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宗教と神話 哲学

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#神話

旧約聖書を読んでみよう

旧約聖書を読んでみよう

今回は旧約聖書について触れていこうと思います。

そもそも旧約聖書とは宗教の書物のひとつです
ユダヤ教の経典を旧約聖書といい、タルムードとも呼びます。ちなみにイスラム教はコーラン、キリスト教は新約聖書という経典があります。ここで興味深いことは「新約聖書」とは「旧約聖書」ありきのものであり、キリスト教信者が勝手に新旧をつけたとされています。

今紹介した3種類の宗教は大きく異なるところと似通ったとこ

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古事記を読んだ人へ

古事記を読んだ人へ

今回は番外編として古事記が作られた歴史や
古事記に残された謎を詳しく紹介します。

まずは古事記の歴史について。
古事記は天武天皇の頃、稗田阿礼によってまとめられました。
これに関してはきちんと理由があり、645年の大化の改新以降は天皇中心の政治となりました。つまり天皇という権力者が強く正しいと証明するために物語が最も庶民の心に届くと考えられたのです。
ちなみにこれを建国神話といい、日本だけでなく

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古事記を読んでみよう 5

古事記を読んでみよう 5

今回で古事記本編は最後になります!

17代目 履中天皇は酒に弱く、疑り深い天皇でした。酒に酔ったところを天皇の弟に暗殺未遂されてしまいます。そんな弟を別の弟に討伐させます。

弟同士の争いは最初に暗殺未遂を行った弟が勝利し、次の天皇の座を得ました。

19代目 允恭天皇(いんぎょうてんのう)は先程の弟のさらに弟です。ややこしいです。

もとより彼は体が弱く、国中の部族を整理したり目立ったことはし

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古事記を読んでみよう 4

古事記を読んでみよう 4

今回も引き続き古事記 天皇の物語編を紹介します。

9代目までの天皇には記載がなく、10代目 崇神天皇から記載が再開します。

天皇は山神による疫病を食い止めるために各地に神社を建設することで神様を祀り始めました。さらに彼は身内を各地へ派遣し支配させました。しかし遠征中に聞いた少女の歌声から身内の謀反に勘づき、異母兄を殺しました。

11代目 垂仁天皇は皇后とその兄に暗殺されそうになりますが、逆に

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古事記を読んでみよう 3

古事記を読んでみよう 3

今回から天皇の話に入っていきます。

ニニギノミコトは3人の子供を産みました。
ウミサチとヤマサチはそのうちの2人です。山の専門家 ヤマサチと海の専門家 ウミサチはある日、両者の専門分野を交換します。つまりウミサチが山へ、ヤマサチが海へ行きました。

しかしヤマサチは海にてウミサチの道具 釣り針をなくしてしまいました。彼は潮の神 シオツチという亀に乗り、ワタツミの国へ尋ねに行きました。ここから彼は

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古事記を読んでみよう 2

古事記を読んでみよう 2

今回は「スサノオの冒険」と「オオクニヌシの統治」を中心に解説します。

高天原から追い出されたスサノオは地上へと降り立ち、地上の神様となりました。

出雲で出会った村の親子に遭遇し、ヤマタノオロチというヘビが村の少女を順番に食べることに困っていることを知ります。そして出会った親子のうち娘 クシナダヒメが最後の少女ということでした。スサノオはクシナダヒメとの結婚を約束に日本酒(やしおりの酒)を使って

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古事記を読んでみよう 1

古事記を読んでみよう 1

今回は「古事記」です。古事記は長いですが大きく分けて1章 神様のお話 2章 神様と天皇
3章 天皇のお話に分かれます。

今回は1章 神様のお話から解説していきます。

まず「古事記」とは何かを解説します。
古事記とは日本の神話であり、物語調の大作となっています。712年に天武天皇によって製作を命じられました。この時の製作は大変粗く、稗田阿礼が喋る内容を太安麻呂がメモするという斬新な形でした。

