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カボチャの怖い話

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自作の怖い話をまとめています。読んでみてください
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記事一覧

かぼちゃの怖い話「相合傘」

かぼちゃの怖い話「相合傘」

ゴールデンウィークに入り休暇を利用しておれは一人キャンプに行った。

持ってきた食材でカレーを作り食べた後にテントで眠りについたとき

ある夢を見た

もの凄く魅力的な女性と出会う。

おれは20代だが相手もそのような容姿をしている。

何回も何回も体を重ね、お互いに最高で最愛の人だと思いながら過ごした。

夢の中の彼女は「もうこのまま二人で終わりにしようよ!」

そう元気に言う。
おれも「こんな

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かぼちゃの怖い話「釣り人」

僕は釣りが好きだ。最近YouTubeで釣り動画も投稿している。

川や海に行って釣りをするが、釣れる瞬間が一番好きだ。あれほど楽しいものはない!

山の中にある渓流に行った時のことだ。奇妙な光景を見た。

老人らしき人たちが等間隔に並んで竿も持たず川の方をジッと見ているのだ。

変な奴らだなぁと釣りの準備をしながら思った。

仕掛けを作りながらも時々老人たちの方へ目をやった。

一番向こうにあるや

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かぼちゃの怖い話「かいこ」

「今日でお前はクビだ!」

いきなり上司からそう怒鳴られた。

おれはこいつのことが大嫌いだ。自分のミスは部下のせい、部署の業績が悪いのも部下のせい。

それでいて部下の手柄は自分の指導が良いのだと主張するゴミ野郎だ。

「クビってどういうことですか?」

意味自体は知ってはいるが、一応食い下がってみる。

「クビだよ!解雇!会社を辞めさせられるってこと!」

上司はギャンギャン喚くように言う。

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かぼちゃの怖い話「消滅」

なぜか知らないが、家に菊の花を送ってくる者がいる。

住所を調べると墓地からで名前は不明。

あまりにも毎日送られるため、その墓地へ向かったことがある。もらった菊をお供えとしてやろうと思いながら

別にこれと言って変なものがあるわけでもなく、普通の墓地だった。

名前は不明だから特定はできない。菊の花は大量にあるため片っ端から一本ずつ花をお供えした。

少し気持ち悪いことが起きた。置いた菊と墓地の

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かぼちゃの怖い話「コバエ」

コバエ

夏に水槽で熱帯魚を飼っていたんですよ。

ちょうど南側に面した窓辺に設置していたのでカーテンは閉めっぱなしでした。

魚にエサをやろうと思い、エサ袋を開けました。

中には茶色の小さな粒が入っています。

人差し指と親指を中に入れて粒に触った時のことです。

エサが動いているんですよね。

エサを摘んだまま中から取り出すと、、、

大量のコバエが手についていました。

色が茶色で初め見た

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かぼちゃの怖い話「換気扇」

換気扇

クルクルと忙しなく換気扇が回る。

特にやることもない休日だったからおれは何となくそれを眺めていた。

チラッチラッと換気扇の羽と羽の間から目が見えた。

瞳は黒で他は黄色の目だ。

ゴミでも挟まっているのだろう、そう思いながらも観察を始めた。

目は瞬きをした。

「あ、生きてる!」面白いなと思い、つい声が出る。

目は再び瞬きをした。パチパチと二、三度まぶたを閉じたり開いたりを繰り返

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かぼちゃの怖い話「靴が多い」

靴が多い

「ただいまー」
そう言っておれは玄関に入る。

おかしなことに気づく靴が一足多い。

誰かを家に誘った覚えもないし、妻や娘からも誰かを呼ぶとは聞いていない。

「おかえりなさーい」妻が玄関まで来た。

「靴が一つ多いけど、誰かいるのかい?」
そう尋ねると。

「いや?あなたが帰るまで誰も家に来てないわよ」

「でもこれ見てくれよ。一つ多いんだよ」
妻が靴を数え始める。

「ほんとね、一

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かぼちゃの怖い話「炎上」

「笑いながら刺してくるんだよ」

一緒に飲んでいる友達が言う

「誰に?」

おれは当然な質問をする。

「山田に」

それは大学生時代によく一緒に行動していた友達の名前だった。

