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若者が「幸福」になると、老人が「不幸」になる

5月29日深夜の川口市で、タクシー運転手を銃撃した老人(68歳)は、駅近の家賃14万のマンションに住み、韓国パブで一晩に20万、30万円使う豪遊を繰り返していたらしい。

この人


同じ老人として、うらやましい・・。

職業不詳と報じられ、何をして暮らしているかわからないが、年金生活者だとしたら、すごく恵まれていると思った。

オレも韓国パブで豪遊したい・・。「マッコリオッパ(お兄さん)」と呼ばれたい・・。

(のちに、複数の会社を経営していた男だとわかった)


でも、結局、おカネに困ったのか、タクシーを襲って強盗しようとしたわけですね。

物価が上がったせいだ・・


現在、インフレで物価がどんどん上がっておりますが、経済的には、それと同時に、賃金が上がっていけばよい。

物価と賃金の好循環が、日本経済にとって望ましい、と、みんな言っている。


でも、待ってほしい。

賃金が上がるのは、現役世代はうれしいだろうが、われわれ年金生活者は困る。

年金はそんなに上がらないからだ。


第一生命経済研究所・首席エコノミスト、永濱利廣氏はこう言っている。



物価と賃金の好循環が進むと、年金生活者ってどんどんどんどん苦しくなってくって仕組みになっていまして。

マクロ経済スライドで、実は物価賃金が下がってる時って、年金の支給額って物価賃金の落ち込みと同じしか減らないんですよ。だから実質的には減らないことになってるんですけど。

物価賃金がプラスになるとですね、マクロ経済スライドだと物価賃金の伸びよりも、年金の伸びを抑える形でしか増やさないので、

すなわち、物価賃金の好循環が進めば進むほど、年金生活者の実質の年金の受け取りは減るっていう仕組みになってる


わけですね。


【日本経済総崩れ。消費低迷の真因】GDP年率2.0%減の深刻度/賃金上昇でも消費は簡単に増えない/国民負担が急上昇/3割強が無職世帯/キャッシュレス減税を/インフレはステルス増税【永濱利廣】(PIVOT公式チャンネル 2024/5/19  発言は動画13:00あたり)


そうなのか!

物価が上がったら、われわれの年金はそれに追いつかない。


年金は、むかしは物価にスライドしていたが(物価スライド制)、2004年から「マクロ経済スライド制」に変わった。

「マクロ経済スライド」などと、わざと言葉をわかりにくくしている。要は「物価が上がっても、そんなに年金を上げない」制度らしい。

それならわれわれ年金生活者は、日本経済に「好循環」が起こらず、ずっとデフレで、勤労者の賃金が上がらないほうがいいんじゃないか。


物価と賃金の「好循環」とは、老人にとって「悪循環」でしかないのである。

このまま賃上げと「循環」して、物価高が進んだら、年金生活者は追い込まれ、ほうぼうで老人たちが強盗を始めるかもしれん・・


この永濱利廣氏が言いたいのは、かりに実質賃金が上がっても、総世帯の3分の1を占める年金生活者はむしろ苦しくなるから、国民の購買力に結びつかない、ということですね。


上記動画より 「無職世帯」がすなわち年金生活者で、34.6%を占める


別の角度からいえば、3分の1以上の投票権、すなわち政治力をもつ年金生活者は、

「労働者の賃金を上げるな!」

と運動すべきなのではないか。

「反連合」みたいな団体をつくって、「お願いだから賃金を上げないで」と企業経営者に訴えるべきではないか。


最近、岸田首相の人気が低いのは、若者に媚びて、「賃金を上げる」とか言っているせいだろう。


自民党らしくない。

自民党なら、老人のために働け。

頑迷固陋な自民党に戻るべきだ。

老人は世間を知っているから、裏金がどうのなんて問題にしない。

「若者の賃金を上げず、老人の年金を上げます」


を公約にすればいいのだ。

そうすれば、自民党の支持率爆上げでしょう。

若者は選挙に行かないから、年金生活者の投票だけで、永遠に自民党政権が続く。


自民党とともに、われわれ年金生活者は叫ぼうではないか。

老人だけが幸せであれ!


若者よ不幸になれ、不幸になれ・・





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