熊谷 雅弘

建設会社で、現役サラリーマンしています。 趣味で書いた小説を、多くの方々に読んで頂ける…

熊谷 雅弘

建設会社で、現役サラリーマンしています。 趣味で書いた小説を、多くの方々に読んで頂けるとは、noteって素晴らしい!と思う今日この頃です。 仕事の合間に執筆していますので、投稿は不定期になりがちなのは、どうかご容赦を(汗) どうぞ、よろしくお願いします。

記事一覧

アオハル♂ストライカー 第6話

☆選考対象外ですが、ぜひ読んでみて下さい! 鷲ヶ峰サッカー部員たちが、猛練習に明け暮れた週の土曜日。 全国高校サッカー選手権大会の神奈川県2次予選2回戦の試合が…

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アオハル♂ストライカー 第5話

☆選考対象外ですが、ぜひ読んでみて下さい! ずぶ濡れで、自宅アパートに帰った泰斗。 シャワーを浴びてトレーナーに着替えていると、スマホからLINEの着信音が鳴る。 遅…

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アオハル♂ストライカー 第4話

☆選考対象外ですが、ぜひ読んでみて下さい! 「――あれ?…」 背後に気配を感じた陽菜が振り向くと、生徒会副会長の坂井明日香が立っている。 生徒会活動を終えた制服姿…

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交縁少女AYA 最終話

『獣』から首を絞められ、朦朧とする意識の中で、綾の視界に浮かんできた葉月の顔… ≪――早かったジャン、こっち来ンの…≫ ――…こっち? 葉月のセリフに、戸惑いまく…

熊谷 雅弘
1か月前
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アオハル♂ストライカー 第3話

高校の夏休みが終わって、9月の始業日の朝となった。 泰斗はサッカーの練習用ユニフォームを着て、スポーツバックを左手に持ち、右手でアパートの隣室の扉をノックする。 …

熊谷 雅弘
1か月前
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アオハル♂ストライカー 第2話

「いいジャンかよ、別にぃ。いい想いしたンだからよぉ」 悠真に言われるが、 「悠真みてえな奴には、分かンねえよなぁ。俺のピュアな気持ちが」 仏頂面で毒づいている貴芳…

熊谷 雅弘
1か月前
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アオハル♂ストライカー 第1話

あらすじ泰斗はサッカーに青春を賭ける…とはいえ、女子との恋愛に興味バリバリの高校2年生男子。 小学生の時に、サッカーの試合で一度だけ対戦した優梨恵と、6年ぶりに…

熊谷 雅弘
1か月前
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交縁少女AYA 第29話

報告のため一旦集合した愛莉たちが、再び綾を探しに夜の新宿の街へと散って行く。 粘り強く、隅々まで歩き廻るしかない… 五十嵐と藤村も、雑踏の中へと踏み出して行くが…

熊谷 雅弘
1か月前
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交縁少女AYA 第28話

忽然と、綾が姿を消した。 戸田の支援ハウスにはいないし、高校にも登校して来ない。 自宅マンションにはもちろん、広島の父親の所にもいない。 電話に出ないのはおろか、…

熊谷 雅弘
1か月前
1

交縁少女AYA 第27話

新宿駅から五十嵐が住むアパートまでは、歩いて20分ほどだ。 駅を後にした綾と牧山は、黙々とアパートへと歩を進めている。 牧山によれば、保護していた児童が里親に引き…

熊谷 雅弘
1か月前

交縁少女AYA 第26話

佐野美幸は、静岡県に住んでいた。 小学2年生の時に母親が失踪して、父親の男手ひとつで育てられていた。 しかし父親は、あろうことか美幸に、性的虐待を繰り返していた…

熊谷 雅弘
1か月前
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交縁少女AYA 第25話

キーンコーンカーンコーン…―― チャイムが鳴り、一日の授業が終わった。 脱兎のごとく、北澤高校の女生徒たちがビルのエレベーターに殺到する。 部活動をする一握りの生…

熊谷 雅弘
1か月前
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交縁少女AYA 第24話

「――ハァぁ~…」 一日の仕事を終えた五十嵐が、ため息をつきながら足取り重く家路についている。 今日は成人の日の翌日、3連休明けの火曜日だ。 当の五十嵐は仕事だっ…

熊谷 雅弘
1か月前
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交縁少女AYA 第23話

年が明けようとしている頃合いで、新宿区東大久保公園先の路地裏にあるアパートの、五十嵐の部屋では… 「ハッピーニューイヤー!」 テレビでアナウンサーが新年を告げる…

熊谷 雅弘
1か月前
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交縁少女AYA 第22話

年の瀬迫る、大晦日のたそがれ時… 街なか家なかを問わず、世間は年越しの雰囲気だ。 埼玉県戸田市にある『マザーポート』の自立支援ハウスでは、来訪して年越し蕎麦を食…

熊谷 雅弘
1か月前
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交縁少女AYA 第21話

年の瀬迫る大晦日… 綾はNPO法人『マザーポート』の戸田市にある、適応支援ハウスに来ていた。 ここで綾は、泊まり込みで『マザーポート』の仕事を手伝っている。 世間…

熊谷 雅弘
1か月前
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アオハル♂ストライカー 第6話

アオハル♂ストライカー 第6話

☆選考対象外ですが、ぜひ読んでみて下さい!

