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半沢直樹、続編決定!!

ついに続編製作が決定!

2013年、最高視聴率42.2%という記録的な数字を出した『半沢直樹』が、2020年4月に帰って来ます!!

原作はご存知池井戸潤さんで、主演は堺雅人さんです。当時は、家政婦のミタなど、話題作も多い中で、飛び抜けた人気を誇り、堺雅人さんの俳優の地位は固まり、池井戸作品もその後立て続けにドラマ化し、大ヒットメーカーになりました。

物語のおさらい(ネタバレ有り)

『半沢直樹』は、元銀行マンである池井戸さんの経験から生まれた作品で、池井戸作品ではお馴染み、東京中央銀行が舞台になり、
「部下の手柄は上司のもの、上司のミスは部下の責任」
ということを描いた群像劇です。

一部と二部で構成されて、一部は支店内での5億円の融資の失敗の責任を取らされた半沢直樹による、融資の回収と濡れ衣を着せた支店長への復讐劇です。

「やられたらやり返す、倍返しだ!!」

が決め台詞で、流行語にもなりました。

二部は本店を巻き込み、今度は120億円という額の融資失敗(意図した)の責任を押し付けられた半沢直樹が、仕掛けた大和田常務(香川照之)との対決でした。

半沢は大和田に、融資をしてもらえず自殺した父親の恨みがあり、「土下座」がキーワードになりました。最後には、

「やられたらやり返す、100倍返しだ!!」

となり、半沢と大和田の最終対決は見ものでした。

見事120億を回収して、黒幕をあぶり出した半沢は、本店復帰どころか一躍大出世と思われ、頭取(北大路欣也)に呼ばれると、まさかの出向という結末。

そのスッキリしない、続編を匂わすエンディングだったことから、映画化や続編が叫ばれましたが、続編に至るまで7年の時間を要しました。

半沢直樹は大企業と銀行の悪しき体質を見事に描いた復讐劇

池井戸作品に共通してきて面白い魅力は、強者による「ジョーカーゲーム」を弱者が大逆転する様を描いているところです。

この作品も同様なことが言えますが、この作品は、企業間のジョーカーゲームではなく、大企業内でのジョーカーゲームや、大企業という体質に焦点を当てているということです。

正直、この作品を観たことで、大企業の経営者になりたいと思っていた考えが崩れ去りました。

というのも、大企業になると、上に行くほど出世は難しく、自分の地位を守る為に派閥争いがあったり、足の引っ張り合いがあったりします。そこで描かれたのがら銀行の体質でもある「上司のミスは部下の責任」という、保身によるジョーカーゲームです。

入社した時は、「会社の為!」と思っていても、長年勤めているうちに、自分の地位や立場に固執してしまう。これを「企業の均質化」と言うのですが、『半沢直樹』描かれていたのは、保身や野心によって、本来仲間であるはずの同僚や部下を、意図して陥れるという悪意のある策略は、企業の崩壊を意味します。大企業のの全てがそうなるとは言えませんが、『半沢直樹』では、銀行の体質と大企業の陥りやすい体質が相まって、自分が昇進する為、ミスを隠蔽する為に半沢が利用され、その半沢による復讐劇という展開です。

続編につきまとう不安

大ヒットにより続編が期待されていましたが、中々実現せず、7年の時間を要しました。それには、堺雅人さんが、キャラを固定したくないという理由があるとかないとか、あまりの豪華キャスティングにより、スケジュール調整が難航したとか、色々言われています。

ただ、この7年の間に、池井戸作品である『下町ロケット』『花咲舞が黙ってない』も、2シーズン放送していたこともあり、半沢直樹の続編はもうないだろうとも言われていましたが、予想を裏切り続編が決まったのは、ファンとしては嬉しいことです。

最近は、リバイバルや続編ブームでもあり、今シーズンも『ストロベリーナイト・サーガ』がキャスト一新で放送中ですが、前作のイメージが強すぎて、今作の評価は高くはありません。ただ、『コードブルー』『HERO』は、成功したと言えると思いますが、前作を超えるには至らなかったのではないでしょうか。

1番の不安は、『半沢直樹』放送後、『下町ロケット』『ルーズヴェルトゲーム』『陸王』など立て続けに放送されて、大ヒットしたことで、視聴者の目が肥えてしまったことです。

『半沢直樹』によって、一気に大人気作家になりましたが、池井戸慣れしていない世において、『半沢直樹』は衝撃的過ぎでした。その後のヒット作は、物語としては『半沢直樹』よりも面白く、高度な内容だったと思っています。

『半沢直樹』は確かに面白かったですが、池井戸慣れしてしまった私たちに、7年という空白は、感動をもたらすのか。それとも、既視感で終わるのか。
ぜひとも、期待を超える作品になってほしいと思います。

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