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#本好き

本:もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら

古典から最新のサブカルまで、100種類の文体でカップ焼きそばのつくり方か書かれてます。

漫画やビジネスメール調も。

かなり幅広い範囲を網羅しているので、誰でもどこかで笑えるでしょう。

元ネタを知っている程楽しめます。何度も声出して笑いました。ここに書いてあるのに知らない人を後から調べたくらい。

私的に一番吹いたのは村上龍「限りなく透明に近いブルー」と、ロッキングオンの対談調。時代ですね…。

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本:暇と退屈の倫理学(國分 功一郎)

暇と退屈について、過去の哲学などから紐解き、深い考察をした本

「何をしてもいいのに、何もすることがない。だから没頭したい、打ち込みたい…。」…この感覚、痛いほどわかる。

「でも、ほんとうに大切なのは、自分らしく、自分だけの生き方のルールを見つけること」

退屈と向き合い、どうやって生きるのか?を考察している。

爆笑した部分。人類の長い長い歴史の中で、定住するようになったのは、ごくごく最

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本:快感回路---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか

通常は報酬系と呼んでいる、薬物、アルコール、ギャンブル、食べ物などを求める時の脳などの働きを

この本では、快感回路と呼んでます。

依存が起きる仕組みや、どのように感じるのか、を動物や人間の実験も通して考察。

化学的知識があればきっともっと面白いだろうけど、なくても楽しめる。

脳で起きている事だから、心理療法だけではなく、その仕組みを理解して行動療法と合わせれば、依存からの解放や、適切な生活

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小説:コンビニ人間

おそらく発達障害であろう主人公から、この世界はどう見えているのかという視点で読むととてもとてもリアル。

五感で受け取る情報は鋭敏なのに、人の気持ちは全くと言っていいほどわからない。共感できない。

それでもうまく周りとうまくやっていくために、様々な他人の言動などの情報を収集して、「普通の」人を装っていく。

ある意味とても有能。

でも主人公はもう少し、自分の特性を認識して、仕事などで必要なとこ

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小説:イモータル (萩耿介)紹介

ストーリー

ヒンドゥー教の根本経典を、ムガル帝国の皇子ダーラー・シコーがサンスクリット語からペルシャ語に翻訳。

それを仏の学者デュペロンが仏語に訳しショーペンハウアーが読み、意思と表象としての世界に。

皇子と学者が皇位争いの戦争やフランス革命の最中、政や商売と研究の間で苦悩する。

と、いう時代の話から、現代に飛び、

現代日本で彼らの生まれ変わり?らしい不動産会社営業男性もまた、商売と人間

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小説:パラレルワールド・ラブストーリー(東野 圭吾)

映画の予告を見て、絶対私が好きなタイプだけど、

公開が三か月も先なので我慢できずに原作を読了。

絶対に映像で見た方が、何が本当の現実なのかパラレルワールドなのかわからず楽しめる作品だと思います。

主人公達の研究内容自体がちょっとネタバレにはなってますが、SFチックな部分と恋愛部分両方楽しめました。東野作品だから一応救いもある。

女性の心理が微妙にちょっと…納得できない…かな…。

とにかく

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本:「やればできる!」の研究―能力を開花させるマインドセットの力(キャロル S.ドゥエック)

原著のタイトルはmindset

能力は生まれつきと信じている人をfixed-minidest(日本語訳はこちこちマインドセット)、努力次第で伸びると信じる人をgrowth-minidestfixed (しなやかマインドセット)と名付け、

行動や考え方の違いを説明している。

子供(大人も)に「あなたは頭がいい」「才能がある」等、能力そのものを褒めると、できない=生まれつきの能力がない という事

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小説:悪いものが、来ませんように(芦沢 央)

(ネタバレ無し)

登場人物の顔が見えない小説だからこそ成立するストーリー構成!!

書店の、「あなたは絶対だまされる」的なコピー読んでても、ギリギリまでその謎がわからなかった。

ひょっとして?と思ったが、しかけがわかったところで、思わず二度見。

前から読み返しました。 登場人物の気持ち的なところは、まぁ、わかるかなーという感じ。 これは映像化不可能でしょう。

(2018/04/17 著)