鷲ヶ峰サッカー部員たちが、猛練習に明け暮れた週の土曜日。
全国高校サッカー選手権大会の神奈川県2次予選2回戦の試合が、県内各地で行われた。
県立鷲ヶ峰高校サッカー部は、県立いずみ野高校に6-0と勝利した。

この試合では、悠真が2点、泰斗に貴芳、颯一と歩夢も1点ずつを挙げた。
危うい場面もあったものの涼太が万全のセービングで、相手チームを零封する快勝だ

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アオハル♂ストライカー 第5話

アオハル♂ストライカー 第5話

☆選考対象外ですが、ぜひ読んでみて下さい!

ずぶ濡れで、自宅アパートに帰った泰斗。
シャワーを浴びてトレーナーに着替えていると、スマホからLINEの着信音が鳴る。
遅くなるので夕飯は弁当を買うように、との母親からのトークだ。

玄関扉を開けると、小降りにはなったが、まだ雨が降っている。
泰斗は傘を差して、アルバイト先のコンビニ店へ歩いて向かう。

コンビニ入口の軒下に着いて、泰斗が傘をたたもうと

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アオハル♂ストライカー 第4話

アオハル♂ストライカー 第4話

☆選考対象外ですが、ぜひ読んでみて下さい!

「――あれ?…」
背後に気配を感じた陽菜が振り向くと、生徒会副会長の坂井明日香が立っている。
生徒会活動を終えた制服姿の明日香が下校しようとしていたら、泰斗が放ったドライブシュートの派手な音に足を止めていたのだ。

「坂井ぃ、帰るの?」
陽菜は1年生の時に明日香と同じクラスだったので、わりと親しい。
「相変わらず、スゴいシュート撃ってるネ」
陽射しを避

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交縁少女AYA 最終話

交縁少女AYA 最終話

『獣』から首を絞められ、朦朧とする意識の中で、綾の視界に浮かんできた葉月の顔…

≪――早かったジャン、こっち来ンの…≫
――…こっち?
葉月のセリフに、戸惑いまくっている綾。

≪そっかぁ…、アヤもようやく楽になれるンだネ≫
――はあぁ?…どういうコトよ?

≪だってサァ、いまのアヤは、とっても辛いンでしょ?≫
――それは…、そうだケド…

≪生きてンのってサァ、ふざけんなっつーぐれぇ、クソ辛ぇ

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アオハル♂ストライカー 第3話

アオハル♂ストライカー 第3話

高校の夏休みが終わって、9月の始業日の朝となった。
泰斗はサッカーの練習用ユニフォームを着て、スポーツバックを左手に持ち、右手でアパートの隣室の扉をノックする。
すると高校の制服姿の宮内萌が、扉を開けて出て来た。
「泰斗くん、おはよう」
「おはよう」

自分の通学カバンを背負った萌は、泰斗のスポーツバックを受け取り、玄関前に停めてある自分の自転車前籠に入れる。
「いいよ」
萌が言うと、
「ヨロシク

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アオハル♂ストライカー 第2話

アオハル♂ストライカー 第2話

「いいジャンかよ、別にぃ。いい想いしたンだからよぉ」
悠真に言われるが、
「悠真みてえな奴には、分かンねえよなぁ。俺のピュアな気持ちが」
仏頂面で毒づいている貴芳である。

次の日は、県立鷲ヶ峰高校サッカー部の練習日だ。
泰斗はチームメイトの悠真と貴芳の三人横並びで、夏休み炎天下の高校グランドでランニングをしている。
練習用ユニフォームは汗まみれで、三人の顔面を汗が滴り落ちている…

「何だよ、俺

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アオハル♂ストライカー 第1話

アオハル♂ストライカー 第1話

あらすじ泰斗はサッカーに青春を賭ける…とはいえ、女子との恋愛に興味バリバリの高校2年生男子。
小学生の時に、サッカーの試合で一度だけ対戦した優梨恵と、6年ぶりに海で出会います。
ところが泰斗は、優梨恵のことを思い出せません。
それほど優梨恵は、可愛く成長していたのです。

