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テストの点は隠すな

割引あり

けテぶれチャンネルが始まりました。パーソナリティの葛原祥太です。この放送では、全国の子供たちが自ら学び、自ら考え、自ら生きられるようになるために考えられた教育論、けテぶれQNKS心マトリクスについてのお話をしていきます。


テストの点数の意義と課題

以前PISAの話しをしましたが、(#0070 PISAから見る日本の教育 - 3つのシコウツールが示す次なる挑戦)やはりこの「点数が出る」という状況はすごく盛り上がるし、分析的な思考もすごく活性化されるんですよ。この性質というのはやはりプラグマティックに利用すべきだと思うんですよ。テストの点数で測るのは良くないとか、そんなことを言わないで、ちゃんとプラグマティックにそういう点数は点数で機能を追わせて、その機能に応じて使いこなすということができた方が多分豊かなんですよね。

点数を隠すことの問題点

うちは本当にテストの点数目指して頑張ってますけど、そっちの方が結局できない子たちも安心できるんですよ。勉強だけが全てじゃないとか、点数は人に見せるものじゃないとか言って変に隠すと、隠さなきゃいけない子たちが出てきます。そこで守ろうとする子たち、守られようとする子たち、守ろうとする教師や指導者が出てきます。

でね、それ。本当に守れてますかという話なんですよ。テストの点数さえばれなければその子の自尊感情とかが守れると本当に思ってますかという話ですね。


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学習成果の共有と協力の重要性

1番分かってるのは子供たちです。「俺、めちゃくちゃやばかった」ということは。それを「見せるもんじゃない、隠しなさい」みたいな感じで隠して自分だけしか持っていない状況なのか、それがちゃんと集団の中でシェアされて「テストの点=現在位置の確認。このクラスでやってほしいのは、現在位置から一歩踏み出すことっていうメッセージを充満させて、どんな点数でも分析しよう。そして次のチャレンジを考えよう」って言って、ちゃんとそれぞれの現在位置をそれぞれが認め合って、その中で協力し合おうとする空間と、どっちの方が結局人権的かって話ですよね。

テストの点を隠すな。

なんか薄っぺらいんですよ。そういう差をつけないとか、できてない子たちをそういうものはもう隠しましょうみたいなのとか非常に薄っぺらい。それでは全く守れないし、結局不安に押しつぶされたままです。絶対分かってますからね。「あいつ勉強できないんだね」みたいなことが多分されますよね。だってそれを隠したわけですから。隠すほどにタブーな情報ということで、こういう情報で変な点数取っちゃったらめちゃくちゃやばいことじゃないですか。隠されるべきで、なんかもう本当に人に見せてはいけないようなものです。

でも、それはなんとなく集団において勉強できる、できないなんてみんな分かるじゃないですか。賢い子ってもう明らかに賢いじゃないですか。勉強できる、できない子ってそれが100%で表してるとは分かりませんけれども、確実に分かるでしょう。本当に学力差を隠すなら、もう全員カプセルに入れて全員の学習時の姿なんて全く分からないようにしなきゃならなくないですか?「挙手発表」とかももっての外ですよね。「できる」が可視化されてしまうのだから。「差を隠す」っていうことで頑張るならそこまでしなきゃ。

でも実際、そういう学習過程については全くそんな配慮はなさらずに、結果だけを隠させようとする。そんな浅いことやってちゃだめですね。

そんなことしてたら、どんどん子供たちテスト嫌いになるし、テストの点数なんてから逃げようとしますよね。人権意識を大切するとか言って、薄っぺらい事やっていると、逆に子供たち傷つける結果になる。これは非常に要注意なんです。

テストの点というのは非常に栄養価の高い、自分が賢くなるために本当に大切な情報源なので、ちゃんと捉えてちゃんと分析して次の一歩を考えるための材料にするんですよ。何点取ったかじゃないんですね。そっから何を考えるかが大事ということが学習空間にどんだけ張り巡らされるかっていうことが非常に大事なんじゃないかなと思うわけです。

学習努力と結果のバランス

でまあ、そういう学習空間を作れば、なんて言うか学力的にも普通に伸びますので。小学校の漢字のテストっていうのは、まあそれはLDとかディスレクシアとか、本当に学習に対して苦手があるっていう子は一定数いるのはもちろん前提の上でですが「単純にやってないからできてない」ってこの割合がめちゃくちゃ多いんですよ。これも先生たち、自覚あるんじゃないでしょうかね。今はね簡単に発達障害だとか言って名前つけますけれども、よくよく見てくださいと。まあ別に本当にそれで困ってる子たちはね、それでケアしてあげなきゃならないのはもう当然ですけれども、やってないからできないっていうケースは非常に多いですね。でその子たちがケアされてないんですよ。

