕もスマホ写真からなので
前に葉っぱを入れると…

写真に葉が入るイメージしかありませんでした。


カメラだと
こんな風に色だけ使ったりも
出来るんですよ。
 



もちろん僕に出来る範囲のことなら説明とコツは伝えます。

(そう思うと…あのときの僕に教えてくださった、先輩休日フォトグラファーさんも、そうだったかも知れませんね。感謝)

僕も昔は露出とか構図とか聞いてたな〜
って、カメラを始めた頃を思い出して…



お声をかけてもらえると、純粋にありがたいですよね。


今、noteを書いているのも…
そんな感じで、僕自身が独学で写真を撮れるようになった中で、質問に答えてくださった人が居て、きっかけをもらった感謝の延長線なのかもしれないですね。

noteという場所も、ゆっくり読んでスキをする感じが、優しい繋がりに思えますね。


独学でカメラを勉強してたけど、孤独では無かったから、写真を楽しめたのだと思います。



写真を楽しむ人が増えたら良いな!

そんな思いも、ベースにあると思います。

オールドレンズで撮影していて、レンズ越しに見えた世界の中で一番の気付きは…

優しい人の笑顔と、穏やかな日常だったのかも知れませんね。





それでは、良い写真ライフを!








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