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J's story

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徒然なるままに、綴ってみました。 33歳の窮屈で夢がなんなのかわからなかった自分に変化がありました。 恋愛に疎く、ある女性に出会い変わっていった徒然ならままに…
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2020年7月の記事一覧

#27 「散歩→?」

#27 「散歩→?」

赤羽駅東口に出ると、小雨だった。
ロータリーに沿ってマツモトキヨシのあるビルの方に行き、駅前通りを渡り居酒屋探しに路地に入っていく。

彼女は、いつも左側を歩く。

俺の左手には彼女の右手が。
彼女を見ている。
彼女は、話をしている。
【はっ】と俺の視線に気がつく。
「なーにー?」と【?】を浮かべて見つめる。
ハニカム。

俺は【見てたい】だけ。

その【横顔】も。
気づいた時の【恥ずかしそうな笑

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#26 「恋バナ(持てるものは2つfeat.Oyaji)」3

#26 「恋バナ(持てるものは2つfeat.Oyaji)」3

彼女は、キラキラした眼差しで、『それで!それで!』と言わんばかりにニコニコキラキラしていた。
という表情はしていたが、真剣に聞いてくれているのを感じたのはいうまでもなく、
言葉を選びつつ、多少の脚色をして説明をした。

「生徒会の仕事が、そのあとすぐに終わってさ一緒に帰ることになったんだけどさ。俺も若くて、いろんな話をしながら帰ったんだよ。
あ、これが付き合うと毎日できるのかーなんて思ったりました

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#25 「恋バナ」2

#25 「恋バナ」2

彼女は、一途で素敵な恋をしてきたのがよくわかった。

そして、頑張っている時に付き合っていたらしく、その時、本当に部活に集中してたし、仲間といることの方が多かったらしい。

「それでね、ある時の帰りにね一緒に帰ってたわけ。そしたら「俺と部活、どっちが大事なんだよ」って言うわけ!どう思う?」
俺は、『は?』と思うと同時に、
「それを男が言うのか…世も末だな」
「でしょー!それで一気に冷めちゃってさ。

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#24 「恋バナ」1

恋愛話をしていると、ふと自分の人生を振り返ることができる。
成長、感覚。
何よりその時の行動について、【こうすればよかったんじゃないか】と思いながら、
話すことができる。

赤裸々…

こういう時本当に不器用って損だなって思う。
語彙がないというか、なんというか。
そして、よくないのが【共感・賛同】を得ようとする。
だけど、俺は別にそんな気はないから、静かに聞いてくれる彼女に敬意さえ感じた。

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#23 「人は鏡」

#23 「人は鏡」

俺の『優しさ』が不安に感じているのか、彼女からの質問に、俺は当たり前に振る舞っていることが、
多分不安だったのだと思う。
それと、彼女にとって2年ぶりの異性を【好き…かも】という感情に対して、不安が募っているに違いない。
【不安】【トラウマ】…彼女の気持ちになればそれは当たり前のことだ。
俺は、それを解かなければならないと感じている。
自分のことを話すのはあまり好きではない。
だけど、親父に言われ

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#22 「大丈夫だよ」

#22 「大丈夫だよ」

ハニカム彼女が、【スッ】と目の前に立っていた。

軽く息が乱れているのが、わかる。

申し訳なさそうに、
「本当ごめーん」
と、言われたが男の回答としてはデフォルトかもしれないが、
「無事に会えて、よかったし、恵のことを待っている間考えてたから大丈夫だよ」
それでも、責任感の強い彼女は申し訳なさそうにしていた。
彼女は対面に座り、
「このあとどうしよっか?」
俺は、
「ごめん…いろいろ探ってはみた

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