マガジンのカバー画像

僕のターン

9
社長であり、カフェのマスターであり、パパであり、夫である僕の目線
運営しているクリエイター

記事一覧

僕の0泊東京夜行トリップ

僕の0泊東京夜行トリップ

店の営業を終え、閉め作業をして帰宅したのが午後8時。
晩ご飯を食べ、風呂に入り、身支度を整えて、JR奈良駅へ。
僕は今夜、夜行バスに乗って東京に行く。そして、明日の夜行バスに乗ってまた、この場所へ帰ってくる。0泊(夜行バス2泊)1日の東京出張である。

7月後半から8月は、僕たちのような飲食店にとっては割と閑散期に入る。
観光地でもなければ、人口もそう多くないこれらの地域は、主婦のママ友ランチでの

もっとみる
スラムダンクに背中を押され

スラムダンクに背中を押され

映画「THE FIRST SLAM DUNK」を観た。
俺たちのスラムダンク。多くの人がそう感じている王道少年マンガ。
長年の時を経て、新しく公開された映画は、以前と違う声優やテーマ曲にネットは大荒れだった。それだけ過去に放送されたテレビアニメが愛されていたという証なのだろう。
僕の目に入った中で一番強烈だったのは「何もしなくていい」とだけ書かれたTwitter。どこの誰の呟きかも分からないけれど

もっとみる
僕&DESIGNMENT

僕&DESIGNMENT

デザインを仕事としているのはデザイナーだけではない。

料理人はお皿に料理を盛り付けるごとに、デザインしている。日々、生活の中にデザインは存在していて、写真を撮る時なんかも、構図をデザインする事になる。

僕が好きなのは「間」。
愛していると言っても過言ではない。

満ちているより欠けている。埋まっているより空いている方が好みなのだ。

僕が初めてデザインを意識したのは29歳の時。
遅い。

大阪

もっとみる
話したくなる5つのお店

話したくなる5つのお店

足繁く通ったお店も、旅先でたった1度だけ訪れたお店も。忘れられない店さらに言うと「人に話したくなる店」というものを、誰しもが持っているのではないだろうか。
思い出は美化されていくもので、中年のおじさんにとって「忘れられない思い出の店」の中に新しいお店が割って入ることは難しい。
今からご紹介するお店は、そんなインスタ映えを知らなかった僕らが過ごした時代の話。
今おススメのベスト5ではなく、14年近く

もっとみる
求人の前にまずは僕らを知ってもらおう

求人の前にまずは僕らを知ってもらおう

現在建築中の新しい店舗「JAMビル」がいよいよ完成へと近づいている。
そろそろスタッフ募集をかけようと思い、ふと。
もっとちゃんと自己紹介したいなと思いました。僕らのやろうとしていること、やってきたこと、それを知ってもらった方が、同じ思いで働けるんじゃないかと。

もちろんそんな理念は関係なくて、「家が近所だから」とか「なんかオシャレそうだから」という理由で応募してくれても全然かまわないのです。な

もっとみる
将棋士の孫も唯の孫。

将棋士の孫も唯の孫。

禿げ上がった頭と眼鏡。目の前に運ばれてきたのは、お世辞にも美味しそうだなんて思えない真っ黒な液体から揺ら揺らと湯気。
喫茶店。
おじいちゃんは、その傍らにある小さなミルクピッチャーを小学生の僕に渡す。僕はその小さな小さな白い世界に、飲めもしないブラックコーヒーを一滴、落とす。それを度々と飲むのが幼い頃の密かな楽しみだった。

おじいちゃんのお葬式。僕は大学生になっていた。
金髪でいーかげんな長男の

もっとみる
新薬と六本木ヒルズ

新薬と六本木ヒルズ

コロナ禍にあって僕が思い出すのは、昔サラリーマン時代に携わったとある新薬の仕事だ。
その新薬は今では誰もが知っているあの有名な薬。
病と闘う未知の薬に伸るか反るか、あの時の僕は。

大阪の封筒メーカーの営業マンだった僕は、転勤して東京勤務となっていた。年齢は20代後半に差し掛かり、縁もゆかりもない土地で、関西弁は直せないまま。

他人の心を動かすのは、必死に頑張る自分の姿だ。上から指示するだけのリ

もっとみる
試合に負けて泣き止まない妹(小3)に姉(小6)がかけた言葉が深過ぎた

試合に負けて泣き止まない妹(小3)に姉(小6)がかけた言葉が深過ぎた

先日、娘たちが通う正道会館の空手交流試合が行われた。歴戦を積み重ねてきた黒帯の姉ではなく、4年間続けてもなかなか目の出ない黄色帯の妹の方だ。
午前中は空手の試合、午後からはフルコンプラスという新しいルールの試合だった。小柄で華奢な娘は空手の試合では滅法負けてばかり。しかし、新しく導入されたフルコンプラスのルールは彼女の体格でも勝ち方を見出す事が出来るもので、最近は少し自信を付けてきていた。

娘の

もっとみる
妻に死んで欲しいと言われた僕のアンサーソング

妻に死んで欲しいと言われた僕のアンサーソング

妻がニヤニヤしながら「最後はほのぼのした心温まる文章にしたよ」と言うので読んでみたら、タイトルからどえらい感じで、僕は平静を装いつつも内心、冷や汗が出た。友人からも心配されて電話が掛かってきた。
このまま僕が何も言わなければ、皆様あらぬ方向へイメージを膨らませてしまうのではと焦りを感じたままに、このアンサーソングを書こうと決意した訳で。

実際の所、僕と妻は毎日毎日よく喋る。14年前にカフェを開く

もっとみる