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毎日新聞の消滅

先日、次のようなXのポストが私の眼にとまった。


コンビニでは既に毎日新聞が買えない。産経が生き残るのかな。昔は長く毎日を読み、高校の時は配達したのだがなあ。悲しい。


うちの近所のコンビニでも、しばらく前から毎日新聞が置かれていないことには気づいていた。

地域的なことかと思っていたが、どうもコンビニで毎日が置いていないは、普通になったらしい。


気になって、コンビニに行ったときに改めて見ると、以下のような具合だ。



読売、朝日、日経、産経。英字紙のJapan Timesすらあるのに、毎日新聞はない。

これはファミリーマートだが、念のため近くのローソン、セブンイレブンにも行ってみた。

ローソンにも毎日新聞はなかった。

セブンイレブンにいたっては、新聞自体がなかった! 少々の雑誌のみだ。


私の地域の市立図書館でも、毎日新聞は置いていない。

朝日、読売、日経、神奈川新聞、日刊スポーツだけである。



毎日新聞を読みたいと思ったら、あるいは、読まなければならなくなったら、どうしたらいいのだろう。

最寄りの柿生駅は、数年前に売店が廃止された。ここでも新聞は買えない。

新聞販売店はどうか? 販売店まで行けば新聞を売ってくれるだろう。私の知る限り、毎日を配っている販売店は、下麻生にある。



朝日の販売店が、日経や東京新聞とともに毎日もあつかっている。

しかし、うちからは2キロ近くあって、徒歩圏内とは言えない。

それなら、柿生の一つ新宿寄りの、急行が止まる新百合ヶ丘駅のほうが近い。20分くらい歩いてそこまで行けば、たぶん駅の売店で毎日新聞も売っている。

しかし、私の徒歩圏内、生活圏内では、もう毎日新聞の姿がなくなった。


私の住むマンションや近隣で、毎日新聞をとっている世帯も見当たらない。

私は新聞業界にいたので、なんとなく気になって、古紙回収のときなどに見ているが、朝日と読売だけだ。神奈川は朝日が多い。

毎月のように新聞の勧誘チラシがポストに入っているが、数年来、毎日新聞の勧誘チラシが入ったことはない。

先月、私んちのポストに入っていた新聞勧誘チラシ


そういうわけで、私は「毎日新聞」の姿を、たぶん半年以上は見ていない。

まだ発行されているのか、と思うくらいだ。


売られていない、とられていない、置かれていないのは、人びとが必要としていないからだ。

毎日新聞は、もう社会から必要とされていない、ということだ。


毎日新聞と産経新聞は、ずっと全国紙の「最下位」争いをしていたが、冒頭のポストが言うように、産経のほうが生き残るのかもしれない。

産経のオピニオンには独自性がある。毎日は、「小朝日」で、朝日の下位互換みたいなイメージだ。左翼チックな人も、朝日や東京があれば、毎日は必要ない。

朝日が先に潰れる、という番狂わせがない限り、毎日は消滅するしかないのだろう。


だけど、変だ。

引退して、もうABC部数を細かくチェックしていないが、毎日は、まだ産経より部数が多かったはずだ。

たぶん、まだ100万部以上は刷っていた。

毎日刷られているはずの、その新聞は、どこで配られているのだろう?


その謎が解けたのは、おとといのことだった。

新百合ヶ丘に用事があり、ついでに地域でいちばん大きなダイソーで買い物をした。

会計を終えてレジを出た先に、毎日新聞の姿があった。



包装用紙として、ページごとに切られて・・。見ると、2か月ほど前のものだった。

そうか、こんなところに、あったのか。

毎日新聞も、まだ世の中の役に立っているようでよかった。

でも、取材したり、記事を書いたりするのは自由だが、もう紙に刷らんでもいいのではないか、と思った。




<参考>


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