その子たちに大切なのは、自分の現在地をちゃんと見て、努力の必要性を感じて自分でやるっていう選択をして、自分でやったという結果を受け取り、1つ1点、10点の変化に喜び、その次のステップも自分で頑張ろうとする。このサイクルを回させてあげることです。これを保証してあげると、まあ伸びます。普通に学力としても学習定着の意味でも。そうやって点数確認したとてその子が自分の点数に向き合えないと、次のステップなんて踏めるわけないじゃないですか。

で、じゃあそれをどう実現していくかって言うと、まあそりゃいろいろありますが、一つのとても有効な環境づくりとして、「クラス全員が、自分の点数を、自分の現在位置としてフラットに受け取り、そこから成功と失敗と次の一手をアツく考える」っていう状況を生み出すってことです。点数がいい子がヘラヘラしている空間で、悪かった子だけが向き合う、なんてそんなこと嫌に決まってるじゃないですか。かつ、点数がいい子がそこで成長を止めてしまうのももったいない。

テストの点数に対する二面的な価値観

テストの点っていうものは、一面「どうでもいい」んですよ。別に漢字なんて最低限書けて大人になるわけですから。読めないとか最低限というのは困るので今勉強してるんだけれども、とはいえいろんな補助ツールがあってですね。まあまあそこそこで大人になれますよねっていう、どうでもいい指標でもあるわけなんです。それはあらゆるテストの点について言えるわけですよ。

これをどうでもいいとする人生ももちろんあり得る。でね、それ全部捨てるわけじゃないですから。なんか苦手な、もう徹底的に苦手なその人の範囲に対しては、もうこれ無理だなと思って一旦自分から距離を置くっていう選択をどの人もしていいわけですよ。でそれでも普通に大人になれますよねっていう。大切だから義務教育だし全員やらなきゃいけないし法的拘束力あるし、っていう範囲なんだけれども。


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「どうでもいい」から受け取れる

熱く学習分野は大切だっていう思いと、こういう「テストの点数なんてどうでもいい」と。そんなことはどうでもいいと。これは両輪で持っておいてよくって。そういうと両面の価値観でテストの点を捉えた時に、反面どうでもいいと思ってるからこそ真剣に受け取れるっていう側面があるような気がしていて。だってもうどうでもよくなさすぎたら逃げるしかないじゃないですか。めちゃくちゃしんどいじゃないですか。もうこの点数で人生全部決まっちゃうみたいな点数だとしたら、もうめちゃくちゃしんどいでしょ。それはそれで逃げたくなるわけですよ。でも逆にどうでもいいと思いすぎても流しちゃうので、このバランスですね。を教室の中で実現していく。難しい話ですかね。

子供たちの認識によるかな。大事だと思いすぎてる子たちには「どうでもいいんだよ」っていうことを言ってあげたいし、どうでもいいと思いすぎてる子たちには「大事なんだよ」っていうこと言ってあげて。まあそういうことかもしれないですね。でまあそうやって価値のバランスを取りながら、テストの点っていうものをちゃんと自分の人生を豊かにする1つの指標として扱っていく。で結局その点数を上げていくという努力は普通に楽しいですし、結果が出ますし、その結果というのは人生にとって全く無駄ではないので。まあそういう構造の中で小学校っていうのは学習努力を積み上げられる空間であるので、いっぱい失敗して自分で努力して、努力した結果が出てっていう経験をたくさんさせてあげるのがいいんじゃないかなという風に思います。

見えやすい価値ばかりみて絶望するな。

はい、ということで今日は簡単にテストの点を確認めよっていう話でした。でまあこれは結構あらゆるところに言えるので、なんかどっかの放送にもしましたね。価値、見えやすい価値と見えにくい価値みたいな話をしたと思います。価値というのは見えやすい価値、見えにくい価値っていうのがあるんですね。容姿とか運動神経とか見えやすいですよね。で隠しようがないですね。でまあテストの点も実は見えやすいんですよ。学力っていうやつですか。学力っていうのも実は、勉強っていうものが強調される学校空間においては非常に見えやすいものなんですね。でその見えやすいものをなんかテストの点だけ隠したとて隠せてないよっていう話だから。まあそれ歪むからやめといた方がいいんじゃないのっていう。

