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ルフィ名言Vol.77「うん、もちろんだ」

物語と名言

アラバスタへの”エターナルポーズ”を手に入れた麦わらの一味は、一刻も早く出航する。
川を進み、海が見えてきた時、入江に二人の巨人が立っていて、ルフィ達に語る。

「友の誇り(海賊旗)は決して折らせぬ・・・!!」
「我らを信じてまっすぐ進め!!!たとえ何が起ころうともまっすぐにだ!!!」

                  出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

ルフィは「・・・わかった!!まっすぐ進む!!」と聞き入れ、海に出ると、そこには「島食い」と呼ばれる、島をも飲み込む大きさの巨大な金魚が顔を出した。奇しくも、ウソップがシロップ村にいた時にカヤに語っていた巨大な金魚は実在していたのだった。
焦るナミは家事を切るように言うが、ビビりながらもウソップは

「まっすぐ進む!!そ・・・そうだろルフィ?」

何も疑わない表情で言う、ルフィの今回の名セリフ。

「うん、もちろんだ」

                  出典 ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

大きな口を開けて待つ「島食い」に突っ込んでいく船。ゾロは「ナミ、諦めろ・・・」と冷静に語り、ナミは涙を流してせんべいをかじる。共闘しなかったサンジは「ルフィ!!あいつらは信頼できるんだろうな!!」と聞き、ビビも「正気!?本当にあの怪物につっこんでいくの!?」とビビっていて、カルーは船内に逃げ込むのだった。


名言の意味

前回の名言にも繋がりますが、今回も「友情」を感じる名言です。もう一つ付け加えるなら「信頼」です。
面白いもので、このやり取りで一味の関係性も見えてくるものがあります。
ルフィは、微塵も疑いを持たず「うん、もちろんだ」と答えます。ウソップは、ビビりながらも、巨人への憧れもあり、信じようと言う気持ちを強く感じます。ゾロは、現実を受け入れ、悪く言えば諦めていますが、ナミは、泣きながらもせんべいをかじって平静を保とうとし、サンジは共闘していなかった為、判断をルフィに委ね、ビビは疑ってカルーは逃げ出しました(笑)

このやり取りは、一味の関係性を表しているように感じました。友情は付き合いの長さではないと、前回のコラムで述べましたが、場数を踏んでいることで、付き合いが浅い人ほど、反応が違います。まぁ、焦るゾロは想像できませんが、ルフィとの付き合いが長く、友情が深いほど、ルフィへの信頼が大きいのではないかと思います。

組織における自分の立ち位置とは

ある意味、リーダーであるルフィがブレないことが、仲間を安心させることにもなり、信頼が試されますよね。チームを組めば、必ず誰かがリーダーなり中心になる人がいましが、チームやコミュニティが崩壊するときは、リーダーがブレてしまったときです。実際、ついていく人がブレていたら、どこにいくのかわからないし不安になりますよね。実際、私も以前勤めていた会社で、辞める要因になったのは、「この人には着いていけない」と言う理由でした。その社長にはとてもお世話になって恩もありましたが、着いて行ってもどうにもならないと思ったからです。感謝はしているし、ちゃんと跡継ぎを残せたので、後腐れなく円満に退職できたと思っていますが、結局、どう進むかという判断を、リーダーなり誰かに委ねている間は、自分の人生において、自分が主人公にはなっていないんだなと思います。

麦わらの一味は、ルフィがリーダーではあるものの、仲間にはそれぞれの信念や目的があります。その為にチームとなって航海しますが、目的が違ったり、信頼が崩れれば、同じ船にはいられません。そういう問題も今後描かれますが、自分がいるチームや組織が、どんな繋がりなのか。支配被支配関係なのか、対等なものなのか、振り返ってみるといいかもしれませんね。

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