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愛されるために変わり続ける、プロダクトデザインチームの話。

こんにちは、kaonavi404編集部です。
これまでカオナビのデザイン組織について連載を続けてきました。

〈全体〉
3つのカオのデザイン組織
横連携がデザインをブーストさせる話
〈各組織紹介〉
最前線で戦い続ける、マーケティングデザインチームの話。←前回
・愛されるために変わり続ける、プロダクトデザインチームの話←今回
・ブランドデザインチーム←次回

今回は、プロダクトデザインチームの甲斐さんにお話を伺います。


ー 自己紹介をお願いします。

プロダクトデベロップメント本部の甲斐です。デザインプログラムマネージャーとして、各開発チームに所属するプロダクトデザイナーのピープルマネジメントをはじめ、他部署との調整事なども担当しています。

ー プロダクトデザインチームとはどういった組織ですか?

プロダクトデベロップメント本部所属のデザイナーは13名で、全員がプロダクトデザイナーとしての肩書きで活動しています。

基本的な業務の流れとしては、ディレクターからの業務要件や機能要件といった仕様の相談から始まります。その後、エンジニアへの実装確認や、ユーザーインタビューなどを行い、ディレクターが仕様を固めるタイミングで、プロダクトデザインとしての情報設計やUI・UXを検討していきます。

実際には、各開発チームごとにデザイナーが1人ジョインし働いていくのですが、だからこそプロダクトデザインチームとして大切にしていることがあります。それは、KDS(kaonavi design system)やブランディングを意識し、横串でデザイナー同士がUIの統一性などを常に連携・共有することです。そういったデザイン思想を全員が共通認識として持つようにしています。

ー 印象に残っているプロジェクトとは?

カオパスですね。

私たちは普段、「カオナビ」というプロダクトの中で新規機能を開発していますが、業務としての比重が大きいのは既存機能のブラッシュアップ。「より使いやすいものにしていく」というのがベースにあります。
なので、そこから飛び出していって、カオナビのプロダクト思想を色濃く抽出してパッケージ化した「カオパス」は、アウトプットとしては本当にカオナビらしいものができたと思っていますね。

ー このキービジュアルにはどんな想いが?

「カオナビ」がはじめてできたときは、おそらくデザイナーもしっかり揃っているという状況ではなかったと思っています。それこそ、PDCAを回す前提でまずは機能をリリースしていくというスタイルだったはず。

ただ、時間が経つとデザインのトレンドも変わり、どうしても昔作ったものは古くなっていくものです。そういった前提に立ち、SaaSの中でのプロダクトデザインを考えると、古くからあるものを今の時代や今使っている人に合わせてどんどん進化させていく必要があります。実際、スマホが出てきて時代が変わり、世の中的にUIもアップデートしているので、カオナビのプロダクトもUIをアップデートしていくべきなんですね。

ただ、頭では意識していても、現実的には日々の改善に追われがちです。なので、今回「UI進化論」として言語化し、なぜやるのか、どこに向かっていくのかを掲げられたことはよかったですね。チーム内で再認識して再出発できた感覚があります。

ー チームの強みとは?また、現状抱えている課題感などは?

全員がUIのエキスパートっていうのは強みですね。UIの詳細設計等は、クオリティの高いものを生み出していると思います。

ただ、UIのエキスパートであり、そこにコミットしているプロダクトデザイナーが、UXリサーチ等の上流工程から関わろうとすると、どうしても負荷が大きくなります。というのも、そういった業務領域は、UIデザインとは違った思考やスキルが必要になるからです。

という背景もあり、これまで、UXリサーチなど上流工程に対して、プロダクトデザイナーがしっかり関われていませんでした。

そこで、別途、UXリサーチチームを立ち上げ、リソースを分けてみることにしました。そのチームで何をしているのかと言うと、お客様からのご意見(VOC)に対しての、デザイン視点からの分析です。

これまでは、セールスやカスタマーサポートの皆さんがしっかりとVOCを集め、それらをもとに機能改善に活かしており、それで成り立ってはいました。ただ、それらの意見を、プロダクトの思想や文脈を組んで落とし込むことが十分にできてはいませんでした。

そこで、UXリサーチチームにてデザイン視点で「どれくらいの人が」「どんな機能に対し」「どういう要望をしているのか」を定量・定性面で分析を行い、UI・UX改善の方針を検討するようにしました。
セールスやカスタマーサポート側が顧客目線に対し、プロダクトデザイン側がデザイン目線。それでバランスを取っていく形です。

VOC分類前
VOCの分類・分析後

とは言え、この体制もまだまだ発展途上ではあります。ただ、VOCはしっかり集まっていますし、セールスやサポートの打ち合わせに同席するなど、チャンスは揃っているかと思うので、あとはプロダクト側でどうデータを活用し、プロダクトデザインに昇華させていけるかなのかなと思っています。

ー チームとしてのチャレンジは?

プロダクトデザインチームは、お互いに発信し合って学び合って成長し合うことがもっとできるんじゃないかなと思っているので、やっぱりそこは強化していきたいです。

その際、オンラインコミュニケーションがメインになるため、そこの壁は感じています。ただ、それが逆にカオナビでの働きやすさでもあるので、オンラインメインであってもデザイン組織作りがうまくいくんだよっていう、成功体験ができたらいいなって思いますね。

ー カオナビのデザイン組織全体をどのようにしていきたいですか?

カオナビのプロダクトデザイナーに限らず、カオナビのデザイナーになりたい、このデザイン組織の一員になりたいって思われるような、発信、組織作りをしたいですね。

個人的な話にはなるのですが、元々組織開発を大学院で学んでいて、カオナビでもその経験を活かし、ワークショップを通じてのUI・UX改善ということもやってきています。(↓関連記事はこちら)

そういった経験をもとに、ブランドデザイン、マーケティングデザイン、プロダクトデザインで、その垣根を越えてお互いに学び合える場を作っていきたいです。私がワークショップを仕切るだけじゃなくて、自分はこういうことが得意なので、一緒にやりませんか?という具合に。ライトにノウハウやナレッジを共有し、成長できるのがよいなと思っています。

「カオナビのデザイナーになって成長できた、カオナビで働いててよかった」とデザイナーには思ってほしいので、プロダクトデザインのことだけでなく、ブランドデザイン、マーケティングデザインそれぞれのチームの思考やノウハウが学べたら、お互いにスキルも向上して、キャリアの選択肢も広がっていくと思います。

ー 最後に一言お願いします!

カオナビのデザイン組織の存在が、社内にも社外にもしっかりと伝わっていき、それが採用にも、中で働く人の成長にもつながっている。そんな状態を目指したいですね。個性や能力を発揮できる環境作りというのは、カオナビのパーパスにもつながっていると思いますし。

● 次回は

次回は、ブランドデザインチームについてご紹介します。カオナビのインナー・アウターブランディングを日々どのように生み出しているのかお聞きできればと思います。

ではまた、気軽にお越しください〜!
よろしくお願いいたします。

カオナビ コミュニケーションデザイン室
kaonavi404編集部