まあそういうね、見えやすい価値を変に隠そうとしてもなんか言ったらあれですよ。運動会で1位を決めない。差をつけるのはダメだからみんな手繋いでゴールしましょうみたいな。あれですよ。あれやった時にね、誰が救われてるんですかっていう話じゃないですか。容姿だって同じことで。容姿的に恵まれすぎている子がいた時に、差別を生むから全員仮面かぶりましょうみたいな話でしょ。でそれ誰も得しないんですよ。誰もやっぱりそこにおいて幸せになれないんですね。

まあまあまあそんな話いいんですけど。だから見えやすい価値を隠そうとするっていうのはかなり浅いですし。でもうじゃあそっちのベクトルというのはなかなかうまくいかなさそうだとなった時に、見えにくい価値も見える化していくっていうことを進めていこうという方向はどうでしょうかって話ですね。

見えやすい価値を全部オープンにした時に子供たちはどうなるか。その社会集団としての価値形成はどうなるかっていうと、見えやすい価値ばかりにその価値が集中していくわけですね。それがどっかの放送に言いましたね。顔がいい子が全てだし、頭がいい子が全てだし、運動ができる子が全てで、この3つが自分の中になかったら、もう自分は生きてる価値がないみたいな。そういう浅いというか偏った価値観で自分の人生を測ってしまい、絶望するみたいな構造をなんとかしたいわけですね。

そうなると見えやすい価値だけじゃなくて見えにくい価値もちゃんと見える化して、この社会において価値というものはかなりいろんなところに偏在しており、その中で自分が表現しうる価値というのは何かなっていうことにちゃんと考えを向けさせてあげたいと。

多様な価値の見える化と自己発見

だからまあ日々能力的な話で言うと、子供たちの記述に星でフィードバックをして。学習力ですね。学力と学習力。頭が単にいいだけではなくて、そこにちゃんと学習努力を積み上げる力、学習力というものがついていますかっていうものを星の数でフィードバックして、子供たちはワークシートにためみたいなことをすると、学力ではなくて学習力が見える化されるので、そうなるとちょっと分布が変わるわけですね。単純に器用で賢くて頭が良くて、なんかサクっと取れちゃう子と、いっぱいいっぱい努力して自分で取れる子っていうのがいるわけで。でまあどちらにも価値があるんだけれども、どちらにも価値があるならどちらの価値も見える化したいわけですよ。

サクサクと余裕で取れちゃうこの学力ばかりが見える化されるだけだとね、努力して1歩ずつ踏み進んでいる子のその努力の価値っていうのはなかなか見えないわけでしょ。それを星の数でフィードバックすると、この子は点数はあまり伸びていないけれども学習力めちゃくちゃ伸びてるよねみたいなことが見える化されるわけですね。そうなると学習空間、勉強っていう空間の中だけでも様々な指標が見える化されるので、そうなると自分のスタイルというかが分かってくるわけですよ。

教室文脈で言うと、ちょいちょい言っていますけれども、ヒーローコンテストとかイベントとかいう形で、なんか「#0065先生の教室ではみんな変人になる!?けテぶれメソッドが引き出す子どもたちの隠れた輝き」っていう回で中二病コンテストを開催しますとかね。なんか言いましたよね。したいコンテストとか。こんな言うのはあれですけど、教室のデジカメを使っていかに死体っぽく映るかみたいな。なんかもう謎のコンセプトでやるわけですよ。そうなるとまあ面白いじゃないですか。だから1番こう死体っぽく映れた子がそこでは価値なんですよね。でそれはなんかね本当に面白くて。

一面こう自分の解放度ですよね。自分の心のオープン具合をみんなは喜ぶみたいなこともあるわけですよ。だから心をオープンにするってすごくいい価値なんだなっていうことに気づくわけですね。なんか自分を出さずにこうクローズになってしまっているっていう。まあそれはそれでそっちにも価値があるんです。どちらにも価値があるんだからオープンにするっていうことを子供たちはそこで学ぶわけですね。心をオープンにする、心解放するってすごい価値あることなんだな、みたいな。楽しんだな、みたいな。コミュニティにおいてすごく盛り上がるし安心を生むんだなみたいなことを学ぶわけですよ。

まあまあそうやっていろんな価値が共産の中で可視化されていくと、この子たちはその中で多様な価値の中で自分っていうものを見つけていくことができるんじゃないかなみたいなこと、思っていたわけです。

はい、なんか最後のチャプター7にちょっと喋りすぎましたね。ではまた明日の放送でお会いしましょう。バイバイ。


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