家に帰ってようやく思い出しますが、すでに泰斗はアパートの隣人、同学年の女子高生、萌に夢中。
バイト先のコンビニで優梨恵と再会し

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交縁少女AYA 第29話

交縁少女AYA 第29話

報告のため一旦集合した愛莉たちが、再び綾を探しに夜の新宿の街へと散って行く。
粘り強く、隅々まで歩き廻るしかない…

五十嵐と藤村も、雑踏の中へと踏み出して行くが――

――…えっ?!
腕を組み合ったカップルとすれ違いざま、五十嵐の感覚に電流が走る。

――背丈と髪型が、酷似している…
「――すみません…」

素早くカップルの前に入り込んだ五十嵐の顔に、失望の色が拡がる。

――違う…

中年男性

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交縁少女AYA 第28話

交縁少女AYA 第28話

忽然と、綾が姿を消した。

戸田の支援ハウスにはいないし、高校にも登校して来ない。
自宅マンションにはもちろん、広島の父親の所にもいない。
電話に出ないのはおろか、LINEにも既読が付かない。
まるで関わる人たち全ての視界から、逃れるかのように…

この状況に、最初に動いたのは愛莉だ。

――ゼッタイ変だ、これは…

最初に訪れた『マザーポート』の事務所で、愛莉が聞かされたのは驚愕することばかり。

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交縁少女AYA 第27話

交縁少女AYA 第27話

新宿駅から五十嵐が住むアパートまでは、歩いて20分ほどだ。
駅を後にした綾と牧山は、黙々とアパートへと歩を進めている。

牧山によれば、保護していた児童が里親に引き取られる際には、何をさて置いても五十嵐は立ち会っていた。
それが当日になって、全く連絡が取れないとは…

二人は明治通りを横断して、東京医大通りに入る。
綾も牧山も顔を強張らせていて、一心不乱に前へ歩いている。

――一体、何が…

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交縁少女AYA 第26話

交縁少女AYA 第26話

佐野美幸は、静岡県に住んでいた。

小学2年生の時に母親が失踪して、父親の男手ひとつで育てられていた。
しかし父親は、あろうことか美幸に、性的虐待を繰り返していた。
ところが美幸は、虐待を父親の愛情表現だと信じ込んでいた。

裸体を隅々まで撫でられ、時には性器をいじられたりもしたが…
――美幸が可愛いから、お父さんはナデナデするんだよ…
そうやって違和感を覚えないように、父親が信じ込ませていたのだ

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交縁少女AYA 第25話

交縁少女AYA 第25話

キーンコーンカーンコーン…――
チャイムが鳴り、一日の授業が終わった。

脱兎のごとく、北澤高校の女生徒たちがビルのエレベーターに殺到する。
部活動をする一握りの生徒を除いて、皆が帰宅してしまうのだ。
――いや…、何処にも寄らずに自宅に帰る生徒は、皆無なのだが…

高校が入る高層ビルの外に出た綾と愛莉は、外の真冬の寒さに、思わず身震いしている。
「――そういゃあサァ…」
綾から話し掛けられた愛莉が

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交縁少女AYA 第24話

交縁少女AYA 第24話

「――ハァぁ~…」
一日の仕事を終えた五十嵐が、ため息をつきながら足取り重く家路についている。

今日は成人の日の翌日、3連休明けの火曜日だ。
当の五十嵐は仕事だったので、連休は関係ないのだが…

『マザーポート』の仕事は、多忙を極める。
保護した少年少女たちの自立支援、警察や関係機関との折衝、家庭環境調整に保護施設と里親間の調整斡旋、合間を見ては街に出て少年少女たちに声を掛ける等々――

国や自

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交縁少女AYA 第23話

交縁少女AYA 第23話

年が明けようとしている頃合いで、新宿区東大久保公園先の路地裏にあるアパートの、五十嵐の部屋では…

「ハッピーニューイヤー!」
テレビでアナウンサーが新年を告げると、ちゃぶ台を囲んで座る綾と五十嵐、藤村の三人が、ジュース缶を威勢よく合わせている。

「…ジュースで乾杯かぁ~」
ゴクゴク飲んでいる五十嵐と藤村の前で、ジュース缶片手に不満顔でいる綾。

「おまえに酒飲ますわけには、いかんからな」
「そ

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交縁少女AYA 第22話

交縁少女AYA 第22話

年の瀬迫る、大晦日のたそがれ時…
街なか家なかを問わず、世間は年越しの雰囲気だ。

埼玉県戸田市にある『マザーポート』の自立支援ハウスでは、来訪して年越し蕎麦を食べ終えた少年少女たちが、三々五々家路についている。

ガヤガヤと賑やかだった1階の大部屋はガランとしてしまい、テレビの音声だけが寂しげに流れている。
そのテレビの前の大テーブルに、綾と五十嵐が少し離れて、横並びで座っている…

ハウスで寝

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交縁少女AYA 第21話

交縁少女AYA 第21話

年の瀬迫る大晦日…

綾はNPO法人『マザーポート』の戸田市にある、適応支援ハウスに来ていた。
ここで綾は、泊まり込みで『マザーポート』の仕事を手伝っている。
世間の学校が冬休みになると、ハウスに通う少年少女たちが増えて忙しくなり、人手不足になる。

ハウス内の掃除や、少年少女たちへの食事の調理手伝いが主な仕事だが、そこは引きこもりだったせいで家事に手慣れている綾である。
丁寧かつ綺麗に掃除して、

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