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ギリシャ神話 4

ギリシャ神話 4

ギリシャ神話も最後になりました。
今回は第3章 戦争の話について解説します。

この戦争の話は「ホメロスの叙事詩」とも呼ばれ、世界史にも少し出てくる内容です。さらに最近戦争の跡が発見され現実味を帯びてきている話でもあります。

この戦争のきっかけはある女神の取り合いでした。

女神 テテュスの結婚式にて。
招かれた3人の女神 ヘラ アテナ アフロディーテは美の象徴であるリンゴを取り合います。
結果

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ギリシャ神話 2章

ギリシャ神話 2章

このnoteではギリシャ神話の第2章 英雄の話になります。

最初はあるカップルのお話。
武器職人のヘパイストスはプロメテウスに火を与えたことで母であるヘラから嫌われてしまいます。またヘラは自分の息子が足が不自由な不完全さに腹が立ちます。

ある日ヘパイストスはヘラを椅子に座らせ束縛してしまいました。ヘパイストスは彼女に自分を息子として認めること、美の女神 アフロディーテとの結婚を求めました。アフ

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ゲームの元ネタシリーズ 7

ゲームの元ネタシリーズ 7

神話の中でも特に有名なギリシャ神話ですが、かなり長編になるので三部作でお送りいたします。

ギリシャ神話とは古代ギリシャに作られた神話です。およそ紀元前9世紀ごろとされており、宗教的祭典が戦争よりも大切といった文化をもっていました。

内容としては3部作!
1部は神々の話(ショートストーリー多め)
2部は英雄(神と人間のハーフ)の物語
3部は神々を味方につけた人間たちの戦争
となっています!

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ゲームの元ネタシリーズ6

ゲームの元ネタシリーズ6

今回は神話シリーズの中でもマイナーな中国神話!あまり馴染みないと思いますが一応あるんですね中国にも神話が。

中国神話では人と神様の間に大きな格差がないことが大きな特徴です。つまり偉業を成し遂げた人が神様として描かれることもあります。例えば三国志の曹操や論語で有名な孔子も神様のような待遇を受けています。

中国神話では世界の創造は巨人によって成されます。北欧神話と似ていますね。
そしてその巨人が死

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ゲームの元ネタ神話シリーズ5

ゲームの元ネタ神話シリーズ5

エジプト神話に続き今回はインド神話です!

インド神話とはインダス文明の神話です。
アーリア人によって侵略されたインドでしたがその後ヒンドゥー教の元となったバラモン教の支配によってインドは統一されました。
ちなみにバラモン教は初めて身分制を取り入れた宗教でした。

インド神話では宇宙の中心 ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3神を中心とした考えを基本としています。この考えは三位一体といい、キリスト教

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ゲームの元ネタ神話シリーズ4

ゲームの元ネタ神話シリーズ4

※さらに「唐突にエジプト神」からキャラクターの引用も行っています。

エジプト神話とは名のごとく古代エジプトの神話であり、他の神話と異なって、死者の復活が当たり前のように行われます。つまり神も人間も死んでもよみがえります!

エジプト神話は3種類の書物から構成されていますがメンフィスのみ他の2つとは繋がりはありません。

まずはラーのお話。太陽の神 ラーは古代エジプト王国を建国しました。日本でいう

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ゲームの元ネタ神話シリーズ3

ゲームの元ネタ神話シリーズ3

※今回も登場人物のビジュアルは人気ゲーム モンスターストライクから引用しています。
それでははじまりはじまり〜

オリエント神話とはメソポタミア文明を中心とした中東の神話になります。メソポタミア文明では神話は楔形文字を用いて記録され、シュメール系の種族が支配した後にアッカド系の種族が支配をしていく形態となっています。
両方の神話も名前だけが異なるだけで内容はほぼ同じです。今回は数あるエピソードの中

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