「え!?なんで?ケガとかは?」

焦りながらおれが質問すると友達は不思議とニコニコしながら答える。

「刺すのが好きなんだってさー(笑)刺されるのもけっこう良いもんだよ」

友達はスッと僕の胸にナイフを刺した。

血が

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かぼちゃの怖い話「乾かない髪」

かぼちゃの怖い話「乾かない髪」

今日の朝、起きた後にシャワーを浴びた。

適当に髪と体を拭き服を着てからドライヤーを髪に当て始める。

おれは短髪で5分もかからないうちに髪が乾く。

だが今日は違った。

10分ほどドライヤーを当てても一向に乾かない。しかも冷たいままなのだ。

変だなぁと思いながら左右に首を振りながら正面にある鏡を見た。

右へ左へと首を張っていると乾かない理由が分かった。

それは右へ顔を向けたときだった。

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おれの悪夢が悪夢すぎたから聞いてくれ

おれの悪夢が悪夢すぎたから聞いてくれ

今日、寝ている時に悪夢を見て一度、午前2時に起きてしまった。

その悪夢は夢の中で自分が寝ることで始まった。
夢の中で眠りにつくと、その夢の中でシモヒラ、ナナという女性に遭遇した。

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遭遇したと表現したのはあまりにも突発的な出会いだったからだ。

まず、夢の中でピンポーンと自宅のインターホンが鳴る。

その後、モニターを確認すると「シモヒラ、ナナと申します」そう告げられた。

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カボチャの怖い話🎃👻「ドアが軽い」

カボチャの怖い話🎃👻「ドアが軽い」

「ドアが軽い」こんな経験は無いだろうか?

スライド式のドアで向こう側が見えない時、部屋の外へ出ようとあるいは入ろうと思いドアに手をかける。

いつものように引くと、いつもより軽い。

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大体、自宅であれば向こう側には他の家族がいて、たまたま同時に引いただけだろうし

学校や会社であれば他の学生や会社員が向こう側で同時に引いただけだろう。

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しかし、一人暮らし

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カボチャの怖い話 「鏡」

カボチャの怖い話 「鏡」

おれが小学生の頃の話だ。季節は夏頃でもうすぐ夏休みが来る、そんな時期にクラスでは怖い話が流行っていた。

口裂け女やらテケテケやらコックリさんなんかのありふれた都市伝説を休み時間によくクラスの友達と話していた。

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ある日の放課後の教室で

友達の一人(Tとする)が「なあなあ、都市伝説をおれたちで作ってみようぜ」と言い出した。

教室にはおれとTの他にSというめちゃんこ可愛い女子

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カボチャの怖い話、「缶詰め」

カボチャの怖い話、「缶詰め」

「ふぅー疲れた。」ケイコはいつものように旦那が仕事に出かけた後、リビングに掃除機をかけていた。

今はひとしきり綺麗になったので一休みしているところだ。

ソファの手前に腰掛けて何となく自分が今掃除したところを眺めていた

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「あれ、何かしら?」ケイコはそう呟きテレビ台とタンスの間に目をやった。

リビングの明かりに反射してキラッと光る何かがあった。

ケイコが近づいて確認してみ

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カボチャの怖い話「幽霊になった友人」

カボチャの怖い話「幽霊になった友人」

これは僕の友達の友達に起きたことだが、危険が含まれている話であることを先に忠告しておく。

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大学の友達と飲みに行った時に聞いた話である。
夏休みであったのでお互いに持っている怪談を話すことになった。

僕の話はテレビや本で知った話であったが、友達は実際にあったことを話した。

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「この話で出てくることはやっちゃいけないからな」
そう僕に忠告してから友達は話し

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